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■ quiver 09〜犯人は……〜
 
 GM:さて、狩野とローザは病院にたどり着いた。
 アンネ:「あぁ、ローザさん。かわいそうに……」
 (サムラン):ァオオオオオオオオッッッッ!!
 アンネ:さっきから吠えてるこのタイ人、まだ噴水広場で硬直してんの?
 GM:ローザの父の死体置き場に、一緒についてきていた。
 サムラン:ァオオオオオオオオッッッッ!!
 アンネ:死体置き場で奇声あげるかね。茶汲さんは?
 GM:さぁ? ぼーっと突っ立って、「タスケテ」とか呟いてんのかな?
 茶汲:うーん。
 アンネ:デビルサマナーの鳩尾に一撃。「しっかりなさい!」
 茶汲:うっ。
 狩野:じゃあ儂らも死体置き場に入ってく。みんなに例の首飾りを見せる。「ローザさんは、寝ている間にこんなものをかけられたそうだ」
 アンネ:「これが、例の首飾りですか……」
 狩野:こいつの材質とかわかる? 骨?
 GM:ちょっとよくわからんね。
 サムラン:赤い首飾り……
 狩野:とりあえず茶汲さん。かけてみますか(笑)?
 茶汲:かけてみます(笑)。
 GM:特に目立った変化は現れない。
 アンネ:結構似合ってますよ。
 茶汲:ありがとう。
 アンネ:ま、首飾りはとりあえず茶汲さんにかけさせといて、
 茶汲:出かけます。
 アンネ:何処へ? こんな夜中に。
 狩野:その首飾りの赤い材質には見覚えない?
 GM:そやね、なんとなく血なまぐさい雰囲気や。死体置き場で話し込んでるからかもしれんけど。
 狩野:ローザさんに訊く。「何か恨みを買うようなことはしませんでしたか?」
 アンネ:親、地上げてしてるってゆーとったしな。その辺、詳しく訊いてみよ。
 狩野:追いつめられた一家全員が心中したとか、そんなことはなかったですか?
 GM:「いえ、そんなことは私、聞いたことありません」
 サムラン:「顧客リストなどありますかな」
 GM:「ちょっと、私には……それほど父の仕事を知っていたわけではありませんから」
 アンネ:「お兄さんは?」
 GM:「兄? 兄ですか……」
 アンネ:「ベランダンさんのことです」
 狩野:そうか。そんなのもおってんな。
 GM:「兄はまだ、家で寝ているんじゃなかったかしら……」
 アンネ:じゃあ、行ってみよう。顧客リストのこととか色々訊かなあかんし。
 GM:ほい。ローザ家到着。めっちゃ機嫌悪そうな顔でベランダンが出てくる。
 「なんだ、お前ら!」
 アンネ:「はじめまして。実は、」
 狩野:「あなたのお父さんが死にました」
 茶汲:わぁっ(笑)。
 GM:「うるせーっ! 俺は今眠いんだ!明日は朝一でコンベなんかあるしよぉーっ!」……どうやらやけ酒をあおったらしい。バタンと乱暴に扉を閉めてしまう。
 アンネ:仕方ありませんね。サムランさん。やっておしまい。
 サムラン:明日はコンベだそうだ。今は静かにねむらせてやろう。
 アンネ:おいおい。じゃあ、ちょっと手詰まりやん。
 狩野:腹減ったな。
 
 GM:まぁ、とりあえず今までの状況をちょっと、整理してみたら? 何か新しいことに気づくかもしれへんし。
 茶汲:うん。まず、
 アンネ:体に鱗が生えてくるという奇病が発生。
 狩野:しかも首に噛み跡あり。
 アンネ:えっ? そんなんあったっけ?
 GM:ない。勝手に情報捏造しないように。
 アンネ:で、患者達に共通しているのは首飾り。ローザさんも寝込みを襲われて病気がうつり始めたと。
 狩野:あと怪しいのはわしらをつけてた黒マント。それと墓場の落雷。空の棺桶が一つ。
 アンネ:周囲の遺骨にも損傷アリ、と。
 GM:もうバッチシな状況証拠じゃないですか。(テ注:『どこがやねん』……と、今、この文章を起している筆者は思ってしまった。自分の発言なのに)
 茶汲:ふん。
 アンネ:問題は犯人は誰かってことで……
 茶汲:犯人は……ジョゼフだっ!
 
 (一同爆笑)
 
 GM:……ジョゼフって、誰?
 アンネ:墓守やっ! マスターすら忘れていた人物を犯人に仕立て上げるとは、恐るべしデビルサマナー(笑)。
 狩野:首飾りがその無くなった骨から出来ていたとか。
 アンネ:そんなこともゆーてへん。ブラッディーなだけや。
 GM:まず、犯人は誰かってことやね。君達は勿論まだ犯人の姿も名前も確定できんけど、これまで集めた情報の中から、有る程度の推測はつくと思う。つまり、『○○だから、××が怪しい』と。
 狩野:『墓場の棺桶の一つが空やったから、その中に入っていた奴が怪しい』
 サムラン:よく考えた方がいいよ。
 アンネ:この辺、土葬?
 サムラン:ちゃうかな。
 GM:それと、墓場の外れの伝道師の碑銘。1940年代のことやったと思う。
 狩野:50年くらい昔? じゃあ、そいつが生きててもおかしくない、と?
 アンネ:じゃあその辺も、図書館で調べる必要あるね。
 GM:あと、鱗患者。確かに見た目は恐ろしいし、あーうー言葉のろれつも回ってないけど、実際に殺される程の被害に遭っているのは……
 アンネ:ブランダンとか。
 GM:ニュルンベルガー家の一族かと。あと墓場の奇妙な状況も考えると、そこにはどうも最近彼らが地上げ等で恨みを買っていた、というよりも……
 アンネ:過去の因縁の方が大きいと。よし、さっそく次の朝にでも図書館の古新聞漁りやね。
 サムラン:応。
 GM:狩野一平は?
 狩野:一緒に調べに行く。
 GM:茶汲茶汲は?
 茶汲:私はブライトさんの様態を見てきます。
 アンネ:爺さんはただの腰痛や、ほっとき(笑)。孫がゆーてるんやから。
 茶汲:でもお見舞いに行きたいです。
 サムラン:いってらっしゃい。
 
 
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