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■『討魔龍伝承 第二話』/03

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▼ 寺院都市

GM:はいっ、寺院都市カイドウに到着しました。今、君達は巨大な門を目の前にした長い橋の上におるんやけど、これからどうするん?
エルバート:巨大な橋に感心しながら渡っていく。
ラージャ:「なんて素晴らしい所なんでしょう」とか言いながら。
GM:都に入った君達は、むせかえる程の人々の活気や往来と、通りの向こうで天高くそびえる何本もの塔に驚かされる。カイドウの中央通りを人の流れに身を任せて進む君達は、行商人達や、はるばる遠方からやってきた僧侶達の集団、それにこの都で暮らしている人達などでごった返す雑踏の中にいる。
エルバート:ほう。
GM:これからどこ行く?
エルバート:はて、僕は何をしにここにやって来たのだったかな?
ラージャ:本を見に来たのよ。
エルバート:あ、闇水晶のことを調べに来たわけだな。
GM:そうそう。君らは、神代闇呪の呪文書の写本を見に来たわけ。
エルバート:じゃあ大図書館へ行く。
GM:んなもんはない。
エルバート:あー?
レーラカイス:それじゃあ情報を集めます。
GM:今君らがいる場所は都市の第四区。近くにウキウキ亭カイドウ支店があるよ。
エルバート:あっそ(笑)。
ラージャ:じゃあ情報を集めに、その怪しげなウキウキ亭にでも行ってみましょうよ。
GM:じゃあ君らはひとまず、馴染みの宿屋で一息つくん?
ラージャ:はーーっ。

   (一同沈黙)

GM:……リーダー、まとめてくれ。
レーラカイス:どーしましょう?
エルバート:その本、どこで見せてもらえるゆーとった? 誰もメモってないんか?
ラージャ:えーっと、集いの村……
シアルグ:違うやろ。
エルバート:……闇王か……
残り:は?
エルバート:闇呪って言うくらいやから、闇王の神殿にあるんじゃないかと、僕は思いますけどねぇ。
ラージャ:そっか。インチキ魔道士もたまにはいいこと言うわねぇ。じゃ、その闇王の神殿とやらへ、ぺーって行きましょう。
GM:都の中央塔で詳しい場所を訊くとええんちゃう。
ラージャ:そお。
GM:……リーダー、まとめてくれ。
レーラカイス:じゃあ行きましょう。


▼ 信仰呪の塔

 一行は寺院都市北東にある、信仰呪の塔に到着する。

GM:その階はさっきのように、床に十二神王それぞれの紋章の入った魔法陣が描かれている。当然闇王のもあるよ。
ラージャ:入る。
GM:では次の瞬間、君らは昼間のように明るい部屋に立っている。どうやら部屋全体が魔法の明かりで照らされているみたい。
エルバート:それは凄い。
GM:部屋の中には見上げるような本棚が列をなして並べられていて、広間の中央のテーブルには、何人もの僧侶達が、熱心にそれぞれの呪文の研究に励んでいる。
エルバート:みなさん、ごくろー、ごくろー。
ラージャ:問題の本を探すわね。
レーラカイス:はい、探します。
GM:片っ端から?
ラージャ:ぶわーっと、漁り出す。
シアルグ:怖いな。
レーラカイス:え、じゃあ近くの人に訊いてみます。
GM:熱心に呪文書をめくっていた僧侶の背後に巨大な影が忍び寄る。
レーラカイス:「あの、すみません。闇水晶の本はどこにあるのですか?」
GM:僧侶は驚いたようにこちらを振り向いて言う。
「闇水晶の本……と言われますと、神代闇呪の呪文書のことですか?」
レーラカイス:「はい」
GM:「それでしたら、この広間の奥の間にいらっしゃるステラフ官長がご存じのはずです。しかし官長は何か悩み事があるらしく、ここ二三ヶ月、奥の間で考え事をなさっていることが多いので、あまりご迷惑にならないようお願いします」
ラージャ:ほー。
レーラカイス:じゃあ、そこへ行きます。
ラージャ:ステラフ官長の所ね。
GM:了解。奥の間の扉には、闇王の略式紋章が描かれている。
レーラカイス:ノックします。
GM:反応なし。
ラージャ:開けるわよ。
GM:扉には鍵がかかっていなくて、あっさり開く。部屋の中に踏み込むと、そこには壁際に二三の本棚と中央にテーブルがある。机には一人の男が頭を抱えて何か思い悩んでいるみたい。ようやく君達に気づいたらしい男は、イライラした感じで言う。
「君達、一体何の用かね」
シアルグ:「教えなーい」
GM:(……何故?)
ラージャ:(オカマ声で)「あのぅ、あたし達、最終僧院から来てぇー」
GM:「ほう」
ラージャ:「黒水晶がぁー」
GM:……闇水晶。
ラージャ:「うっそぉー、やだぁー!」
残り:ひぃぃーっ!(気色悪さに現実世界でのたうち回る)
ラージャ:「と・に・か・くっ、闇水晶がどーたらこーたらなのよねーっ」
GM:「話が見えないな」
ラージャ:もおっ、リーダーぁ、説明してちょうだいっ。
レーラカイス:「えっ……あの、闇水晶奥義の写本のありかを教えてくれませんか?」
GM:……神代闇呪の呪文書。
レーラカイス:「あ、神代闇呪の呪文書の写本でした」(笑)。
GM:「残念ですが、その写本はもうここにはないのです」と、その男、ステラフ官長は言う。
シアルグ:なにぃ!?
ラージャ:えーっ、うっそぉー、ほんとーっ!?
エルバート:「では一体、写本はどこにあるというのですか?」
GM:「話せば長くなるのですが、あの呪文書は三ヶ月程前に……盗まれてしまったのです。何者かによって」
シアルグ:ドッギャーン!
GM:「あれが悪用されたとなると、恐ろしいことが起こるでしょう。あぁ! 私は一体どうすればいいんだっ!」
シアルグ:どーしよっ♪
エルバート:どーしよっ♪
ラージャ:オ パッキャラマ ド パッキャラマ ド パオパオ パンパンパン オ パッキャラマ ド パッキャラマ ド パオパオ パ♪
一同(GM除く):Yeah!
GM:……満たされたか?
シアルグ:「どーせそんな事だろうと思ってましたよ」
エルバート:「バカもんがぁ!」
ラージャ:「それは魔族の仕業でしょう。ズバリ、そうでしょう」
GM:「この部屋の扉に施された強力な封印をも破る者……となると、やはり力のある魔族なのでしょうか?」
ラージャ:「魔族は凄いのよーっ」
GM:「それで何故、あなた方は、写本が必要なのですか?」
ラージャ:「お・し・え・ないっv」
エルバート:うへぇーっ。
レーラカイス:「あの……最終僧院のカルマさんに闇水晶を捜し出してほしいと頼まれ、その詳しいことを調べるために、写本を見に来たんです」
GM:「そうですか……カルマ様の遣いの方々でしたか」
ラージャ:そーだぞーっ! 偉いんだぞーっ!
GM:「あなた方にお見せできないのは残念です……そうだ! 確か、神代闇呪の呪文書の原本が、その数多の術を使いこなすために必要な触媒と共に、アウマ族領のアウス山にある、先代闇王ガウディラの従属神の神殿にある、と聞いたことがあります」
シアルグ:ドッギャーン!
ラージャ:あたしの美貌に参ったからって、そんなに勢いよく話し出さなくてもいいのに。ホーッホッホッホッ。
シアルグ:おめーが勢いよくしゃべってどーする。
エルバート:「なるほどなるほど。その辺りの土地について、詳しく話して下さい」
GM:「アウマ族については、私も詳しくは知らないのですが、どちらかといえば、閉鎖的な一族ですね。それから、もしあなた方が呪文書を手に入れることになれば、きっと写本を奪った者と何らかの関わりをもつはず。その時には、なんとしても写本を奪い返して下さい。お願いします」
ラージャ:ふん! 勝手なことを。
エルバート:「それはさておき、あなたはこの文字を読めますか?」って、ピラッと予言書の写しを見せる。
GM:ステラフはしばらくその紙切れを見て言う。
「これは、神代語で書かれたものですね。
『闇満ちる月の夜空に、
赤と青の流星流れし時、
世界を司る天秤は、
大きく揺れるであろう』
……と書かれていますね」
エルバート:「どうもありがとう」
GM:「いえいえ」
ラージャ:「これはどういう意味なのですか?」
GM:「残念ながら、意味まではわかりかねます。私があなた方に教えて差し上げられることは、これくらいかと」……ってことで、これからどうすんの?
レーラカイス:え、みなさん。ひとまずウキウキ亭に戻りませんか?
残り:おーっ。



 
 
 

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