▼replay_ブルーフォレスト物語

■『討魔龍伝承 第二話』/06

←return   →next












▼ 神殿

 見たこともないような美しい花が咲き乱れる丘を進み、ひっそりと静まりかえった神殿へ向かった一行。彼らは神殿の奥、広間の祭壇の裏に、隠された扉を発見、地下へ下り始める。暗く静まりかえった神殿の地下迷宮で、一行は激しい戦いの跡や既に発動した罠、そしてその犠牲となった魔族の骸などを目にすることになる。やがて彼らは、地下三階、石柱立ち並ぶ広間に足を踏み入れた。


▼ D-2

ラージャ:へーっ、一階で見たのとよく似てるわねぇ。
シアルグ:やっぱり台座か?
GM:一階と違うのは、その広間には埃がほとんど積もってなくて、その為か、広間の奥の人物像が、黒い石でできているのがわかる。また、台座の前には細工を施されたテーブルがあり、その上には何か置かれているみたいやね。
シアルグ:それを見に行く。
GM:了解。テーブルの上には魔法陣が描かれたマットが敷かれていて、その六芒星のそれぞれの三角形には、色のついた小さな像が乗せられている。また、陣の中心には、既に封を切られた手紙が無造作に置かれている。
シアルグ:では、その手紙をひったくって読んでみる。
GM:手紙にはこう書かれている。

 親愛なるガルナスへ

 お前が手に入れたがっていた闇の腕輪は確かにこの神殿にあり、そして今は俺の手の内にある。もしこの腕輪が欲しければ、かねてより計画していたシリス聖王国への侵攻に、魔道士としてのお前の力を貸すことだ。楽しみに待っているぞ。

 伯父バギスより

ラージャ:バギスゆーたら、悪の帝王とちゃうん? ほら、あの村、ナントカ村にやって来たって奴やん。ほんでその村の宿屋に泊まって族長ん家行ってピロッてやっとったじゃない……こら! あんた達! あたしがこんだけ丁寧に説明してあげてるのにわからないって言うの?
GM:わかるか。
エルバート:おお! ひょっとして集いの村?
ラージャ:そーよ! 集いの村にやってきた奴だって、宿屋のおばさんが言ってたじゃない。
レーラカイス:ごめんなさい、忘れました。
エルバート:バギスなんて名前出てきたか?
レーラカイス:みなさん、魔法陣はどうします?
ラージャ:出てきたわよ。だってちゃんとここに書いてるんやよ。(と、騎士そっちのけで、自分のキャラシートを見せびらかす)
エルバート:し、信じられん。
ラージャ:ちゃんと話聞いてないから、そーなるのよ。このバカ魔道士!
GM:リーダーまとめてくれ。
レーラカイス:えーと、意味ないとは思うけど、とりあえず台座の辺りを調べます。
GM:どこらへん?
レーラカイス:後ろ辺り。
GM:ほんなら作業ロール×1してみて。
レーラカイス:(ガシャン)……失敗。
シアルグ:どっこいしょ……っと、失敗。
GM:あんたいつの間に。突然現れてロールだけするか。
ラージャ:成功!
GM:あんたはエルバートと口論していたのでは?
一同(GM除く):まぁええやん(笑)。
GM:まぁ、ええか。よし、それじゃあラージャは、神殿の一階の時と同様、また隠し扉を見つける。
ラージャ:へへっ。
シアルグ:扉開けるぞ。
レーラカイス:みなさーん、行ってもいいですか?
残り:おーっ!


▼ E-2

GM:この部屋は床に何かしら巨大な紋様が描かれている。
ラージャ:色とかは上と同じ配置やね。
シアルグ:そやなぁ。
GM:で、この部屋では上の階…っと、で、どないする?(一人で爆笑)
一同(GM除く):なんかゆーたなぁー(笑)。
GM:はて、なんのこと?  (やけにはりきって)さあみんな! どうするんだい(笑)?
ラージャ:あからさまに怪しい。
シアルグ:俺が入ってみるぞ。
レーラカイス:上の階に行ってしまうんですか?
GM:特に変わったことは起きない。
レーラカイス:じゃあ上の階に引き返して、机の上に置いてあった色つき人形を持ってきます。
エルバート:そして人形を、配置通りに置く、と。
GM:レーラカイスがそうするん? 他の人は?
ラージャ:見とく。
GM:では騎士が魔法陣の真ん中に入って、六芒星のそれぞれの先端に六つの像を置き終えた時、大地を揺るがすような音と共に、像を乗せた魔法陣の周囲の六つの三角形は、床ごとせり出し始める。それとは逆にレーラカイスのいた魔法陣の中心の床は、地下へと沈んでゆく。しばらくして広間の震動が治まると、騎士以外の人達の目の前には、巨大な三角柱が立ちはだかっている。まぁ、平たく言えば置き去りにされたわけやな(笑)。
シアルグ:俺、真ん中入ってるとか言わへんかった?
GM:ゆーてない。
シアルグ:そんなことないって。ちゃんと中入ったって言ったで。
GM:そーか? じゃあエルバートとラージャの二人が取り残されたことになるな。
ラージャ:へん! んなもんよじ登ってやるわ。
GM:じゃあ作業ロール×1してみて。
ラージャ:どりゃっ!……成功!
GM:うむ。ラージャは女郎蜘蛛のように壁を這い上がった。エルバートはどうするよ?
エルバート:どれくらいの高さかね?
GM:3m近くかな。
ラージャ:ぺーって魔法で跳んだら?
GM:(それ以前に、あんたが縄でも降ろしたったらええのに……)
エルバート:フッ、自慢ではないが、おそらく天井に頭をぶつけることになるだろう。
ラージャ:大丈夫、あちしがぶつけるんちゃうもん。
エルバート:……仕方ない。登るぞ。
GM:作業ロール。
エルバート:……失敗や。
GM:手が滑って床に頭をぶつける。ダメージ6発。再挑戦するならロール×2でええよ。
エルバート:はぁー(と大きく息を吸い込み)……わ、た、し、は、エリートだぁ(絶叫)! (ガシャン)(ガシャン)…………失敗や。(一同爆笑)
GM:ダメージ4発。
エルバート:フッ……苦痛状態になってしまった(笑)。

 こんなショボイ困難も乗り越えつつ、一行は神殿の地下深くへ潜り続けてゆく。そして……


▼ G-3

GM:君達の目の前には、かなり重そうな観音開きの扉が行く手を遮っている。
エルバート:ちょいと私には開けんのう。
レーラカイス:じゃあ押して開けます。
GM:了解。重々しい音を立てて開いたその先は、途方もなく巨大な広間。部屋の左右には規則正しく石柱や台座が並んでいる。んで、恐ろしいことに、その台座の上には、なにやら羽の生えた石像が置かれているようやけど、暗くてはっきり見ることはできない。あと、松明の明かりすら届かない奥の方では、何かが青白い光を放っている。
エルバート:あんまりいい気分はせんのう。
ラージャ:羽の生えた石像って、蝶々(笑)?
エルバート:なんか戦いが起こりそうやから、心づもりだけはしておくよ。
ラージャ:あ、ちょーぉーちょーっ、ちょーぉーちょーっ♪
レーラカイス:その台座とやらを調べに行ってみていいですか?
ラージャ:皆の者、行くじょーっ!
一同:おーっ。
レーラカイス:じゃあ行きます。
エルバート:みんなかたまれぇ。
GM:と、君らが広間に踏み入った途端、石像達の目が赤く輝きだし、台座から宙に浮かび上がるや、一斉に襲いかかってくる。まぁ、こいつらは皆さんお馴染みで、俺の好みのモンスターやね。
エルバート:というと、トンボの羽を持った奴やな。
ラージャ:トンボ羽といえば、蚊トンボか。
レーラカイス:蚊トンボが正体でしたか。
シアルグ:とーぜん、六枚羽根でな。赤い複眼がチャームポイントなわけや。
GM:……(ただのガーゴイルなんやけど……)。



 
 
 

▼replay_ブルーフォレスト物語

■『討魔龍伝承 第二話』/06

←return   →next