▼replay_ブルーフォレスト物語

■『討魔龍伝承 第三話』/05

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▼ 礼拝堂へ

ラージャ:これ以上遊んでいるのもアレだし、そろそろ旅立つとしましょうか。
「長老さん、長い間お世話になりました」
シアルグ:「あ、そーそー、礼拝堂……について、何かご存じありませんか?」
GM:それを聞いて一瞬、長老の顔に驚きがよぎる。しばらくして、魔族の老人は重々しく口を開く。
「お前達、どこでそのことを知った?」
シアルグ:「いやぁ、知ったも何も、夢の中で見たことでして……そもそも、そんな夢を見るようになったのも、ランカル島へ向けて出発してからのことなんです。だから少し気になって……」
GM:苦笑いしながら、長老は妙にさっぱりしたように言う。
「お前達はランカル島へ行くつもりであったのか……あそこは物騒な所だぞ。同じ魔族である儂らにとっても、関わりたくないと思うほどの島だからな。どうしても行くと言うのなら、それ相応の覚悟は必要だろうて。それから礼拝堂のことだが、それはこの島にある。なにせ儂ら一族は、その礼拝堂に眠る最後の英雄エルシュをお護りする為に、こんな所に住んでいるのだからな」
ラージャ:エルシュ!?……お酒?
GM:そらエール酒。「で、お前達、これからどうするつもりじゃ?」
シアルグ:「やはりその礼拝堂が気にかかるので、立ち寄ってみたいですな」
ラージャ:「あたしも行ってみたい……酒とかあるかも」
GM:それはないやろ。長老は少し難しい顔で言う。
「うむ。しかしそこへ行くには……」
エルバート:「おじーさん」
GM:「?……何だね?」
エルバート:「ここの暮らしは静かですか?」
GM:「とても静かだよ。世の騒ぎにも捕らわれず、村人達も穏やかで、実に平和じゃよ」
エルバート:「そうですかぁ」
ラージャ:「ほぉ、魔族と暮らそうなんて、偉大なる魔道士も堕ちたものね!」 シャキン。(抜刀SE)
GM:レベル5やからな。見た目だけは確かに少しは偉大に見える。中身(能力値)は死に過ぎてスッカラカンやのにな。
ラージャ:ケッ、中身のないパッパラ魔道士め。
エルバート:何とでも言うがよい。貴様など、我が魔道の嵐の中では、枯れ葉も同然。
GM:杖を一突き、長老が話を続ける。
「その礼拝堂へ行くには、幻の森と呼ばれる危険きわまりない森を通らなければならぬのだぞ」
ラージャ:と、当然レーラも行くよねぇ(笑)。
レーラカイス:「ナ、ナイム様もどうですか?」
GM:「うむ。ランカル島へ急がなくてはならないとはいえ、何度も夢に見たその礼拝堂というのも気になるからな。それにおぬし達だけで行かすと何をしでかすかわからん。保護者が必要だろう。保護者が」(笑)。
ラージャ:あら? 誰のことかしらねぇ。
シアルグ:ウギーッウギーッ!(怒りSE)
エルバート:「長老さん。私はここに落ち着きます」
ラージャ:「というのは真っ赤な嘘で、彼も当然出発します。冒険者ですから」
GM:それを聞くと長老は、「ではちょっと待っておれ」と、家の奥へ入って行く。しばらくして再び君達の前にやってきた時には、その手に白い布に包まれた棒のようなものがある。「これをもって行くといい」
ラージャ:これは?
シアルグ:言うまでもなく武器だな。
GM:で、その布をとってみると、中から一本の…
ラージャ:風林火山(笑)。
GM:じゃなくて、杖が出てくる。
「これは幻砕きの杖と言って、森を通り抜ける時に役に立つだろう」
ラージャ:「どのように使うのですか?」
GM:「知らん」
シアルグ:パンプルピンプルパムポップン。(突然不可解な呪文の詠唱を始める、山田兄)
ラージャ:ペルッコラブリンクルクルリンクル。(突然不可解な呪文の詠唱を始める、山田弟)
ラージャ:ピピルマピピルマプリリンパ!(唱和する山田兄弟)
エルバート:気でも狂ったのかね?

 結局散々嫌がるエルバートも強引に引きずり込み、翌朝、風の月4日に一行は、礼拝堂目指して出発する。
 問題の森へ踏み込んだ一行は、その中で次々と襲いかかってくる幻に、思わぬ苦戦を強いられる。(最後には、あの黒ローブ達の幻まで出てくる始末であった) しかしそれらを、長老から渡された杖の力も借りて、かろうじて切り抜けた彼らは、ついに森の終わりにさしかかった。

GM:もうしばらく進むうちに、森を抜けるよ。
ラージャ:抜けた!? やっとやね。
GM:ちなみに言っとくけど、森に入る時にあった立て札の内容覚えてる?
ラージャ:覚えてるわけねーやん。
GM:『(前略)、資格を携えし者、この入り口にてそれを掲げ、森を呼び起こす定めにあり』って書いてたんやけど。
エルバート:そー言われると、書いてたような気もするな。
GM:で、その『呼び起こす』ってのは、森を<幻の森>にすることやってん。つまり、あの杖を持っていたせいで、森から幻影が湧き出し、君達に襲いかかったってこと。だから、そんな杖をわざわざ渡した長老に一泡吹かされたってことやな。
シアルグ:そーか、くーっ! 長老ぉぉ。
GM:まぁ、彼らも墓守の民やから、礼拝堂に行くという君達の実力を試す必要があったんとちゃう?
ラージャ:ぬぅぅーっ! 長老、殺ぉぉす!
GM:しばらく小道を進むうちに日は西に傾き、そろそろ夕方になり始める。小道の両側には、大きな岩とかがゴツゴツした荒れた眺めになり、木々の向こうには連なる山々が大きく見え始める。北へと続くようになった小道をしばらく進むと、やがて山々に囲まれた小さな広場が見えてくる。広場の少し奥の方には、建物が二軒建っている。一つは人の住んでいそうな建物で、もう一つが君らの夢にも出てきた礼拝堂みたいやね。そのエルシュが眠る礼拝堂の入り口には、二人の男が門番のように立っている。



 
 
 

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