▼replay_ブルーフォレスト物語

■『討魔龍伝承 第一話』/05

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▼ マデュラの街、ウキウキ亭にて

 修験者ナイムを共にしたその後の旅は順調に進み、アロカランを出発して七日後、種の月11日の昼過ぎ。一行は、シリス聖王国の辺境にあるマデュラの街に立ち寄ることとなる。

GM:君らは街の東門から入ってくる。ナイムが歩きながら言う。「旅の疲れをとる為と、これからの経路を決める為、今日一日、この街に留まることにしよう」
ラージャ:応。
エルバート:どうもどうも。強行軍は体にこたえますわい。
シアルグ:やっと一息つけるぞ。
GM:街の地図はこれ。
ラージャ:ほー。
GM:ナイムが続ける。「とりあえず今晩の宿をとりに行こうと思うが、どうする? レーラカイス」
レーラカイス:「そうしましょう」
GM:了解。そんなことを話し合っているうちに、君らは街の広場にやってきた。中央には噴水があり、穏やかな雰囲気。広場を周囲には色んな店が立ち並んでいるが、旅人達がよく使うのは、中央広場北側の『ウキウキ亭』とかやね。
ラージャ:おお! それは以前のシナリオでも出てきた店!?
シアルグ:またみょーな名前をつける。
レーラカイス:ではここにしましょう。
ラージャ:はーい。
エルバート:仰せのままに。
GM:えー、変な名前の割に、中は普通の宿屋です。まだ昼過ぎってこともあるのか、客はそう多くはなく、君達はテーブルの一つを陣取り、これからの旅について話そうということになる。

 まずは、今後の最終僧院までの道選びについて、彼らはまた散々揉める。結局、とにかく早く辿り着くことを考え、ナイムの話によると天王山脈沿いにあり、一歩足を踏み入れれば戻ることができないとまで言われている、『呪いの道』と呼ばれる近道をゆくことになる。最後まで反対し続けたのが、暴力反対魔道士であったことは言うまでもない。

GM:ナイムが言う。「『呪いの道』を行くにしても、ここから最終僧院までは、まだ遠く険しい道のりが続く。とりあえず馬は用意しておいた方がいいと思うのだが、おぬし達の懐具合は?」
エルバート:「フッ……持ってない」
シアルグ:金貨1枚と銀貨53枚。
レーラカイス:金貨2枚と銀貨500枚程。
ラージャ:衣服、肌着、手ぬぐい、たい…
GM:「そうか。では仕方ないな。拙僧も手持ちは少ないので、馬とはいかないが、荷物を運ぶロバくらいなら、皆の分も用意できよう。おぬし達は、二十日と少し分の食糧の方を頼む」
ラージャ:おっかいものーっ♪ おっかいものーっ♪
エルバート:どーでもえーけど、二十日分も買えんぞ(笑)。
ラージャ:だーんじきーっ♪ だーんじきーっ♪
エルバート:あの詩人、こっちの食費とか旅費、考えてなかったのでは?

──まさにその通りである。

シアルグ:出費の方が高くつくなぁ。旅先で何か捕まえよぉか?
ラージャ:そうね、追い剥ぎとか。

 そして次の日の早朝、なんとか旅の準備を終えた一行は、それぞれロバの背にまたがり、まだ人気の少ない、ひっそりとしたマデュラの街を出発するのであった。


 
 
 

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