■ scene 19 M'1950/03/04
〜自動処理〜
GM:……さよか。(編注:つまりマスターは、空しい独り芝居を強要されてしまいました) リリーがユージアを連れてブリッヂを飛び出すと、後方で激しい格闘が繰り広げられる。そして、やがて静まり返ったブリッヂから、一息つきながらロカルド船長が現れる。「ふぅ、リリー君。全て終わったよ」
リリー:「さすがです。船長」(笑)。
アレフ:やはり歴戦の冒険家(笑)。
GM:「安心するのはまだ早い。船の高度がかなり落ちてきて、とても危険な状態だ。私はこれから船の不時着に取りかかることにする」
リリー:「じゃあ、私は倒れたみんなを介抱します」
GM:「そうだな。ではさっそく作業に取りかかろう」 ブリッヂへ戻り操縦桿を握りしめた船長は、目の前に迫る真っ暗な大地にも物怖じすることなく、見事な操船で体勢を建て直し不時着させる……ボス退治から最後のイベントまで、なんかもう全自動状態。君達がふと気づくと、皆担架に乗せられて船から運び出されている。で、再びヤギ先生の世話になる。「おお、みんな生きておったか」 一応死亡したケントは、また全能力値、1ずつ下げといて。サイクスは?
サイクス:生きてる。
GM:では翌日、センタロ星祭当日。昨夜はちょっとした事件があったものの、祭りは予定通り行われる。飛行船に隠れていた家出少年トラルは、リサに叱られながらもまた家に戻り、少年の妹ナティが無くしたクマのぬいぐるみも、乗り捨てられた戦車の中から無事回収される。そんな小物から戦車まで、色々窃盗を働いていたマキナ=クロス団のワッグ=ゴルゴルと部下のニッチ、サッチは、ロカルド船長と勇敢な仲間達によって捕らえられる。ヴァルモン帝国の密偵達も、ヨルマノック中央警察によって逮捕。町の人達もそれなりにがんばったらしい。彼らはユージアが無事だったことにも大喜びしている。駅前広場では、船長と君達の為に表彰式が執り行われ、それぞれに警察署長から感謝状と、ユージアから花束が贈呈される。「ロカルド船長。リリーさん。ケントさんにアレフさん。そしてサイクスさん。私や町の人達を護ってくれてありがとう」
リリー:(笑)。
GM:その夜は町外れの草原に停泊した飛行船の側面、真っ白な気球部分に、盗賊団が残していった映写機械を投影させた大映写会が開かれる。そして深夜になると、町の人達がそれぞれの願いを書き留めた紙などを、灯籠と共に川へ流す伝統行事が行われる。川を流れてゆくいくつもの光の上に、無数のエルモ精霊達が漂い始める。エルモ精霊ってのは、穢れのないものや、無心になったものに近寄る性質があるらしく、サイクスの周りをクルクル回っていたのはそのせいやったみたい。
アレフ:なるほどな。
GM:さて、数日後。無事船の修理を済ませたロカルド船長一行が、また旅に出ることになる。「君達には冒険家の資質が十分にある。気が向けばいつでも私を訪ねてくるといい」 ケントはそのまま見送るのかな?
ケント:うーん。怪我の方は大丈夫なん?
GM:大丈夫ではないな。全身包帯まみれで、リリーに車椅子を押してもらっての見送り状態やと思う。まぁ、ついていきたくてもちょっと無理やろな。かくして君達もまた普段の生活に戻っていくわけですが、最後にこれからの行動方針などを一人ずつどうぞ。
サイクス:あの戦車は?
GM:ああ。あれはヨルマノック中央警察によって押収された。フィラムの首都へ輸送されて研究材料になるらしい。
サイクス:あぁん。あれをトム=キャット二世號にする計画がぁ。
GM:町の人気者になったリリーは? 「おぉ、あれがユージアさんを助け出した思想家、リリーさんだ」「まだ、あんなにお若いのに勇敢ね」などと、町を歩くだけで囁かれている。
リリー:「ありがとう。みなさんのおかげです」
GM:すっかりヒーロー気分。で、ケントは?
ケント:「僕もいつかは立派な飛行船乗りになってやる!」
GM:ヤギ先生に叱られる。「これ、飛行船乗りになる前に、その弱い体を鍛え直さんといかんじゃろ。さぁリハビリぢゃ。今から正しく筋肉を使っておかないと、回復しても真っ直ぐ歩けんようになってしまうぞ!」 アレフは?
アレフ:中洲公園で再び釣り三昧の日々を送る。あ、グレートゾウさんは?
GM:大破して川下の中程に沈んでる。
アレフ:ではまず、弟子達を引き連れて、そいつを釣り上げることから始めよう。サルベージ。
GM:はいはい。といった感じで、君達はもうしばらく、ヨルマノックでの町の暮らしを満喫することになるのでした。
リリー:はーい。
一同:ブラボー。(拍手)
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