▼replay_ブルーフォレスト物語

■『討魔龍伝承 第三話』/04

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▼ 魔族の村

GM:君達は柵を突き破り、村に乗り込んだ、と。
シアルグ:ウギーッウギーッ!(酷い興奮状態)
GM:君達の異様な様子に、村人達は驚きながらも、あまり怯える様子もなく、遠巻きに眺めている。少しして、その中の何人かが、どこかへ走ってゆく。
ラージャ:んんー? どこへ行くのかなぁー?(大魔王が逃げ惑う村人を見下ろして言うような重低音)
エルバート:気色悪いぞ。
GM:しばらくして一人の老人がやってくる。君達を眺めていた村人達は、その爺さんに道をあける。
ラージャ:そいつ人間?
GM:知覚ロールしてみて。レーラカイスはせんでいい。君には優しそうなホビッ卜爺にみえるから(笑)。
残り:ぜぇーんぜん、わからん。
GM:しゃーないな。(ガシャン)……ナイムが耳打ちする。「奴らは魔族のようだぞ」
エルバート:どこらへんが?
GM:……「魔族の匂いがするのだ」(笑)。
ラージャ:魔族な雰囲気を醸し出しているのね。
シアルグ:舌がべろーんって伸びて二またに分かれるとか。
エルバート:首切っても生えてくるとか。
シアルグ:背中に羽生えたり、耳伸びたり、
エルバート:口の中に毛も生えてきて、
GM:だぁーっ! 妄想はもうええわい! 爺さんがおかしなことを言い合っている君達に、のんびり訊いてくる。「お前達、一体何の用だね」
レーラカイス:「あの、この島には、雨宿りのつもりで上陸したのですが……」
シアルグ:食糧、食糧や。
レーラカイス:「あ、それとお金と食糧にも困っていたので探索していた訳なのです」
エルバート:「まぁ、雨宿りと言いましたが、実は漂流していたのですよ」
GM:「しかし、こんな島に漂着するとは…… お前達、一体どこへ行くつもりだったのじゃ?」
ラージャ:「ひ・み・つv」
GM:「い、言いたくないのなら、無理に訊きはせん。この村は見ての通り、魔族達の村じゃが、お前達が留まりたいというのであれば、ゆっくりしてゆくがいい」
エルバート:ではお言葉に甘えて……
ラージャ:えー、あたしら早くランカル島へ行かなあかんやろ。
レーラカイス:情報収集を……
シアルグ:そやな。
ラージャ:周りの村人に適当に訊いてみたら?
GM:何訊くん? アドリブで声かけてみたら?
レーラカイス:えー、んじゃあ、「今日はいい天気ですね」

   (一同爆笑)

シアルグ:またかい(笑)。

 その夜。彼らは長老の家を占拠していた。
 また、自称大魔道士エルバートは、以前、旅の途中で見た夢を、再び見ることになる。
 そして次の日。

エルバート:変な夢を見た!
ラージャ:きっと疲れてるのよ。
エルバート:そうだな。やはり僕は疲れているようだ。もう少し寝させてくれ。
GM:また寝んの? 知覚ロール(笑)。
エルバート:(ガシャン)……また見た(笑)。
GM:じゃあ、みんなが外で遊んでいるのに、
ラージャ:わーいわーい、らんらん♪
GM:一人、夢にうなされて寝込むエルバート。うねうねと覆い茂った深く暗い陰気な森を、走り抜けてゆく自分の姿が見える。そして、あの声がまた聞こえてくる。
エルバート:と、ゆーことは、『我が眠りし地へ』か?
GM:そう。夕方になり、仲間達が遊び疲れて帰ってきた頃、ようやく目を覚ました君は、みんなが楽しげに夕食を食べているところに、冷や汗をかいた青白い顔で現れる。
エルバート:ハァッ、ハァッ、ハァッ……(←悪夢から覚めた時によくやる発音)
ラージャ:どうしたの、エルバート?
エルバート:悪夢だぁ……私は寝たいんだぁ。
GM:また寝んの?
ラージャ:じゃあ、永遠に眠らせてあげましょうかぁ? シャキン。(抜刀SE)

   (一同爆笑)

エルバート:つつしんでお断りする。
シアルグ:怖いなぁ。
エルバート:「ぼかぁ最近、疲れているようだ。もうこんな冒険者稼業なんてやめて、どこかで静かに暮らしたいよ」
GM:「それは魔族の陰謀を打ち砕いてからにするがよい」って、ナイムが言う。
ラージャ:で、あたし達はその夢の話を聞いたの?
GM:聞いてないよ。言ってないやん、こいつ。
エルバート:言えへんよ。(きっぱり)
GM:でもみんなに打ち明けたら、少しは気分が晴れるかもしれんで。
ラージャ:何があったの!? 何かあったのね、エルバート!
残り:エルバート、顔色が悪いぞ! さぁ、私達に話すのです! さぁ、言え! 言うんだぁ! おらあっ、しゃべれぇっ!!
エルバート:あまり大きな声を出さないでくれ。僕は疲れてるんだ。
シアルグ:おらおら、言った方が身のためだぜぇ、バキバキバキジャキーン。(脅迫SE)
エルバート:え? 何をかね(笑)?
GM:ナイムも呆れたように言う。
「エルバートよ。拙僧達はこんなところでぐずぐずしている暇などないのだぞ。その様子、何か妙なことでもあったのか?」
ラージャ:あ、そうやったわ(笑)。
シアルグ:当初の目的をすっかり忘れとったな。
ラージャ:で、何やったっけ(笑)?
GM:「……ラ、ランカル島へ潜入せねばならぬだろう」
ラージャ:あぁ、そうだったねぇ。
GM:「急がねば、魔軍が戻ってくるぞ」
ラージャ:だってさ、エルバート。何か知ってるのなら、吐いちまいなさいよ。
エルバート:一体私に何を吐かせるというのかね(笑)?

 ひねくれ仲間との無意味な言い合いで夜は更けてゆく。

エルバート:わ、私は絶対に寝ないからな。
ラージャ:あたしは剣でも研いでおこう。シャッシャッシャッシャッ、ほぉーれ、エルバート。吐く気になったかぁい(笑)。

 結局その夜は、ぐっすりと眠りについたレーラカイスとシアルグが、例の夢を見ることとなる。
 そして次の日。



 
 
 

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