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■『討魔龍伝承 最終話』/09

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▼ 降魔核

GM:終わったな。君達は、ついに魔龍を倒したわけやね。レーラカイスの茶色い一閃をくらった魔龍は轟音をたててブッ倒れ、辺りには静けさが戻る。上空での亜神達と降魔との戦いも終わったみたい。夜空に立ちこめていた厚い雲も流れ去り、満点の星空が見え始める。そんな中、ラージャは何してんの?
ラージャ:えっ、うーん。
GM:ボーッと突っ立ってんねんな。エルバートは地面に転がってる、と。レーラカイスは?
レーラカイス:えー、晩ご飯を食べます。みなさんもどうですか(笑)?
ラージャ:べ、別にいいけどねぇ(笑)。
GM:辺りには死体が転がりまくり、目の前には血まみれの黒龍が倒れてる。そんな場所でニコニコしながらみんなに弁当を手渡し、晩ご飯を食べてんねんな(笑)。ユーリスは?
ユーリス:(恐ろしくキザに)フッ……俺達はまた、死神から見放されたらしいな……

   (一同爆笑)

GM:そうしてみんなが楽しく笑っている中、突然、ライフィスが緊張した顔つきで呟く。「何か……聞こえませんか?」 その言葉にみんなが耳を澄ますと、静かに吹き抜ける風の中に、ドクン……ドクン……ドクン……という鼓動が、微かに聞こえてくる。
ユーリス:うひょー! 龍の方を見るぞ!!
GM:君達が驚いて振り向くと、既に息絶えたはずの魔龍の腹の辺りがもぞもぞーっと動き出し、突然、ブシュッ! という音と共に、腹が大きく裂け、ドロドロビロビロの内臓と共に、何本もの触手が飛び出してくる。同時に、君達の周りに転がっていた死体達も起き上がり、赤い目を光らせながら、ゆらゆら迫ってくる。
一同:ひーっ!
ラージャ:チッ、<結界>!!
GM:大地に突き刺したエルシュから力が迸り、見えない障壁となって、近寄るアンデッドどもをはじき飛ばす。そんな中で、エルシュが語りかけてくる。『ラージャよ! 今の私の力を最大限に引き出せば、降魔を押さえられるはずだ!!』
ラージャ:わかったわ。あたしは降魔の所へ行く! 誰かあたしをサポートして!!
シアルグ:仕方ない。一歩前へ出るぞ。
ラージャ:シアルグだけ(笑)? 誰かあたしをサポートして!!
一同:…………
ラージャ:誰かあたしをサポートしてっ(笑)!!
一同:…………
GM:結局、ラージャとシアルグだけが、降魔核へ向かうねんな。大地からエルシュを抜くと当然結界は解け、波のように死人どもが押し寄せる。でも君達のすぐ側まで来た時、死人共は次々爆散する。「これこれ、儂の杖を持っとる若者よ。その杖はかざりではないのじゃぞ。エルシュの為に、道をつくってやらんかい」 そんな声が、魔龍によって焼きつくされた大木の方から聞こえてくる。ハッとその方を見ると、横倒しの大木の根元辺りに、一体どこから現れたのか、一人の宇治茶色のローブを纏った老人が座っている。それを見たシアルグが、「ユリクスフィナ様…」と呟く。ライフィスも気合いの入った調子でみんなに言う。「私も道を作る手伝いをしよう。いくぞ、エルバート!」
エルバート:はいな(笑)。
GM:ライフィスが素早く印を組み終えて……<魔風衝撃波>、発動。エルバートの方は?
エルバート:フッ……失敗(笑)。
ラージャ:カッコよく決めろよー。
GM:これではキマらんと思ったライフィス……もう一回成功や。今度はちゃんとやってや。
エルバート:…………失敗(笑)。
一同:どぉーっ!!
GM:もう一回やれよ。
エルバート:(ガシャン)……お! やっと成功!!
GM:了解。ライフィスとエルバートによって放たれた<魔風衝撃波>が、死人どもを蹴散らし、魔龍までの道が開ける。
ラージャ:よし、いくでぇー! ジャカジャカジャカジャカ…。(←謎のSE。当選者発表前の小太鼓系)
GM:そしてラージャとシアルグは、降魔核へとたどり着いた。触手が一斉に君らに絡みつこうと伸びてくる。
シアルグ:では俺がその触手をなぎ払い、
ラージャ:降魔核に、大きく振りかぶったエルシュを!! ジャクッと(笑)!!
GM:ジャクッとねぇ(笑)。渾身の力を振り絞ってエルシュを降魔核に突き立てた時、剣から膨大な光が溢れ出す。中央山地全体に広がったその光は、天空を突き抜け、辺りは真昼のような明るさになる。光がおさまった時、降魔核や、山の頂上に溢れかえっていた大量のアンデッドも消え失せ、辺りには再び静けさが戻る。ちなみに先程の老人もももういない。で、ライフィスが穏やかに言う。「今度こそ、本当に終わったようですね」って。ラージャの手の中にあったエルシュも消えてしまったし。


▼ それぞれの道へ

GM:シアルグが言う。「俺は幻王様のもとで、亜神になる修行をするんだ」 ナイムは、最終僧院に戻って修行をつむらしい。詩人のライフィスは、また当てのない旅にでも出るんやろな。んなわけで、君らはどうすんの? エルバートは、ロミリアさんに一生ついていく!…とか思ってるんやろな(笑)。
エルバート:……フッ、言おうとしてたのに(笑)。
GM:マジかよ(笑)。で、レーラカイスは?
レーラカイス:え!? うーん、やはり正義の騎士ですから、どこかの王様の所に仕えることにします。
GM:へぇー、最後の最後にまともなこと言うんやな(笑)。ユーリスは?
ユーリス:俺は当然、『青き旋風』に戻るさ。(←キザ)
GM:ラージャは?
ラージャ:私はもともとさすらいの剣士(笑)。人に仕えるのは好まないのよ。
GM:だからどうすんの?
ラージャ:風の向くまま気の向くまま!
GM:ライフィスが言う。「私にはついてこないで下さいよ」(笑)。
ラージャ:まv ワガママな人(笑)。
GM:おえっ(笑)。ま、そんなわけで、君達はそれぞれの道へと旅立っていくことになる。えー、7回に渡って続けてきたこのキャンペーンも、とりあえずこれでおしまい。最後まで、どうもありがとうございましたー!
一同:おおーー!!(と、拍手喝采)


 その後、彼らのこの冒険譚は、広く永く伝えられることになる。
 ライフィスという名の、吟遊詩人によって……



 
 
 

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