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■『討魔龍伝承 第一話』/04

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▼ 死闘

 黒ローブ達と対峙している男に助太刀しようと、闇雲に駆け出したレーラカイス一味。
 果たして戦いの行方は……

GM:騎士を先頭に、賊共が絶叫しながら突撃を開始する。
ラージャ:(黒ローブに向かって)「お待ちなさいっ! 愛ある限り戦いませう」
シアルグ:「美しく戦いたい。空に太陽がある限りっ」
ラージャ:あんたは黙ってなさい!
GM:はいはい。今回は特大バトルマップ(着色済)。そしていつものサイバーフィギュア(BS弾改良自家製人形)。どーぞ、お好きなのをとっとくれ。
ラージャ:あたし専用のん、これっ。(と、銀のマントに『アホ』と書かれた赤毛の剣士人形を掴む)
エルバート:紫にペイントしたんがないぞ。(と結局、黄土色ローブの魔法使いをマップに配置)
シアルグ:俺、これっと。(と、鞭をしならせた青い盗賊風人形を選ぶ)
レーラカイス:これにします。(と、金色の甲冑騎士)
エルバート:あれ、敵さんは?
GM:さっぱり忘れとった。ほいっと五匹。(と、頭にそれぞれA、B、C、D、Eと書かれた台座付BS弾を配置) では、第1ラウンド。森からの不意打ちっぽいので、先に行動どうぞ。
三人:ダッシュ!
GM:了解。黒ローブ達も奇声を上げながら近づいてくる君達に気づいたらしく、馬に乗った奴が二人程、迎え撃とうと向かってくる。先程話していたボスらしき黒ローブは、君達の戦いぶりを観戦する気なのか、いきなり馬を空へ駆けさせる。よく見るとそいつだけ、他の者達のように白仮面は付けていないようだが、目深に被ったフードや夜ということもあって、表情までは読み取ることは出来ない。
ラージャ:ええっ!? 空飛ぶ馬って!?

GM:2ラウンド目。反射の順にどーぞ。
レーラカイス:旅人を助けに行きます。
GM:旅人までは後、1ラウンド。次は?
ラージャ:ベベーッて黒ローブに突っ込んで命中斬りっ!
GM:馬上の敵には射撃攻撃しかダメ。
ラージャ:じゃあ馬を斬る! でぇやっ!!(ガシャン)……チッ、失敗。
シアルグ:向かってくる黒ローブの一人に<爆炎投射>。
GM:Aにやね。どうぞ。
シアルグ:でぇやっ!!(ガシャン)……失敗。暴発はしてない。
GM:今度はこっちの番。Bがラージャ目がけて命中斬りっ……成功!
ラージャ:回避成功っ!
GM:チッ。Aがシアルグに向かって居合斬り……は、失敗。はい、次のラウン…
エルバート:ちょっと、まったぁぁぁっ!
GM:何?
エルバート:私の行動を無視する気か? この天才魔道士の偉大なる挙動を!
GM:(疲れ切った声で)何やんの?
エルバート:とりあえず敵さんABを中心に術を展開する。勿論、アレ(笑)。
GM:でも、そこにはラージャとシアルグもおるぞ。巻き添えになってしまうで。
エルバート:構わん。(一同爆笑)
シアルグ:ドッギャーン!!
ラージャ:あ、あんたって奴は……見損なったわ!!
エルバート:溶岩で溶かされないよう君達の冥福を祈るよ。(ガシャン)……成功(笑)。ラージャ、シアルグ、ついでに敵さん方、運動ロールしとくれよ。
シアルグ:ほっ、成功。
エルバート:シアルグに18発。
シアルグ:ゲッ、成功したのにくんの!?
ラージャ:成功。
エルバート:10発。防具で防げるよ。
GM:こちらは一人成功、一人失敗。
エルバート:フッ……Aに16発、そしてBに32発。
GM:馬から煙でたってところやな。(色んな意味で恐るべし、エルバート) じゃあ3ラウンド目。

レーラカイス:旅人は、黒ローブEと戦ってるようなので、Cに突撃しながら居合斬り。(ガシャン)……成功。
GM:回避失敗。
レーラカイス:10発。
GM:グチャ!っと。(ダメージを記しながら) はい、次。
ラージャ:姑息な馬鹿魔道士をたたっ斬ってやりたいのをグッとこらえ、その怒りを目の前のBに向かって力斬り!……成功!!
GM:回避……失敗。
ラージャ:ウガーッ!! 18発!
GM:ゲッ!

 ……ってな感じで、ラージャが斬りまくり、シアルグが<爆炎投射>しまくり、レーラカイスは旅人と共に戦い(旅人は明らかに加勢しに来た賊共より強かった)、そして我らが悪の大魔道士エルバートが、森の影から<溶岩噴出>しまくる。しかし、五人の白仮面達の予想外の強さを前に、彼らの旗色は次第に悪くなり始める。

 そしてついに、森の中から姑息に呪文を唱え続けていたエルバートが、宙を舞う白仮面のボスに見つかる。自称大魔道士は上空より苛烈な<爆炎投射>を浴びるハメに。<溶岩噴出>同様、運動ロールによるダメージ軽減即席回避ルールにも続けて失敗。14発のダメージ受け、その一撃で、体力半減以下の苦痛状態に陥ってしまう。

 すっかり怖じ気づいたエルバート。次のラウンドで<瞬間跳躍>による敵前逃亡を試みるも失敗。再び爆炎を全身に浴び(22発)、夜空に血煙を撒き散らし墜落する。

GM:黒ローブのボスが、既に絶命しているエルバートの髪を掴み、宙に浮いたまま君達に告げる。「これ以上手出しをすれば、こやつの体が塵になると思え」
ラージャ:もう死んでるんちゃうん。
GM:いや、この世界の人々は丈夫に出来ててな、いっぺんくたばってもしばいたら黄泉帰るねん。(編注:正確には<蘇生術>を試みることができるわけです) ボスが言葉を続ける。「さぁ、ソアの村から生き延びた修験者よ。闇水晶はこの者と交換してもよいのだが?」 しばらく黙っていた旅人が重苦しく返事する。「……わかった。言う通りにしよう。だからまず、その者を仲間達へ返すのだ」 旅人の返事に、ボスはあっさり応える。掴んでいたエルバートをラージャ達の下へ投げてよこす。
ラージャ:……いらんのに……
GM:それを見届けた修験者は、背負い袋の中から真っ黒な水晶玉を取り出し、ボスに投げ渡す。
「……うむ。確かに本物だ。ではもう一度言っておく。命が惜しければ、この件には二度と関わらぬことだ……」 そう言い残すと、夜の馬達は揃って宙を駆け出し、暗闇の中へ消えてゆく。ちなみに最初に馬焼かれてた奴は二人乗りで(笑)。さて、白仮面達が消えた後、修験者だった旅人が悔しそうに呟く。「くそっ! 本当に時間がなくなってしまったな……」 それはさておき、君達のところにやって来た彼が言うよ。「その者を手当てする。こちらへ連れてきてくれ」って。
(エルバート):いゃあ、ご苦労ご苦労。
ラージャ:放り投げる。とりゃっ!
GM:(ガシャン)……応急手当ては成功。HPは……2。
エルバート:おーっ、うれしーっ!
GM:全能力値はそれぞれ−1しておくように。
エルバート:またかぁ。
レーラカイス:マスター。エルバートさんに<献身治癒>します。
エルバート:いやぁ、ありがとう。僕はうれしいね(笑)。
ラージャ:あなた気絶してるんでしょ。
GM:暴発の可能性もあるし、一応ロールしてみて。
レーラカイス:じゃあこちらのHPを3減らして、術を三回かけます。(ガシャン)×3……合計15回復。
エルバート:ムクリと起き上がってみんなにVサインを贈りながら「復活っ!」って叫ぶ。
シアルグ:さすがリーダー、頼りがいあるわ……トホホ。

GM:さて、魔道士が息を吹き返すのを見届けると、修験者は立ち去ろうとする。
ラージャ:「お待ちになって!」
GM:「……ん?」
シアルグ:<岩石招…
ラージャ:『ドガッ!』とシアルグを殴りつつ、「先程は仲間を助けて頂き、本当に感謝しています。せめてお名前だけでも……」
GM:「拙僧の名はナイムと申す。おおよその事情は、先程の一件で気づいたと思うが」
ラージャ:「ではナイムさん。あの闇水晶というのは一体、どういうものなのですか?」
GM:「済まぬがこれ以上、おぬし達に迷惑をかけるわけにもいかない。見ればおぬし達、冒険者のようだな。それにまだ若い。あの黒ローブの受け売りではないが、この件からは身を引き、もっと今のおぬし達に相応しい冒険を見つけることだ」
ラージャ:「あいにくですが、私達はもう充分迷惑かかってますので、大丈夫です」
残り:ヒャッヒャッヒャッ(笑)。
GM:一つ言わせてもらうが、闇水晶奪われて迷惑かけてるのは、あんたらの方やねんで。
エルバート:ぬおーっ(笑)!
GM:「これ以上、時間を無駄にはできない。拙僧は一刻も早く、西の果ての最終僧院まで行かなければならぬのだ。では、達者でな」
ラージャ:「ちょおっと、まったぁーっ! あたし達も最終僧院に用があるのよーん!」
GM:「何? おぬしらがかの地に一体何の用があるのだ? 手短に話してくれないか」
ラージャ:かくかくしかじかっと。
レーラカイス:「ということで、僕達も一緒に連れていってもらえないでしょうか?」
GM:「ライフィスという詩人の頼みか……わかった。ついてくるのは構わぬが、かなり急ぐので辛い旅になるぞ」
レーラカイス:みなさん、いいですか?
ラージャ:当然構わないわ。
シアルグ:別に構わん。
エルバート:嫌! しんどいのは嫌。
GM:というわけで、三人はナイムについて行くことになる。「では行くぞ」と、ナイムは駆け出す。
ラージャ:「ひえーっ」とか言いながら、走り出すわよ。
レーラカイス:僕も。
シアルグ:同じく。
エルバート:……う……あ……、ぼ、僕もたまには運動するのもいーかなー、なんて思ったりなんかして(笑)。「おーい、一人にしないでくれーっ!」と絶叫しながら、紫ローブの裾を持ち上げて走り出す。



 
 
 

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