▼replay_ブルーフォレスト物語

■『討魔龍伝承 第五話』/04

←return   →next












▼ 作戦タイム

 ドーン救出作戦を練り始める一行。果たして妙案は出るのか……

ラージャ:まずあっちで騒ぎを起こす。すると山賊の何人かがあっちへ行く。次にこっちで騒ぎを起こす。するとまた、何人かがこっちへ来る。その隙に、小屋の中の奴を斬り倒して助け出す。バッチリよ。
エルバート:騒ぎを起こした奴はどないするのだ(笑)?
ラージャ:ええやん、魔道士の1人や2人。

──『騒ぎ巻き起こし係は魔道士』と既に決まっているところが恐ろしい。

 余談だか、一行はかつて鉱山町でも兵士達と戦ったことがあった。その時も今と同じような状況となり、『騒ぎ巻き起こし係に魔道士』が抜擢された。任務は見事に成功。魔道士は数人の兵士達をおびき寄せることができた。しかし、そこからがマズかった。派手に逃げようと呪文を唱えた魔道士。暴発(笑)。それは全ての呪文が自分にかかるという、素敵なものであった。<瞬間跳躍>、<健康の祈り>……と、次々妙な呪文が次々発動してゆき、とどめに<溶岩噴出>。図らずも自らの命を捨て、任務を遂行した魔道士に、仲間達は涙……しなかったが、この時以来、その魔道士は『暴発魔』と呼ばれることとなる。

レーラカイス:入り口はあそこだけですか?
GM:さぁ? 裏にもあるかもしれんな。

 その後、あぶり出し作戦が検討されるが、山賊全員があぶり出てきては困るということで却下。結局、囮作戦が有力になってくる。

ユーリス:じゃ、1人がオトリやな。
エルバート:さぁて。その1人って誰やろな。
ラージャ:なぁ、ユーリス(笑)。
ユーリス:やだ。
ラージャ:キーッ!! 泥棒が他に何の役に立つのよ、泥棒が!!
ユーリス:鍵開けれる。
ラージャ:ケッ、泥棒め。他に役立たんやろ。泥棒のくせしやがって、泥棒が!!
ユーリス:俺は怪盗や。
ラージャ:キィーッ!! 口答えばっかりしくさりおって! このサルがっ!!
エルバート:とほほ(笑)。
ユーリス:ケッ、こおんな小娘にそんな口きかれるたぁ、思わなかったなぁ。(←エラそう)
GM:はぁ……
ラージャ:キィーッ!! なぁんだとぉ、こここここのぉおおおおぉぉっ……
GM:クリストは呆れてる。こりゃ冒険者失格だ(笑)。
ユーリス:わーった。仕方がない。一応俺が囮になる。
GM:じゃあ行動手順言ってって。
ユーリス:まず俺が、山小屋の近くまで行って、「やぁ、僕がユーリス=レイだよっ」とか言って逃げる。
エルバート:味がないなぁ。もっと何かないのか?
ユーリス:<幻像変身>で、何かに変わろか?
ラージャ:よし、パンダに変われ(笑)。
エルバート:いやいや。クマに変わるべきだ(笑)。
GM:でも声は出されへんのとちゃう?(編注:天呪<幻像変身>は、術者の見た目を変えるだけなので、声は出せます……というか、<幻声偽装>を併用しない限り、声までは変えられない、ということです。なんにせよ、クマから人語とか出ます)
エルバート:ガオガオ吠えれるやん。
ユーリス:でも地声になるで。
ラージャ:かまへん。「パンダにチェーンジ!!」とか言うて、パンダマンになりなさい。
エルバート:いや。クマの方が恐ろしくていいぞ。

 その後、『パンダとクマ、どちらに化けるか論争』が無意味に続くのであった。それはさておき、山小屋を観察していたレーラカイスが、山賊達がなにやら話し込んでいることに気づき、ユーリスがそれを盗み聞きしに行くことになる。

ユーリス:じゃあやるよ。
GM:でも気配消すって言われてもねぇ……小屋に近づくわけやから、窓から見られる可能性もあるわけで。
ユーリス:ばれへんように、匍匐前進もするぞ。
GM:ひとまず作業ロール×2で。
ユーリス:よし、いくでぇ、(ガシャン、ガシャン)……なにっ!? なんで2回も失敗するねん、2回も(笑)!!
レーラカイス:見つかりますね(笑)。
ラージャ:泥棒のくせに、バカとちゃう。
GM:何気なく窓の外を眺めた山賊の目に、トカゲのように大地に張り付き、四つ足で這い寄ってくる変人の姿が入ってくる。「あれは何だぁ?」
ユーリス:「フンッ!」と立ち上がって名乗りを上げる。「私が『青き旋風』の精鋭、ユーリス=レイだぁっ!!」
レーラカイス:正体までバラさなくても(笑)。
ラージャ:泥棒のくせに、バカとちゃう。
GM:「奴らかっ!」とか叫びながら、山賊達が小屋から次々と飛び出して迫ってくる。他の人達はどないするん?
ラージャ:命は無駄にしないわ。
エルバート:がんばって逃げろよ(笑)。
ユーリス:な、なんて奴らや。仕方ない。全力疾走で逃げ出すぞ。
GM:じゃあ、高らかに名乗りを上げ、全力疾走で逃げ出した『青き旋風』の精鋭に呆れた山賊達。「どうせ頭のネジが外れた奴が一人、迷い込んだだけだろう」などとボヤきながら、また小屋へ戻ってしまう。でも、相手の警戒心が強まったことは確かやね。
ユーリス:よぉーし、もう一度行くぞ。気配を消して、這いつくばって、相手の死角をついてなぁ(笑)。
GM:はいはい。今度は相手も警戒してることやから、難易度は×1。
ユーリス:あいよ。(ガシャン)……どぉーっ! なんでまた、失敗すんねん。このバカッ。
GM:まぁ今度は気づかれんかったみたい。でもその場所から少しでも動くとバレる、ということで。
ユーリス:なら、微動だにせず、この場所から聞き耳を立てる。
GM:え? そんな場所から盗み聞き? それは距離的にまだ結構離れてるから、変態的聴力でも持ってないと聞けんよ。
ユーリス:大丈夫。やるだけやってみる。
GM:じゃあ知覚ロール×1/2……いや、1/3で。
ユーリス:1/3ぃ(笑)!?
GM:それくらいできなぁ、変態とは呼べんな(笑)。
ユーリス:変態とは呼んでいらんけど……(ガシャン)……成功、(ガシャン)……成功、(ガシャン)……おおっ!
一同:おおっ!?
ユーリス:成功しちゃったよぉー(笑)!!
GM:変態。ユーリスの両耳が、一度プルプルッと痙攣した後、突如、異様な聴力が発揮される。微かながら聞こえてくるよ。盗賊達の会話が。
ユーリス:おおっ。
GM:「しかし、俺達は何故、こんな所で見張りなんてしてなきゃならないんだ」「仕方ないだろ。俺達の新しいボス、サザル様がやれって言ってるんだから」「しかし、聞くところによると、サザル様だって、闇使い様に命じられてるんだろ?」「らしいな。今回はどうもその、闇使い様の用らしい。なにやら大砂丘へ行くとかで、その為の船を西の海岸に用意する間、こんな山小屋で見張りってわけさ。俺達下っ端も楽じゃないよなぁ」とかいう話が続いている。
ラージャ:ほぉー。
ユーリス:なんかえらいことを聞いてしまったみたいだ(笑)。
GM:でも、君はそこからは一歩も動けない。さっきの話も当然、君以外は知らんよ。さて、どないする?
ラージャ:ケケッ、動け動け。
GM:クリストが言う。「あいつは何故、あんな所で止まっているのだ(笑)? バレてしまうぞ」
ラージャ:足でもツッたんとちゃう(笑)?
ユーリス:なんだとぉ、このアマぁ(笑)。こうなったら、スタッと立ち上がるぞ。
GM:山賊達は君に気づく。
ユーリス:もちろん名乗りを上げる。「私が『青き旋風』の精鋭、ユーリス=レイだぁっ!!」
一同:バカヤローッ(笑)!!

──クマやパンダにチェンジ以下である。



 
 
 

▼replay_ブルーフォレスト物語

■『討魔龍伝承 第五話』/04

←return   →next