▼replay_Call of CTHULHU

■『蛇男、爆発犬餌を飲み込む』/02

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■ quiver 02
〜極彩色な前衛画〜

GM:さて、翌日。
茶汲:早っ(笑)。
GM:寒いんや。病院にやって来た君達一行。シェルバートが快く迎え入れる。「よくきてくれました。あなたが噂の探偵さんですか」
サムラン:「ハイ、そぅデース!」
アンネ:「彼はしがない肉体労働者です」
狩野:「それで、私に相談とは、一体どのような件でしょう?」
GM:「寒いので詳細はアンネ君から聞いて下さい」
アンネ:「魚小僧が出るそうです」
狩野:「成程。鱗人間かね。そいつは珍しい。しかし最近、変な事件にばかり出くわすな。私としては、ハードボイルド路線でいってるつもりなのに」
GM:茶汲君の見解は?
茶汲:「任せて下さい。私達、デビルサマナーにかかれば、こんな事件、お茶の子さいさいです」
サムラン:悪魔呼んでどうする。
茶汲:召喚っ!
GM:サマナーはノリノリやけど、結局事件の方は引き受けてもらえるのかな?
アンネ:どうします?
狩野:うむ。まずは、その鱗人間なる者を見せて頂こう。
アンネ:患者さん達のリストか何か、見せていただけませんか?
GM:はい。見せた。住所とかもわかったけど、そのリストの頭には、「ペペン=ピニョ」なる人物の名が出ている。
茶汲:ペペン=ピニョさん。
アンネ:ドイツ人ではありませんね。
GM:細かいこと突っ込むなよ。住所教えてもらうよ。
狩野:よし、さっそく行ってみよう。
アンネ:了解。
GM:着きました。
茶汲:早っ(笑)。
アンネ:ドアをノック。コンコンコン。
GM:応答無し。
狩野:ピンポーン。
アンネ:ガチャリ。お邪魔しまーす。
GM:不法侵入か。ピニョ宅はこじんまりとした家で、サラッと家を覗いてみた限り、人の気配はない。
アンネ:荒らされた形跡は?
GM:特になし。
狩野:ベッドルームは?
GM:ないない。
サムラン:寝室ないんか?
GM:寢場所はあるよ。荒らされた形跡がない。
サムラン:風呂場は?
GM:あるよ。
サムラン:鱗は?
GM:いや、ちょっとみつからなかった。
アンネ:日記みたいなものはないかな?
GM:パターンとしてはあるんやろな。
アンネ:『……ああ、なんて恐ろしい。私は耐えられない!絶望だ!!』とか(笑)。
GM:いいねぇ、それ採用。そんな日記を書斎で発見した。
狩野:最後のページは?
GM:『ああ、黒い影と共にまた奴らがやって来る!どうすればいい!?……もう限界だっ!』ウギャギャギャー!!っと、あとは解読不明な文字で書き殴られて続きのページは破られている。
茶汲:それで結局、非ドイツ人系のペペン=ピニョさんは?
アンネ:だからおらへんの。行方不明。
GM:君ら不法侵入者には知る由もないが、実は単に買い物へ行っているだけなのかもしれない。
アンネ:一応、外出ておきましょう。周囲の住民の評判などを聞き込みしてみましょう。狩野さん。
狩野:ピンポンピンポンピンポーン。
GM:ガチャリ。「はい、なんですかね?」
狩野:「こんにちは。私、ペペン=ピニョさんを訪ねてはるばる日本からやって来た者なのですが、ピニョさんは今、どちらにいらっしゃるのでしょう?」
GM:「さぁ……ちょっと。あの人なら以前はよく、買い物などに出かけているのを見かけたんだがね……」
茶汲:「……あの、すみません」
GM:「はい、何か?」
茶汲:「ペペン=ピニョさんという方は、男性ですか? 女性ですか?」

   (一同爆笑)

アンネ:鋭い突っ込みやね。
GM:「男性でした」
茶汲:「わかりました」
GM:「彼なら、つい三日ほど前まで、元気な姿を見かけていたんだか……」
アンネ:「ペペン=ピニョさんという方は、どんな方だったのでしよう?」
GM:ピニョさんにこだわるねぇ。
サムラン:いや、やっぱり関係者の人となりは知っておかないとねぇ(笑)。
GM:「実は彼は偉大な画家でしてね。この村でも幼い頃から神童と呼ばれる程の腕前で、齢十五にしてウィーンの大学へ入学を許され、卒業後はドイツ中でその名声を欲しいままにし、更なる将来を有望視されていた程の人物だったのですよ」
サムラン:「ほぉ、ではそのピニョ先生の作品などを拝見したいものですな……」
GM:「それなら直接、うちの向かいにある彼のアトリエに向かってみてはどうかね」
サムラン:じゃあ行ってみよう。ギィィィーッ、ガチャリ。
アンネ:……って、さっき入ったやん。
サムラン:画廊へ直行。どんな絵?
GM:そりゃもう、現代美術バリバリのウギャャャァァァーで極彩色な前衛画。
茶汲:ムンクの叫びみたいなのんやね。
アンネ:タコの絵とかある?
GM:ある。
サムラン:イカは? 体の真ん中におっきな目が一つだけあって、周りを触手がニョロニョロうねってるイカ。
GM:ある。他に見たい絵は?
狩野:いや。そろそろ次の患者の所に行ってみよか。
サムラン:……タコやイカの絵は気になるな。それは最近の絵なんかな?
GM:らしいね。なにやら最近のものになるにつれ、派手な色使いや、ほれ、あの油を塗りたくるナイフで切り裂かれたようなキャンバスも発見する。
アンネ:狂乱状態やったってわけやね。
サムラン:ふむ、それらをよく見てみよう。
GM:SANチェック。
サムラン:えー現在のSAN値が82やから、(ガシャン)……成功。
GM:1、削りかけといて。
サムラン:残り81。
GM:タイ人が手にした未完成の絵からは、なにやらこの世ならざる気配が漂ってくるのを感じる。
サムラン:ふむ、臭う、臭うぞっ!
アンネ:サムランさん、何してるんですか。次の患者の家へ生きますよ。
サムラン:むぅ……じゃあ一応絵をおいて出かけるか。


 
 
 

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