▼replay_ブルーフォレスト物語

■『討魔龍伝承 第五話』/07

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▼ 泉

GM:中は真っ暗。でもクリストが呪文を唱えると、そこに光の球が浮かび上がる。<浮遊光>やね。
エルバート:おお。
GM:光の中に、自然の岩が剥き出しになったような空間が現れる。それほど広くはない。横道とかもない、閉じた場所みたい。広間の奥の方には、石柱に囲まれるようにして、小さな石組みの泉が見える。龍をかたどった像から、今も水が流れ出している。クリストが肩の力を抜いて言う。「とりあえず一息つこう。ラージャ、そこの泉に、エルシュを入れてくれ」
ラージャ:「入れるの?」
GM:「ああ」
ラージャ:じゃあ、チャポーンて。
GM:ラージャが謎の剣を放り投げた途端、泉から白い光が溢れ出し、その中に長い髪をした男の姿が現れる。
一同:おおーっ!!
GM:その男が言う。「よくぞ私の力を解き放ってくれた。しかし、私の力を完全に蘇らせるには、今しばしの時が必要だ。それまで、待っていてほしい……」 その言葉と共に、光は薄れてゆき、やがてクリストが唱えた<浮遊光>の明かりだけが広間を照らす状態に戻る。
ラージャ:ほぉ。
GM:クリストは満足げに頷く。「これでいい」
ラージャ:「これでいい、ってあなたねぇ」
GM:「まぁ、座れよ」と、言った後、クリストはみんなに茶を振る舞う。
ラージャ:ジュルジュルズズズ、ぷはーっ。「ところで、今のは誰だったのですか?」

 クリストが話し出す。先程の人物が、かつての百年戦争の時、魔族をランカル島へと追いやった英雄、エルシュだということ。そしてそのエルシュの子孫がクリジアという国を興し、あのライフィスやロミリアも、その子孫だということや、その二人が兄妹だということ。

 また、謎の剣がエルシュの魂を受け継いだ器であるということ。そして今まで行方が分からなかったその剣が、一行の大暴れによって見い出されたこと。魔族の長、バギスがその剣に邪悪な術を施し、その力だけ利用できるようにしていたこと。そして、本当のエルシュの力を取り戻すことが出来れば、その力はこれまでの謎の剣とは比べものにならない程のものになるということ……等々。お茶をすすりながら、なんでもないことのように、そんな話をする武具職人に、一行は戦慄する(笑)。

ユーリス:ホッホー。詳しいことはわからんが、とにかく聞いておこう。
エルバート:フン、こわっぱには到底理解できぬ、偉大な私の目的なのだ。
ユーリス:ケッ。あ、そーそー。あのなんとかっていう大砂丘はどこにあるん? あの闇使い様ってのが、行きたがってたのん。
GM:マハカム島のことやね。
エルバート:クリストさんは、詳しいこと知らんの?
ユーリス:何でも知ってるとか言ったよなぁ(笑)。
GM:それを聞いたクリスト、突然寝だす(笑)。
レーラカイス:じゃあ、寝ます。
ユーリス:んなら俺も寝よぉっと。

 結局全員が深い眠りにつき、その長い一日を終えたのであった。そして翌日。



 
 
 

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■『討魔龍伝承 第五話』/07

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