▼replay_ブルーフォレスト物語

■『討魔龍伝承 第三話』/09

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▼ 謎の剣

ラージャ:開ける。ギィィー、ガチャ。
GM:幅は5m、奥行き10mといった感じの部屋。そこそこ広くて、右側に本棚、奥には机、左側の奥の隅には、立派な台座があって、一振りの大剣が飾られている。
ラージャ:机から漁りましょう。
GM:どうぞ。
ラージャ:レーラ、行きなさい。
レーラカイス:開けます。運動ロール?
GM:いや、作業ロールでやってみて。第一運動って、どんな運動(笑)?
ラージャ:バク転しながら開けるんじゃないの?
レーラカイス:成功しました。

 引き出しからはシュリーウェバ侵攻計画の書類が出てくる。しかし彼らはさして興味を示さず、紙束を無造作に背負い袋に詰め込むと、再び金品の類を探し始める。

エルバート:本、取る。
GM:地理とか歴史の本ばっかりで、呪文書とかはないよ。
シアルグ:その剣は?
ラージャ:調べてみましょう。……あ、触れへんで、触れへんでぇ(笑)。まずは遠くから眺めとくわ。
GM:(珍しく慎重やな……) その剣は見事な細工が施されている。よく見てみると、鞘の部分に邪悪な雰囲気のする文字が刻まれている。
シアルグ:読める?
GM:ちょっと無理かも。
レーラカイス:じゃあ持ちます。
ラージャ:何っ!?
レーラカイス:え、いけませんか?
ラージャ:別にいーけど。
GM:じゃあ、騎士がその剣を掴もうとした時、
ラージャ:知らんわよ。
GM:重々しい声が頭の中に響いてくる。
『汝の心は善であるか、悪であるか』
レーラカイス:(きっぱり)「悪!」
一同:おいおいおい(笑)。
GM:『善ならば我を受け継ぎ、悪ならば立ち去るがよい』
レーラカイス:じゃあ立ち去る。ラージャさん、どーぞ。
ラージャ:なんでこっちにふってくる(笑)?
レーラカイス:え、だって僕は悪ですし。
シアルグ:『善ならば受け取れ』とゆーことは、こりゃ凄い威力のある武器ってことになるでぇ。
ラージャ:『善ならば受け取れ』って、だいたい、自分が善やとか思う奴っておるか?
GM:まぁ、本物の善人はそう思わんかもな。
ラージャ:悪人でも自分は善やと思う奴もおるやろし。
GM:まぁ、その判断は結局剣任せなんちゃう? 掴めば分かる(笑)。
エルバート:よし、掴もうではないか。
ラージャ:あんたはあかん(笑)。
GM:魔道士がむんずと剣を掴んだ途端、バシッとはじき返される。ダメージ12発(笑)。
エルバート:ほぉ、何故かね(笑)?
GM:心がさもしいんとちゃう?
エルバート:どこが(笑)?
GM:どこがって……こぉ、心の臓を中心にドス黒く濁った瘴気のような気配が濃厚にただよっとったんとちゃうか。とにかく電撃12発。
エルバート:フッ……気絶や。

   (一同爆笑)

GM:あっけないな。「仕方ない奴だ」と、ナイムが<献身治癒>。(ガシャン)……えー、10ポイント回復。
エルバート:おーっ、黄泉帰った(笑)。
ラージャ:じゃ、あたしもガシッと掴むよ。
GM:じゃあ……3発、体に激痛がはしる。
エルバート:この差はなんだ(笑)。
ラージャ:ぐはあぁぁっ! ケケッ、でも離さんよぉ(笑)。鞘を抜いてブンブン振り回す。
GM:刀身は、ちょっと弱々しいけど、青白い光を放っている。その刃の部分にも、鞘と同じ、邪悪な雰囲気のする文字が刻まれている。
ラージャ:じゃあ鞘に収めて背中にしょっときましょう。
シアルグ:まるでマシュラムやな(笑)。(テ注:某ローディス島戦記の黒騎士)
GM:二度目からは、使っても痛みはないよ。で、先程剣を取った時の話になるんやけど、カチッと台座の底の方で、小さな音がしてたような気がするよ。
ラージャ:ん?
シアルグ:どこらへんで鳴ったか、探ってみる。
GM:残念ながらよくわかりませんでした。
ラージャ:警報かぁ!?
GM:さぁーねぇ。

 その後、とうとう『闇の腕輪を捜す』という本来の目的を思い出した一行は、再び城の奥深くへと、探索を開始する。

GM:階段を下りて二階の通路を進んでいると、いきなり横の壁を突き破って赤い甲冑をまとった騎士が襲いかかってくる!
ラージャ:うひょーっ、出たなクズ共めがぁ!
エルバート:とんでもない出現の仕方やなぁ。
ラージャ:ケケッ、我が聖剣の餌食となるがいい。
エルバート:おーこわ(笑)。

 5体の騎士と互角の戦いを繰り広げる一行。一進一退のせめぎ合いが続く中、ナイムの<溶岩噴出>が発動、床をブチ抜いて吹き出す溶岩に、4体の騎士が燃えながら階下へと落ちてゆく。残り1体となった騎士目がけ、勝利を確信したレーラカイス、ラージャ、ナイムが一斉に襲いかかる。が、ここでエルバートとシアルグは恐ろしい光景を目にすることになる。赤騎士が三人の攻撃を全て、避けきったのである。勢い余った三人組は続く運動ロールにも全員失敗。絶叫を迸らせながら、溶岩くすぶる階下へと落下してゆくのであった。

GM:一階に落ちたレーラカイスの背後で、ゆらぁっと黒い影が起きあがり、思いっきり斬りつけてくる。
レーラカイス:うわーっ、よし、回避成功。
GM:ナイムが「こいつ、まだ生きていたのか!?」とか言いながら、ナギナタを構え直す。じゃあ下のバトルからいこか。
ラージャ:ダブルバトルやー。
GM:レーラカイスは、一人生き残っていたボスの黒騎士に、
レーラカイス:命中斬り、行きます……あ、04、クリットしやしたぜ(笑)。
GM:城の食堂の酒とか飲んで、悟りレベル01まで下がってたんちゃう?……なら、普通の成功やで。こっちの回避は失敗。ダメージは?
レーラカイス:19。
GM:19!? 見事一撃で粉砕や。
レーラカイス:やった!
GM:ナイムが言う。「早く上へ戻らなければ、あの二人、血祭りに上げられてしまうぞ!」
ラージャ:ヘッポコ魔道士と呪術師コンビやしねー。

 しかし、大急ぎで戻った三人の目に映ったのは、少年呪術師に足蹴にされた上、馬乗りで奇声を上げる自称大魔道士が護身用のダガーを激しく突き立て続けている、哀れな赤騎士の骸であった。おそらく神がかり的な三連続回避成功で、運を使い果たしたのだろう。



 
 
 

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■『討魔龍伝承 第三話』/09

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