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■『討魔龍伝承 第一話』/01

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エルスフィア……

それはこの頁が開かれている今も、
数多の冒険者達がそれぞれの夢を追い続けている星の名。

これより語られる冒険譚も、
そのエルスフィアで語り継がれる伝承の一つ。
心を閉ざした森の神王が眠る半島で起きた出来事である。


時に大暦6999年、種の月。
(シュリーウェバ暦1999年、種の月)

シュリーウェバ地方は、
新たなる戦乱を迎えようとしていた。



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劇団『魑魅魍魎』
ブルーフォレスト物語・キャンペーン
『討魔龍伝承』
『第一話 最終僧院への旅』
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『ブルーフォレスト物語』(ツクダ・ホビー版)
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◆文章上の略号等に関して
(テ注:録音テープを紙に書き写した人による注釈)
(編注:作文した筆者による注釈)
(状況説明etc)
── ……筆者が個人的に思うこと。


■第一話 最終僧院への旅

 シュリーウェバ地方、北東に位置するシリス王国。
 四人の冒険者達が、その国の聖都、アロカランへ向けて旅を続けていた。
『目的を見つける為』となどという、崇高なのか投げやりなのかよくわからない旅の目的を、彼らがいつまで自覚していたのかは、定かではない。


▼ 始まりは聖都、アロカラン

ゲームマスター(以下GM):……というわけでシュリーウェバ暦1999年種の月、3日の夕刻近く。君達は、アロカランに到着しました。
ラージャ:応!
GM:で、どうする? 長旅の疲れも溜まってることやし……(当然、宿屋で決まりやろ!)
エルバート:遊びに出かける(笑)。
GM:……そっか。他の人は?
シアルグ:ええんちゃう。
ラージャ:踊る!
GM:どこで?
ラージャ:広場で。
GM:今、君らがおる場所は都の入り口で、でっかい門をくぐり抜けたところ。門の側には守衛達がいて、
ラージャ:じゃあ衛兵の前で踊る!
GM:彼らの背後には都を取り囲む巨大な壁がそびえていて、
ラージャ:あ! じゃあその壁の上で踊る! へいへいーって。
エルバート:「いやぁ、守衛さん。ごくろーごくろー」って、手を振りながら歩いてくよ。
GM:「何だ、あいつは。少しアブないんじゃないか?」って、通りすがりの人達が囁いている。
ラージャ:見るからに怪しい奴やもんなぁ(笑)。

──壁の上で踊る奴も充分怪しい。

GM:はい。とりあえず都入りしたわけやけど、これからどないするん? 長旅続きでもうクタクタやし……(当然、宿屋で決まりやろ!)
エルバート:遊びに出かける。
ラージャ:街をへらへらーって徘徊しましょう。
GM:そんなへらへらしてたらあっという間に夜やで。もう夕方なんやし。
ラージャ:うがーっ! なら宿屋捜さなぁ。
シアルグ:(隣の無口なタカノリに)……それ、俺の……
レーラカイス:えっ、あ……ごめんなさい……

   (一同爆笑)
(編注:えー、この時、騎士レーラカイス演ずるタカノリが、隣に座る呪術師シアルグ演ずるタケシのコーラを間違って飲んでしまっていたりします。今思えば、何故それだけのことに一同爆笑したのかは定かではありません)

シアルグ:これ、自分(タカノリ)のやで。
GM:飲物確認しあっている間にも日は沈み続け、夜の帳が急降下…
エルバート:夜の街へ遊びにくり出す。
ラージャ:「なに、ふにゃけたこと言ってんのよ! あたしは宿屋を捜すわよーっ!」
シアルグ:「俺も宿屋を捜したいのだが……」
GM:それを聞いた、リーダーは?
レーラカイス:えーっ、一人を除いて全員宿屋へ。

   (一同爆笑)

──仲間を説き伏せたり宿屋を捜したりする手間を真顔で省く我らがリーダー、レーラカイス。

エルバート:やったぁーっ!(←虚ろな笑い。その引きつった響きからすると、この男、どうやら止めてもらいたかったらしい)
ラージャ:別行動はあかんて、別行動は(笑)。
エルバート:僕は嬉しいよ(笑)。
ラージャ:遠足でも別行動は禁止やろ。
GM:(ほほぅ、君らの冒険は遠足レベルかい)……では夜遊び魔道士は、虚ろにはしゃぎながら、夕暮れの雑踏の中へと姿を消す。残りの三人は宿屋へ直行やったっけ?
ラージャ:道ゆく人に訊いてみる。「はぁいv、そこの彼氏ぃ。どこかいい宿、知らない?」
シアルグ:オカマ売春婦かい……(編注:野郎プレイヤーがノリノリで女性キャラクターを演じる時に起きる、TRPG普遍的大問題。周囲がひたすらに退きます。気心しれている内輪でも青ざめますが、コンベンションなどの一般イベントでは、ノリノリは控えるのが紳士のたしなみです)
GM:「あんたらひょっとして、冒険者かい? もしそうなら、この都の北東にある『大海への港』のすぐ近くに、『幻樹亭』って、旅人達がよく使う宿屋があるよ」
ラージャ:「あらそう」
GM:「ここからならまずは、大通りを東に進んで行けばいい」ってことで、はい、都の地図。(と、GMが用意した都の地図を渡す)
ラージャ:ほー。



 
 
 

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