▼replay_ブルーフォレスト物語

■『討魔龍伝承 第二話』/04

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▼ ウキウキ亭にて

レーラカイス:みなさん、これからどうします?
エルバート:そのナントカ山。
GM:このマップ見ぃや。(と、地図を差し出す)
エルバート:ほほーっ、ここにあったか。ウライカウス山やろ?
GM:……アウス山。
エルバート:あ?……そんな山ないぞ。
ラージャ:ここにあるのが見えないの!? このインチキ魔道士が!
エルバート:……遠いな。
GM:リーダー、まとめて。
レーラカイス:え、みなさん、どうしましょう?
ラージャ:(マップを指さして)この『集いの村』へ行きましょう。幸いアウス山にも近いことだし。
シアルグ:そやな。
レーラカイス:とりあえず、情報を仕入れます。
GM:何について?
レーラカイス:とりあえず適当に、旅人達の話を聞いてみます。
GM:……じゃあダイス振ってみて。
レーラカイス:え、7。
GM:旅人の一人が話してくれる。
「旅先で聞いた話によると、魔族が再びこの地を征服しようとしているらしいんだ。かつての『百年戦争』の時のエルシュのような英雄は、現れないのかなぁ」
ラージャ:あたしのことね。
エルバート:エルシュって誰?
GM:『最後の英雄』って呼ばれてる歴史上の人物。神の血をひいてるらしい。
ラージャ:あたしもやってみる。っと、8。
GM:「魔族はその一人一人に、人間十人分の力を持っているそうだよ」
ラージャ:ふーん、あたしと同レベルね。
シアルグ:俺も振る。……6。
GM:「この寺院都市の第三区には、よく当たるってもっぱら噂の占いの店があるそうだよ」
レーラカイス:では、その占いの店へ行きたいと思いますが、みなさんどうでしょう。
残り:おーっ!


▼ 幻の大樹

GM:カイドウの第三区という場所は、都全体から見ても特に目立つ建物もなく、通りは案外すいている。ウキウキ亭で旅人から聞いた占いの館は、入り組んだ細路地の奥にあって、たどり着くには少し時間がかかってしまう。館は古びてはいるもののなかなか大きな建物で、入り口の上には『幻の大樹』という看板が掛かっている。
レーラカイス:では入りましょう。
GM:了解。大きくて少し重たい扉を開くと、中は昼間だというのに薄暗く、ほぼ中央らしき場所には一人の女性が、少し変わった形のテーブルを前に座っていて、そのテーブルの上にはほんのりと青い光をたたえている水晶球が丁寧に置かれている。入ってきた君達を見て、その女の人は「占い……ですか?」と、少しはにかんだ調子で尋ねてくる。
レーラカイス:「……はい……」
シアルグ:こっちもはにかんでるなぁ(笑)。
ラージャ:その人美人?
GM:もちろん美人。
ラージャ:「おねーさん、きれーv」
シアルグ:気色悪い声出すなよ。
レーラカイス:何を占ってもらいますか?
ラージャ:(騎士を無視して)若い?
GM:もちろん若い。「どなたが占いをするのでしょう?」
ラージャ:「あなたが占いするんでしょ(笑)」
GM:(笑)。「どなたを占いましょう?」
エルバート:「む、頼もう」
GM:「ではそちらにおかけ下さい」と、彼女はテーブルごしの椅子を示す。
「それでは、何について占いますか?」
エルバート:「今後の私の運命について」
ラージャ:貴様殺すぞ!
シアルグ:おいおい。
GM:「わかりました。銀貨十枚になります」
エルバート:チャッ。(払った音)
GM:「ありがとうございます。では……ピピルマピピルマプリリンパ。パパレポパパレポドリミンパ。テクマクマヤコンテクマクマヤコン(×数回)……えー、今後のあなたの運命は、何度も死の淵に立つことになるでしょう。(一同爆笑) あまり言いたくはありませんが、かなり苦しい旅になるかと……」
エルバート:「うむ。ありがとう」
GM:「いえいえ。他には?」
ラージャ:「おねーさん、きれーv」
シアルグ:気色悪い声出すなよ。
GM:「そこのお嬢さんも占いますか?」
ラージャ:「はーいv えっとぉ、歌って踊れるアイドルになりたいんですけどぉ」
GM:「残念ですが、あなたはそのような才能には恵まれていないようです」
ラージャ:「ひどいわっ」(笑)。
GM:「でも泣かないで。これあげるから」って、アメちゃんくれる。
ラージャ:「わーい、わーい」
エルバート:な、なんて奴だ。
シアルグ:これが噂の幼児プレイってやつか(笑)?
エルバート:「お姉さん。僕にも下さい」(笑)。
GM:……他にはないの? じゃあこれくらいにして……
レーラカイス:「……あの……闇水晶の在処を教えて下さい……」
残り:おおーっ!

 騎士以外の皆が、本題を忘れていたことは言うまでもない。

GM:「闇水晶……初めて聞く名前ですが、色や形といった特徴はご存じですか?」
レーラカイス:「黒色で……なんか、こんな形」(と必死でジェスチャー)
GM:「とりあえず、ここに座って下さい。では……エロイムエッサイムエロイムエッサイム、マハリクマハリター(×数回)」と呪文を呟いた占い師は、騎士の額に手を当てて、闇水晶に関する情報を引き出している。彼女は目を伏せたまま、しばらくして答える。「……深く暗い、闇の中に、それは安置されている……ようです」
一同:ほーっ。
GM:「……その場所へは、そう遠くない未来、訪れることができる……はずです」……やって。はい、金貨十枚。
エルバート:銀貨やろ。
GM:チッ……他は?
シアルグ:なーい。
GM:じゃあその占いの館を出る?
レーラカイス:はい。

 その後、再びウキウキ亭に戻った一行。ひとまず神代闇呪の呪文書が安置されているという集いの村へ行く為、食糧の買い出しと武器の買い換えなどを騒ぎながら行う。かくして一行は、シュリーウェバ暦1999年、雨の月25日に、寺院都市カイドウを出発するのであった。



 
 
 

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