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■『討魔龍伝承 第三話』/06

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▼ 対決

エルバート:なんかまた、危ない雰囲気やなぁ。
GM:どないする? タッタッタッと歩いてきた君らは、
ラージャ:ザッ! と、茂みに隠れる。
GM:いや、もう見つかっている。
ラージャ:何ぃぃっ! もぉええわ。突っ込んで、シャキーン、シャキーンよ!(抜刀振り回しSE)
GM:二人のうちの一人が言う。
「話は長老から聞いている」
ラージャ:何ぃぃっ! いつの間に。
GM:「お前達はこの礼拝堂に用があるのだな?」
シアルグ:「うん」
GM:「代表の者はいるか?」
レーラカイス:「はい」
GM:「ならば我々と戦え。打ち負かすことができれば、扉を潜ることを認めよう」
ラージャ:え!? この五人で二人を相手するん? キヒヒ。
GM:「まずは俺が相手だ」と、先程から話していた戦士風の魔族が、一歩踏み出す。
「私の相手は、その代表の者でいいのか?」
ラージャ:やはりタイマン勝負か。となると、そおねぇ……まずはお手並み拝見ってことで……レーラ、行きなさいっ。
レーラカイス:僕は正義の騎士なので、遠慮しまーす(笑)。
ラージャ:正義の騎士ならやりなさいよ。一対一で決闘挑まれてんねんで。
レーラカイス:だって、無意味な戦いはしたくないし……
シアルグ:騎士道、騎士道。
レーラカイス:う゛ー、はいはい。(とても嫌そう)
エルバート:おー、騎士道や。
シアルグ:名誉が命なわけや。
エルバート:『我が名誉は我が命』
ラージャ:がんばれレーラ!
レーラカイス:はい。(ちょっとその気になった)

 そして戦いは始まった。

GM:そっちからいってええよ。どないする?
レーラカイス:力斬り。
ラージャ:いきなり力斬りでいくか。まずは相手の力を見定めるのに、命中斬りにしといた方がええのに。
GM:速攻でケリつけたいんとちゃう? で?
レーラカイス:(ガシャン)……えー、失敗。
GM:こっちは命中斬り……失敗。
レーラカイス:力斬り……失敗。
GM:またもや命中斬り……失敗。
レーラカイス:力斬り。
ラージャ:サルか! あんたは(笑)。
エルバート:いーじゃないか。敵さんも失敗してることだし。
レーラカイス:……失敗。
GM:命中斬り!……失敗。

 以下、三度程繰り返し。

レーラカイス:力斬り……成功!!
一同:おーっ!
GM:うぎゃっ、回避失敗。
エルバート:(騎士のサイの目を見て)しかも悟ってるよ、これ。
GM:じゃあ悟り分はAV(アーマーバリュー、つまり防御力)無視の直ダ(直接ダメージ)ってことで。
レーラカイス:5に4だから……18で……全部で30!
エルバート:生きてるかい?
GM:まぁ、なんとか。レーラカイスの力強い一撃は、魔族の隙をつき、男の左腕を切り裂く。鮮血が迸る。剣士は痛みに顔をゆがめながらも、攻撃の手を休めることなく、再び斬りかかってくる。まだ苦痛状態ちゃうから戦えるってことで。
エルバート:おぉ、それ凄いぞ。
シアルグ:かなり強いんちゃう?
GM:……まぁ、あと1ポイントで苦痛状態(HP半減)入るけどな。
エルバート:それでも凄いって。私ならば既にあの世行きだ(笑)。
ラージャ:腕を組みながら、「あの魔族、伊達に魔族をやってないわね」って。

 ラージャの言葉の通り、追いつめられた魔族の反撃が始まる。再び空振りを始めた騎士の隙をつき、続く2ラウンド共に攻撃を命中させる。レーラカイスは、あえなく苦痛状態へ突入した。

レーラカイス:……のこりHP10……苦痛です。
エルバート:苦痛だな。(少しうれしそう)
GM:入ったか。じゃあ男は剣を降ろして言う。
「降参しろ。これ以上仕合えば、お前の命はないぞ」
エルバート:確かに死ぬな。(やっぱりうれしそう)
レーラカイス:えーい、死んでやるぜぇ!

   (一同爆笑)

ラージャ:やめてぇーっ(笑)!
レーラカイス:次、力斬りで。
シアルグ:レーラ、無駄に命を捨てるじゃない!
GM:周りの人達もゆーてることやし……
レーラカイス:いや、やります。
エルバート:おー、これが騎士道か。
ラージャ:涙なしには語れないわねぇ(笑)。
レーラカイス:(ガシャン)……あ、失敗。
GM:レーラカイスの渾身の一撃を簡単にかわした男は、剣を構えたまま言う。
「余程死にたいらしいな……」ってことで、命中斬り。(ガシャン)……22、成功。回避は?
レーラカイス:…………失敗。
GM:12発。AV分引いて……生きてる?
レーラカイス:……3。
一同:おーっ。
シアルグ:気絶してるで(笑)。
GM:地響きをたてながら、騎士レーラカイスは倒れた。男は剣を降ろす。
「この程度の力では、ここを通すわけにはいかない」
ラージャ:「仕方がない。あたしが相手をしてあげるわ!」
GM:「女か……まぁいい。手加減してやろう」とか言って、魔族は一息つくことなく、再び剣を構える。こっちのHPはこのままでええよ。

 ……と、その一言が甘かった。
 第二回戦は、ラージャの放った力斬り一発で勝負がついてしまった。
 第三回戦は、もう一人の魔術師との戦いになったが、我らがエルバートは敵前逃亡……もとい、再びトイレ休憩へと旅立ってしまう。代わって戦うことになったのは少年呪術師シアルグ。血の気の多い少年は、意気揚々と戦いの場へ飛び出した。

 圧倒的な強さを誇るはずだった魔術師であったが、某魔道士よろしく開幕から<衝撃弾>が暴発。麻痺状態に陥ってしまう。この隙を逃すことなく、<爆炎投射>を連発するシアルグ。しかし、麻痺が解けた魔術師は、<衝撃弾>の数倍の威力を誇る<稲妻招来>を発動。3ラウンド後に自分の頭上に落雷が起こることを知らされたシアルグは……

シアルグ:ウギーッ! こらもぉ、はよ片づけんとあかんな……いくぜっ、必殺の<岩石招来>! とぉらっ!(ガシャン)……成功っ!
GM:ダメージは?
エルバート:(帰ってくるなり、ルールブックを開き)『相手は回避を行い、失敗するとダメージを受ける』って書いてあるぞ。
GM:失敗。
エルバート:ろ、6D10やで。
シアルグ:へっへっへ……7たす、11たす、13たす……
GM:もー、死んでます。ラージャに一撃でケリをつけられた剣士が横たわる魔術師を抱え起こし、『バァンバァンバァン』(一同爆笑。つまり某魔道士が倒れた時によくやる蘇生術SE)って(笑)。再び息を吹き返した魔術師。「見事だ。ゆくがいい」と言い残し、二人で肩を支え合いながら、礼拝堂の隣の小屋へ戻ってゆく。……さて、そろそろ30秒ほど経つ頃やし、シアルグ、いいかな(笑)?
シアルグ:どひーっ!
GM:落雷。16発。
ラージャ:生きてる?
シアルグ:…………



 
 
 

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