▼replay_ブルーフォレスト物語

■『討魔龍伝承 最終話』/02

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▼ 思わぬ再会

GM:はい。今は夜中の2時頃。床に転がって寝てたレーラカイス。
レーラカイス:はい?
GM:君の仮面の隙間から耳に向かって、フーッと息を吹きかけてくる奴がおるぞ(笑)。
エルバート:気持ちわりぃーっ。
レーラカイス:に、逃げるぅー(笑)!
GM:どういう風に?
レーラカイス:思いっきり走って、トイレに逃げ込む。
GM:轟音を立ててトイレのドアを閉めたレーラカイスの耳に、再び熱い息が吹きかけられる。
レーラカイス:ふ、振り返るぅ!!
GM:そこには、サングラスをかけた大柄な男がいて、相変わらず息を吹きかけている。「久しぶりだな、レーラカイス」
レーラカイス:「あ、あなたは……誰でしたか(笑)?」
GM:「なんだ、俺を忘れたのか?」と言って、グラサンをサッと取ったその人は、ルーガの街の武具職人、クリストや。
(ラージャ):こぉらぁ! 人の耳に息吹きかけるな!
GM:「俺の鎧が気に入ったからって、何も寝る時まで着ていることはないだろう」とか言いながら、レーラカイスと一緒に部屋に戻ってくる。で、みんなにゲンコツかましながら、「おら、起きろーっ!」とか叫んでる。
エルバート:「おー痛ぇーっ」(笑)。
ユーリス:「クリストさんですか。お久しぶりです」
GM:「うむ、久しぶりだな。珈琲でもどうだ?」と、背負い袋からコーヒーセットを取り出し、恐るべき速さで珈琲を煎ると、その場で美味しそうに飲み出す。「おっと、お前達のところにやって来たのはな、これを渡す為だったんだ」と言って、君らに先程のサングラスを渡す。
ラージャ:「なんですか、これ」
GM:「エルシュだ」
一同:は?
ラージャ:と言うと、ビールみたいなお酒?
GM:それはエール酒。くだらん。「で、これは誰が使うんだ?」
ユーリス:私が使おう。
GM:異議は?
ラージャ:ある(笑)。
ユーリス:うるさいっ! 俺は有無を言わさずバァーッと取って、シャキーンとはめるぞ。
GM:するとユーリスの頭の中で、「わははははー」って、声が響き渡る。
ユーリス:「なぁんだ、貴様わぁーっ!」
GM:『もちろんエルシュだ』とその声が告げる。クリストが説明する。「これは俺が、持ち運びやすいよう形を変えただけだ。使う者が念じれば、エルシュはどんな形になることもできるぞ。で、結局誰がこれを扱うのだ?」
エルバート:隙を見て、ユーリスがはめていたのをサッと抜き取る。「クリストさん。これには他にどのような効果が?」
GM:「それは…」
ラージャ:リュウマチに神経痛(笑)。
ユーリス:「な、何をする貴様ァ!!」と言って、エルバートからまた奪い返す。
ラージャ:それをあたしがかっ攫う。
エルバート:それをラージャからひったくり、「美しい宝石になぁー…」
ユーリス:うるさいっ! 俺のモンじゃー!!
ラージャ:違う! 俺のモンじゃー!! 返せサルバート!!!

 『エルシュは俺のモンじゃ戦争』勃発。

レーラカイス:…………(←激しく浅ましい仲間割れに絶句中)
GM:で、結局誰が使うねん。
エルバート:「さぁ、エルシュよ。美しい指輪になれーっ!」
GM:すると、君の手の中のサングラスが緑色に輝き、ハッと気づくとその手には美しいエメラルドの指輪が……
エルバート:おおーっ!
ユーリス:ギャッ、えーなー、オラッ! 俺にも貸さんかい!!
エルバート:(全く無視して)「ロウ人形になれーっ!」
ラージャ:うるさい! パッと奪い取って、「美少年になれーっ!」
GM:生き物にはならんやろ。
ラージャ:「じゃ、髪飾りにでもなれーっ!」
GM:はいはい。じゃあ、ラージャが髪飾りにして頭に刺したと。で、もう寝るんやな。
ラージャ:ああ。
GM:あんたらのバカ騒ぎに呆れたクリストは、とっくにいびきかいて寝てしまってる。
ユーリス:チッ、覚えてやがれぇ(笑)。


▼ 道しるべ

GM:で、みんなが寝静まった、深夜3時頃。えーっと、全員知覚ロールしてみて。エルバートは×2で。
エルバート:86……81……な、何ぃ、見事に失敗や。
ラージャ:悟った。
ユーリス:成功。
GM:ではユーリスとかラージャが、ふと目を開けると、エルバートの背負い袋が、ぼんやり緑色に光っているのに気づく。
ユーリス:じゃ、こいつを叩き起こしてみよう。(先程の恨みとばかりに)オラオラオラオラァーッ!
ラージャ:じゃ、あたしはその間に、リュック漁るよ。
GM:了解。ユーリスが寝ぼけ魔道士をリンチしてる間にリュックをゴソゴソ漁ると、ラージャは気づく。その光を放ってるのが、エルバートがクリストから貰った杖やってことに。その緑の光は、杖の先からある方角に向かってまっすぐ延びている。
ユーリス:バ、バカなっ! これはラヒ°ュタの飛行石(笑)!?
GM:ユーリスの足下でグッタリしてるエルバートからは、何の反応もなし。寝続けてるみたい。
ラージャ:じゃ、その杖をエルバートの口ん中突っ込んで、「オラァーッ! 起きろ起きろーっ!」って、ねじ回す。
GM:じゃあ、グリッとかいって、杖が喉の奥まで貫通したみたい。
エルバート:やめんかーっ!
GM:杖をねじ込まれてまともにしゃべれない。
エルバート:ひゃへんはぁーっ(笑)。
ラージャ:ズポッと抜いて、ホレッて渡す。
エルバート:「おお、光っている」……何色やった?
GM:緑色。それで?
エルバート:「おおっ! こ、これはまさしく…」
一同:まさしく?
エルバート:「クリストさぁーん」(笑)。
GM:気持ちよさそうに寝てる。
ユーリス:よし、エルボーをお見舞いするぞ。ウラ! ピシ! ウラピシ! ウラウラ!
GM:『しかしなにもおこらなかった……』……ぐっすり寝たままや。
ラージャ:ケッ、もう諦めてはよ寝よ。
ユーリス:俺はその光の差している方向を見てみるぞ。
GM:窓の外へ延びる光の筋は、空の果てまで続いてる。
ユーリス:どっちの方向に?
GM:えーっと、北東。
ユーリス:北東?
ラージャ:タラララーン、バーン、チャチャチャチャチャチャチャチャチャ…♪(編注:某拳法アニメの主題歌のイントロです)
GM:くだらん。
ラージャ:おまえはもう、死んでいる(笑)。
ユーリス:俺は地図を眺めながら、その方角を検討しとく。
GM:朝まで地図見とくんか。夜が白み始める頃には、寝不足ユーリスは、目の下にクマとかが浮いてるわ。
ラージャ:がおーっ。
GM:くだらん。あ、それからラージャ。
ラージャ:なんや?
GM:君が寝てる間に、エルシュが持ってる様々な力の使い方を覚えるよ。巷で言う睡眠学習ってやつやな。で、これがそれらの特殊能力をメモした紙。
ラージャ:おおーっ!!



 
 
 

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■『討魔龍伝承 最終話』/02

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