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■『蛇男、爆発犬餌を飲み込む』/06

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■ quiver 06
〜墓守の人とか〜

GM:夕闇押し寄せる村外れの共同墓地は、見るからにおどろおどろしい雰囲気で……
茶汲:ヒュー、ドロドロ。(SE)
アンネ:サムランさんの後ろに隠れとこ。
GM:墓石の上に舞い降りたカラス達が、けたたましく鳴き叫んでる。
茶汲:ギャーッ!ギャーッ!(SE)
サムラン:ウォォォォォォォォォォォッ!(SE、というか、失禁寸前の叫び)
アンネ:森の奥からオオカミ達の遠ぼえが……あの、墓守の人とかおる? 管理人。
茶汲:ふむふむ。
GM:墓守?……ああ、おった。……ジョゼフや。

   (一同爆笑)

茶汲:めちゃ、いきなりやん。
GM:ジョゼフという名の背の曲がった年老いた老人が、杖をつきながら墓石の影から現れた。
アンネ:怖っ。「あの、すみません。この墓地につい先日、落雷があったそうなのですが、それはどのあたりなのでしょう?」
GM:「この墓地は見ての通りの広さだからなぁ、儂も詳しいことはわからん」
アンネ:わからんて、管理人やろ。それくらい知っとけっ、ピュッ!
GM:「墓地外れだろうな。ここから北へしばらくいったところだ」
アンネ:ではそこへ、
狩野:……おっ、また来た。

(吊り橋通行人登場。しかも手押しバイク。一同机を端へよせる作業に従事)

一同:すみませーん。
アンネ:わっ、足踏み外した。
茶汲:大丈夫?
アンネ:まぁ、落ちてもまだ、下にネットあるし。
サムラン:っぁぁああーっ。(テ注:臨界点を越えた喘ぎ)
GM:兄貴、なんか目ぇ潤んでる(笑)。
サムラン:そうか? もう漏れそうなんやけどぉぉなぁぁ。

(吊り橋通行人通過。一同机を橋の真ん中へ戻す作業に従事)

アンネ:あぁ、またシートぐちゃぐちゃやん。誰や、やったん。
サムラン:君や。(編注:というか、夜露でキャラシートはデロデロです)
GM:ところで突然現れたジョゼフ爺さんとの会話は終わった?
アンネ:うん、終わった。
GM:満たされた?
茶汲:満たされた(笑)。
サムラン:北の墓地外れやね。落雷現場は。
アンネ:てことで、
茶汲:ごぉ。

GM:はい。落雷現場発見。
アンネ:墓石とかが崩れて?
GM:うん。派手に崩れた墓石の向こうに、巨大な人型の像を見つける。なにやら伝道師らしき格好をしているんやけど……風雲太郎(編注:同劇団パワープレイリプレイ参照)でも想像してくれ……像の首が派手に吹き飛んでいる。日頃の行いが祟って、雷が直撃したんやろな。
アンネ:像の足下をちょっと調べてみる。なにか文字とか書いてない?
GM:……あぁ、書いてた書いてた……ちょっと待って……(シナリヲ帳をめくる)……
サムラン:『救世主風雲太郎、ここに眠る』とか。
GM:それにしよう。『救世主ヂーザス、ここに眠る』でした。
アンネ:耶蘇?
GM:ちょっとちゃうみたい。旅の伝道師、タチツテトのヂーザスさん。
茶汲:胡散臭(笑)。
GM:で、その像の周りにいくつか墓石があるんやけど、どれもこれも少しずつ、なんかずれてるみたい。
アンネ:ずれてます、ずれてます、ずれてます!
サムラン:ずれてる!
茶汲:うぅぅ。
アンネ:サムランさん、
サムラン:む?
アンネ:ちょっと押し倒してみて下さい。
サムラン:……『ぅへへ……ぅぅぉおおーくさん!』

   (一同爆笑)

アンネ:『奥さん』て……墓石にむしゃぶりついてどないすんねん。
サムラン:押し倒せと言ったじゃないですか、どうも意志の疎通がうまくいってないようですね。
アンネ:このタイ人嫌。
GM:で、どの墓石に欲情したん?
サムラン:かたっぱしから。でもまずは墓石の碑銘を読んでみたいのですが。
アンネ:読むん? よし、調べてみます……(笑)。わかったわかった、また何にも考えてへんねんな?
GM:『1948年。彼は押し寄せる暗黒から村を救った救世主なのである。ヂーザス、我々は貴方のことを忘れない』とか。これでいい? 満たされた?
サムラン:満たされた。
アンネ:それじゃあ改めて、その首なしヂーザスの墓から押し倒してみよう。
サムラン:む。
GM:欲情したタイ人の怪力によって、ヂーザスの像は夕暮れの墓地に轟音を響かせて押し倒される。
アンネ:え? 墓石って、像のことやったん?
GM:伝道師の墓はそうやったみたい。
アンネ:サムラン凄い怪力やね。で、その像の下は? なんかある?
GM:辺りには埃がもうもうと立ちこめ、カラスがけたたましい鳴き声をあげて飛び立った。
サムラン:むぅ。
アンネ:霊廟とか? 地下霊安室とか?
GM:んにゃ、なんもなかったよ。
狩野:倒した像の中は?
GM:とくに目ぼしい発見はなし。
サムラン:となると、周りの墓石かな。片っ端から押し倒して回ろう。
アンネ:なんかあった?
GM:うん。こちらの墓の中は、空の棺を見つけた。全員<目星>ロールしてみて。
アンネ:やっ!(ガシャン)……成功。
茶汲:失敗。
サムラン:成功。
狩野:……失敗。
GM:成功したひとは技能欄にチェック入れといてね。さて、サムランが勢いよくひっぺがした棺桶の蓋の裏側には、見るからに鋭いカギ爪でひっかいたような跡が深々と残っていた。
アンネ:皆さん! こんなところに爪跡がっ!
サムラン:ベアクローとどっちが強そう?
GM:ベアクローの方が弱そう。
サムラン:ペンタゴンも吃驚や。
GM:これを見てデビルサマナーはなんかいい案思いついた?
茶汲:え?……ふむぅ……
狩野:その他の棺桶はどうなってるん? みんな同じようなかんじ?
GM:いや、他の墓はちと違うねん。他のものには人骨が入ってたん。
アンネ:え? すると最初に開けた棺桶だけカギ爪跡だけが残った空箱やったん?
GM:うん。
アンネ:墓石の碑銘は? 誰?
GM:え?……えーと……『セニョリータ=ジョセフィーヌ』
狩野:それ独逸人?
アンネ:ジョセフィーヌさんか……
サムラン:今のマスターの反応を見ると、名前は特に重要でないみたいやな。他のは?
GM:『ハロルド=モンティスキューネ』とか……満足か?
サムラン:ああ、満ち足りたよ。
GM:他の人骨には、少し頭がい骨が欠けてたりもする……ところで君ら、そろそろ日も暮れてる村外れの墓場で墓荒ししててなんともないわけ? 一応SANチェックしといて。
アンネ:(ガシャン)……成功。
狩野:失敗。
茶汲:成功。
サムラン:成功。
GM:そんな不謹慎なことしてても、ほぼ全員なんとも思わなかったわけですな。1ポイントずつ削りかけといて。その外見に似合わず意外と常識人な狩野探偵は、1D3ポイント正気度減らしといて。
アンネ:頭抱えて『ヒィィィィッ!』とか、
サムラン:『ち、ちょっとやめないか!』とか言ってるねん。
狩野:「みんな、もぉ十分だろ! そんな非常識なことやめるんだぁぁっ!」
茶汲:腰が引けてんねんね(笑)。
アンネ:一平さん、ハードボイルドぢゃなかったの?
狩野:私はハードボイルドであって、オカルトではなぁぁい!
サムラン:オカルトオカルトあーらよっ♪
GM:そういや、オカルトの権威、デビルサマナーはあいかわらず十二単?
茶汲:え?……そんなカッコしてたん?
サムラン:赤袴に鉢巻きやろ。
茶汲:いいなぁ、やぁぁっ! くしゃゃっ!(巫女のお払いモードに入ってます)
GM:どうでもいいけども、寒いなぁ。
サムラン:あぁ、まったくや。
アンネ:うん、寒い。
サムラン:吊り橋の真ん中でこんな時にこんなことしてるわしらの気がしれんわ。

GM:で、これからどうする?
アンネ:えーっと、墓守のジョゼフさん。
GM:え? また呼ぶんかい?(面倒臭そう)
アンネ:ジョゼフさんジョゼフさん。
サムラン:(突然チビの少女の声色で)ジョゼフさんジョゼフさーん。
アンネ:杖をカツーンカツーンいわせて登場や。「ジョゼフさん。あのー」……誰やった? 空箱柩の墓石の名前。
サムラン:それはーまぁー忘れた。
狩野:ジョセフィーヌ。
サムラン:そう、そのジョセフィーヌとなんたらかんたら、
GM:『テニョンピム=ニノリター』や。
アンネ:名前変わってる。まぁ「その、ジョセフィーヌさんやテニョンピムさんという方々の人達の住んでいた家はどちらにあるのでしょう?」
GM:「彼らの家なら確か村外れの……」って、それは墓地か。まぁ、「彼らの家なら焼き払われて、今は残っておらんよ」
アンネ:「どうして? それは何故ですか?」
GM:「家が放火にあったらしい」
アンネ:「ご家族の方は?」

(ここで70分テープのA面が切れる。以下B面)

GM:……はい。さっきもアベックが近づいてきましたが、橋の真ん中で騒いでる僕らを見て撤退されました。
アンネ:で、そのジョセフィーヌさんやテニョンピムさんという方々は、村外れの家に住んでいたんやけど、放火魔に襲われて一家全焼、惨殺?
GM:なんでもええけど。で、その村外れの廃屋にやってきた一行。これからどうすんの?
アンネ:狩野さん、どうします?
狩野:寒い。しょんべんもしたなってきた。とりあえず、鱗人間は何処や。
アンネ:病院です。
狩野:戻るぞ。
アンネ:病院GO。
GM:シェルバートの診療所では、あいかわらずうつろな目をした患者達がぼんやり腰掛けてるよ。
アンネ:おんねんな。特に変わりはなく。
狩野:鱗人間を一人、泳がすぞ。
茶汲:?
アンネ:泳がす?……あぁ、一人退院させるねんね。了解。シェルバートさんに掛け合ってみよう。
茶汲:泳がす……(笑)。
アンネ:川放り込むんとちゃうで(笑)。
サムラン:(笑)。
アンネ:じゃあとっとと退院手続をして、「貴方はこれで自由なのよ」 ビャッと病院の外へ押し出す。
GM:患者はフラフラとおぼつかない足取りで、建物の角を曲がり消えていった。
アンネ:慌てて追いかける。
GM:<追跡>ロール。
アンネ:そんなんあったっけ?
茶汲:……あ、あった。なんか10とか書いてるよ。(ガシャン)……失敗。
狩野:失敗だっ。
アンネ:みんな10%?……失敗。
サムラン:09。成功。
GM:タイ人一人成功か。人込みをかき分け猟犬のように獲物を追いかける謎の東洋人。
狩野:人込みって、ここ独逸の片田舎なんやろ。
GM:その患者はやがて、村外れの森の中へ入っていった。
アンネ:あぁ、見失っちゃったわ。
サムラン:うわーい、森だーっ!
GM:その退院した患者……フロイライン=ぺニョンパンは、
茶汲:(笑)。
アンネ:フロイラインて……お嬢さんかい。
サムラン:ぺニョンパンお嬢さん!
GM:森の中でサムランとバッタリ鉢合わせる。「あぁ、サムランさぁん」
(アンネ):あ、うーあーから言語を話し始めた。
GM:君らは現場にいないので知りません。で、謎のタイ人は、ちょっと言い寄られる。
サムラン:鱗お嬢さんに?
GM:応。全身から顔面から鱗ビシバシのフロイラインに。
(アンネ):ウインク、バチィィィッってな感じで飛ばしてきて(笑)。
サムラン:全然嬉しくない。
(茶汲):うん、嬉しくない(笑)。
GM:謎の東洋人の逞しい体に擦り寄ってきたフロイラインは、艶めかしく口を開く。牙ビッシリや。
(狩野):魚の歯か。
(アンネ):ピラニアかも。
GM:どっちかってっと、爬虫類っぽいんやけど。さて、そんなものを至近距離で目の当たりにしたサムラン。一応SANチェックでもしといて。
(アンネ):まぁ、そんなんに言い寄られゃ、怖いわな。
サムラン:(ガシャン)……73、成功。
GM:1削っといて。フロイラインは、その尖った牙で君の二の腕に噛みついてくる。
サムラン:反射的にヒジ飛ばす。ビシュゥゥ!
GM:フロイラインは吹き飛んだ。
サムラン:あぁ。
GM:大木の根元に頭をぶつけたらしく、痙攣している。
(アンネ):ピヨッてる、今や、とどめさせ。
(狩野):とどめさしてどないする。
GM:君らが騒ぎのする森の広場へ出てくると、既にサムランが蹲ったフロイラインに殴る蹴るの暴行を加えている。
アンネ:サムランさん! 患者に酷いことしちゃ駄目ですよ!
サムラン:いや突然噛みつこうとしてきたんデース!
アンネ:本当かしら、怪しいわね。とりあえずフロイライン=ペニョンピンに大丈夫?、って……棒でつっつく。
GM:あうーぁぁ。
アンネ:あかん、また言語障害きたしてる。
狩野:仕方ない、今度はロープをつけて泳がそ。
茶汲:それって、
GM:フロイラインはしばらく森をさまよった後、おとなしく病院へ帰っていったよ。
アンネ:病院? 退院したのに。


 
 
 

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■『蛇男、爆発犬餌を飲み込む』/06

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