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■『討魔龍伝承 第五話』/02

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▼ ウキウキ亭、ルーガ支店にて

ラージャ:「金はないぞ!」 ガーって叫ぶわ。
エルバート:そういえばラージャ、借金ちゃんと返すんだぞ。
ラージャ:……体で?
ユーリス:やだなぁ(笑)。
レーラカイス:みなさん、どうしましょうか。
ユーリス:店の客に訊いてみる。「少々物を尋ねたいのですが、この辺りにクリストという武器商人の店はありませんか?」
エルバート:なぜ、おまえがそんなことを知っている?
ユーリス:話してただろうが。
エルバート:言ってないぞー。我々は秘密主義者だ。
GM:客が答える。「ああ、クリストはこの街でも一番の名匠だよ。なにせ彼の手がけた武具は、都市国家に一つあれば自慢できるほどの魔法の品々でね。この街にも金持ち達が随分訪ねてきたものさ。でも彼は、そんな連中の注文は全て断ってるって話をよく聞くなぁ。ま、そんな彼の店なら、この通りを北東に進めばすぐ見つかるよ」やって。この客は、街の住人みたい。
レーラカイス:ではみなさん。店に行ってみますか?
GM:今夜の宿とかはどうするん?
エルバート:宿はとっておこうか。「おやじ、部屋を一つとっておいてくれ」
GM:「お一人様、銀貨20枚。四名様で80枚になりますが」やって(笑)。
ユーリス:「俺の分は払っておこう」
GM:「では、ここに署名を」
ユーリス:そやなぁ。ここはひとつ、『空条Q太郎』とでも(笑)。
GM:他の人は? お金ある?
レーラカイス:ない(笑)。
ラージャ:金はないぞぉ(笑)。
エルバート:というわけで、「おやじ、ツケだ」(笑)。
GM:すると、おやじは困ったように言う。「よく見れば、あんた達の身なりもどうも信用できない。うちは、『いつもニコニコ現金払い』がモットーなんでねぇ」
エルバート:わーたわーた。金貨1枚だけ出すぞ。署名には『天才大魔道士エルバート。サイン受付中』と書いておく。
GM:(持ってるんやったら、さっさと出しとけよ)

 こうして宿を確保した一行は、クリストの店へ向かうのであった。


▼ クリストの店にて

GM:エルバートを先頭に入ったその店の中は、やはり武器屋の店というだけあって、剣や鎧なんかでいっぱいやね。奥の方の竈では、一人の青年が、金槌を振って焼ける鉄片を叩いてたりしてる。君達に気づいた青年が、声をかけるよ。「あ、何かご用ですか?」
ラージャ:「仕事中すみません。あなたがクリストさんですね?」
GM:「あいにくですが、違います」
ラージャ:「なにーっ! なんだとぉ、このクソガキャーッ!!」
GM:「僕はクリスト師匠の弟子なんです」
ラージャ:「じゃあ、Mr.クリストは?」
GM:「あ、ひょっとしてあなた達は、ライフィスさんのお知り合いの方ですか?」
ラージャ:「その通り」
GM:「やはりあの方が言ってた通りだ」と、青年はうれしそう。「巨人に鬼女に陰険魔道士。……あれ? あとの一人はガキだとか言ってましたけど……」
ユーリス:「あぁ。彼は神に召された」(笑)。
GM:さて、実はその部屋には、その青年以外にも二人、男の人と女の人がいてたりする。君達に気づいた二人は、「あ、あなた達は……」って驚く。
ラージャ:へへへっ。ロウディとサラやろ。
GM:ピンポンピンポン(笑)。
一同:おーっ(笑)!
ラージャ:ちゃんとここに書いとったんや。(とキャラシートの隅を得意げに示す)
GM:その人達は、2話で君達に助けられた旅商人やね。「その節は、どうもお世話になりました。それに、つい三日程前にもお会いしましたね」
エルバート:「あ……ああ! よくもおいていってくれたな!!」
GM:「すみません。あの時は本当に急いでたんですよ。この店に至急材料を運ばなくてはならず、カイドラトス市から走りづめでしたから……」 さて、クリストの弟子の青年、コナイが話を戻す。「その至急の材料を使って、師匠はあなた方の為の武具を作るつもりだったんです」 そう言い終わると、彼は巻き尺片手に近づき、君らの体を計り始める。
ラージャ:「なにすんねん、助平」(一同笑)

 騒がれながらも寸法を測ってゆくコナイの話によると、吟遊詩人ライフィスがこの店を訪ねてから2、3日して、クリストはこの街から西へ5日程の距離にある、竜仙山という山へ向かったらしい。しかし、一週間もすれば帰ってくる、とのことだったのに、今になっても彼は帰ってこないとのこと。

ユーリス:5日で? ……それは計算合わんやろ。往復でも10日かかるはず。
GM:いや、コナイの話によると、クリストは帰還の術が使えて、用事さえ片づけば、この店の奥の魔法陣に跳んでくるつもりやったみたい。はっきり言って、冒険者レベルは君らより高いわな。昔、ライフィスとも旅してたそうやし。で、君らの寸法を測り終えたコナイが、おずおずと訊いてくる。「それでみなさん、これからどうするつもりですか?」
ユーリス:帰んの待っとこか。
GM:…………
エルバート:「察するところ、私達に様子を見てきて欲しいようだな」
GM:「お願いします」
ラージャ:「行き違えたりしたら、困るわよ」
レーラカイス:「あの、とりあえずその武器を装備したいのですが……」
GM:「今は寸法を計っただけで、全く何もできてませんよ。それに武具を作るだけなら、僕一人でもそれなりのもの作る自信はあります。でも、魔法の武具として、肝心の魔力を込めるには、やはり師匠の力が不可欠なんです」
ユーリス:なんだかよくわからんが、ようは凄いもんやと言いたいわけやな。

 話はこの魔法の武具に関することから、金銭問題。そしてクリスト捜索隊の出発へと移ってゆき……

ユーリス:のおぉーっ(笑)。
エルバート:私がこの一年の冒険で稼いだお金が、たったの金貨5枚(笑)。
ラージャ:一体、誰のせいなんだろぉねぇ(笑)。
GM:……はっはっは(笑)。コナイが言う。「で、出発はいつにします?」
レーラカイス:「明日」
GM:「食糧などは……」
エルバート:「ない」
GM:「それなら私達がなんとかしましょう。助けて頂いた恩もありますし」と、ロウディとサラが、5日分の食糧費を恵んでくれたよ。
レーラカイス:5日分? 「10日分にしてくれー」
ラージャ:帰りの分はないとはねぇ。
エルバート:俺らは特攻隊か(笑)。
GM:だぁーっ、わかったわかった。10日分くれるよ。グチャグチャうるさい奴らや。

 竜仙山までの道のりを確認した一行。別れ際、コナイが思い出したように付け加える。「少し気になってたんですが、師匠が出かけてから1日程経って、この街のもう一つの武器屋の主人、ドーンという男も、竜仙山へ出かけたそうなんです」

 そんな話を耳にした一行は、一旦ウキウキ亭へ戻った後、夜になるのを見計らい、ドーンの店へと夜道を歩き出すことにする。しかし、これといってめぼしい収穫がなかった彼らは、災難に見舞われる。付近の住民に泥棒と勘違いされ、石やトマト、ウソコなどを激しく投げつけられ、自警団に通報され、ドブにはまった冒険者達。命からがらウキウキ亭に戻った時には、既に満身創痍な状態であった。

エルバート:(ウソコが付着した人に)汚いな(笑)。
ユーリス:わかってる。宿に帰って洗濯しよ。
GM:店内に足を踏み入れるや、その場が一瞬沈黙する。
ユーリス:「なんなんだ! おめーらわ!!」(笑)。
GM:なんなんだ!はあんたらの方やって。「お客さん。とりあえず洗濯して下さいよ」って、おやじに言われる。
ラージャ:「言われなくてもそうするわよ」
GM:「はいはい、みんな脱いで脱いで」と、せかされる。
ユーリス:パタパタパタッと。(意味不明SE)
エルバート:しかし貴様ら、脱いだら替え衣装ないんと違うんか?
ラージャ:あんたはどうなのよ?
エルバート:もちろん持ってるぞ。ローブは2着。肌着も2着(笑)。
GM:鎧はどうすんの? タワシと洗剤使って洗う?
レーラカイス:あ、はい(笑)。
GM:じゃあウキウキ亭の軒先にしゃがみ込んで、シャカシャカと。服のない連中はどないすんの?
ユーリス:毛布でも巻いとくぞ。
ラージャ:じゃ、シーツ身体にまいて、ウフッ、セクシーv 美しいって、罪ね……
エルバート:うるさい、だまれ。
GM:宿屋のおやじが言う。「乾くのは明日になるから、今日はもう部屋に戻って休んで下さい」
ユーリス:おい、そこの魔道士。なんとかせい。火ぃつけて乾かすとかあるやろ。
エルバート:全部燃えるぞ(笑)。
ユーリス:だから、薪に火ぃつけるとか……
エルバート:薪がないぞ。
ラージャ:この宿なら、よく燃えそうねぇ(笑)。
GM:で、どないするん?
ユーリス:だから溶岩の柱立てて、それで乾かすとか。
レーラカイス:寝ます。
GM:レーラカイスは洗った鎧片手に、二階へ上がっていきました。他の人は?
エルバート:では、夜な夜な宿屋で飲んでおくぞ。あ、もちろんお酒は飲めないぞ。
GM:では、ごっついおっさんが宿屋の一階の酒場でくつろぐ君の前にふらりとやってくる。で、「兄ちゃん、飲みなよ」って、大きなジョッキをデデーンと置く。相手は既にへべれけ状態ですな。
エルバート:「わぁ、やめとくれよ」(笑)。
GM:グギョギョギョギョっと、アルコールをねじ込まれる。
エルバート:はううっ(笑)。
GM:残り二人は?
ユーリス:一緒に飲む。
ラージャ:鎧の手入れするわ。カチャカチャ。
GM:じゃあ、ユーリスとエルバート。その酔っぱらいが、うれしそうに呟くのを聞く。「あぁ、この街もやっと、安心して暮らせるようになったなぁ」
ユーリス:「どういうことだい?」
GM:「つい最近までなぁ、この辺りを『闇の斧』っていう山賊団が荒らし回っていたんだ。だがつい最近……ヒック……、『青き旋風』って義賊団がやってきて、そいつらを退治してくれたんだ。うれしいよなぁ」
ユーリス:ホッホーッ。
エルバート:「その義賊団は、私にとっても命の恩人なんだぁ」
ユーリス:「ハハハーッ。そして私が、その『青き旋風』の天才大怪盗、ユーリス=レイだぁ!」
GM:「へぇー、あんたがねぇ。どーもありがとう」って、酔っぱらいは酒をついでくれる。そこでユーリスは、ハタと思い出す。その『闇の斧』の大半は捕まえて自警団に引き渡したんやけど、一部の残党は、竜仙山の
方へ逃げていったってことを。
エルバート:やな予感がするのだが(笑)。
ユーリス:ま、まさか……まぁ、いいや。飲んじゃお(笑)。

 その後も酔っぱらいと意気投合。ベロベロになるまで飲みまくった二人。そして次の日……

GM:レーラカイスとラージャが一階へ下りてくると、二人はすっかり酔いつぶれている。
ラージャ:無言で蹴り飛ばす。

 嫌な目覚め方をした二人。ユーリスは昨夜思い出した嫌なことを仲間に話す。

レーラカイス:では、急いで竜仙山へ行きましょう。
GM:コナイの方は、君達が出かけてる間に、武具を仕立てておくってさ。
ラージャ:頼むよ坊や。
レーラカイス:ではみなさん、行きましょう!
一同:おぉーっ!



 
 
 

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■『討魔龍伝承 第五話』/02

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