▼replay_Call of CTHULHU

■『蛇男、爆発犬餌を飲み込む』/12

←return   →next












■ quiver 12
〜地底湖〜

GM:さて、床が抜けたサムラン一行は、屋敷の地下深く、鍾乳洞まで落ちてくる。そこは神秘的な地底湖で君らが落下したのは、その岸辺。で、しばらくして、そのはるか上空の暗闇の中から狩野一平の悲鳴。
狩野:うわーっ!
GM:落下の衝撃9発。
アンネ:「また狩野さん、もぅしっかりしてください」パンパンパン!(ビンタSE)
狩野:死んだ。
アンネ:え?
GM:<応急手当>に成功すりゃ、息くらい吹き返すんちゃう?
アンネ:(ガシャン)……08、成功。回復は……1ポイント。
狩野:まだ気絶。
茶汲:じゃ、私も(ガシャン)……33、成功。……3ポイントです。
狩野:起き上がった。
茶汲:「あぁ、良かった。大丈夫ですか? 狩野さん」
狩野:「血が足りん」
アンネ:パンと肉がいりますね……そんなのも無いか。
狩野:「よし、とりあえず。進むぞ!」
一同:「何処へ!?」(笑)。
アンネ:目の前は地底湖です。上は? 登れそう?
GM:トゥルントゥルンしてる。
アンネ:登れんそうや。
サムラン:やっ! トゥルーントゥルーン。
GM:地底湖には薄く霧がかかり神秘的な雰囲気や。
アンネ:モンスターが出そうやな。岸沿いに歩ける?
GM:うん。全員<目星>ロール。
茶汲:(ガシャン)……せいこー。
アンネ:成功。
GM:岸辺に小舟を発見します。
アンネ:乗れと言わんばかりやな。
サムラン:調べてみます。
GM:乗った?
茶汲:うん。
アンネ:調べんの(笑)。穴開いてへん?
GM:開いてへん。泥製でもないぞえ。
サムラン:なんも書いてへん? 舟の横とか……
GM:大丈夫や! 寒いんや!!

(編注:この男。もはやゲームを一秒でも早く終わらせることしか頭にないようである。ちなみに、そんなに寒いのならセッション自体を中止して撤収すればいいだろうと思われる読者諸氏もおられるかもしれないが、当劇団において、その選択は念頭に無いものとする。

 それを示唆する一例として、Fローズのセッションを某大塚宅で行った時、午後11時を過ぎ某大塚の母上が就寝するとのことで、セッションが停止したことがあった。マスターであった私自身は、またの機会にでも続きを行えばいいだろうと思っていたが、どうやらプレイヤー諸氏がこのまま終わるのは気持ち悪いと主張。結局セッションの続きは、大塚家のすぐ近くの路上にテーブルを置いて最後まで続けられることとなった。挙げ句、大塚のキャラクター農夫のバットは井戸の底に棲む石小人に撲殺され、以後、彼は農夫の所持していたクワのプレイヤーとなるのであったが、それに纏る話はまた、別の機会に……)

アンネ:はいはい、わかったわかった。ピュッ。サムランさん船漕ぎ。
サムラン:ギーコギーコ♪
GM:地底湖を進む一行。あたりには鍾乳石が石柱のように並び、舟が進むにつれ、水面を薄い霧が流れている。
茶汲:光はある?
GM:まぁ、発光苔でも生えとったことにしよう。なんとなく辺りの様子がわかる。えー<知覚>ロールある?
アンネ:だから、ないっちゅーてるやろさっきから(笑)! そんな技能。さっき<目星>で振ったやん。
GM:あぁ、<目星>のこと。
アンネ:(ガシャン)……64、成功。
サムラン:(ガシャン)……20、成功。
狩野:成功。
茶汲:失敗。
GM:成功した人は、舟の側の水面に、近づく黒く揺らめく影発見。寒っ。
アンネ:何かいる! サムランさん、急いで!
サムラン:ウラーッ! ギコギコギコギコーッ!
GM:って、君ら何処行くねん。
狩野:奥。
サムラン:とりあえずここでない何処かへ。
茶汲:<ナビゲート>します。
アンネ:だから何処へ(笑)。
茶汲:(ガシャン)……04、成功。
アンネ:何処へ導いてるの?
茶汲:出口のありそうな方向へ。「あっちです!」
GM:では、茶汲の言う出口へ向かって全力で漕ぎだした小舟。後ろからは、黒い長い影がどんどん迫ってきてる。大波を上げて水面から姿を現したそいつは、巨大な蛇。あまりの大きさに君らの腰が抜けそうになる。SANチェック。
サムラン:(ガシャン)……成功。
アンネ:失敗。
茶汲:成功。
狩野:失敗。
GM:成功した人は1削り。失敗した人は1D3。探偵とその助手が、舟の上で絶叫する。
アンネ:やばい。そろそろラリるで。
GM:大蛇は鎌首をもたげた後、小舟目がけて襲いかかってくる。ナビゲータと操縦者はどうする?
茶汲:「サムランさん、どうしましょう?」
サムラン:「とりあえず、回避ですな」
GM:なんか操作系の技能あった?
サムラン:<自動車運転>。
GM:ハンドルじゃないから、その技能の半分で振ってみて。
サムラン:って、13しかないって、(ガシャン)……63、やっぱり失敗。
GM:焦ったために櫂は激しく空振り。
サムラン:うわーっ!喰われるーっ!
茶汲:『それは君が望んだことだ……』(テ注:EVA風に)
サムラン、アンネ:望んでねーっ!
茶汲:仕方ない。サムランさんの横から櫂を引ったくって私が<自動車運転>。
GM:<ヨット>かなんかないん?
アンネ:ない。
茶汲:68の半ぶんやから、34で……73、失敗。
GM:残り二名は?
アンネ:一番頑丈そうなサムランにしがみつく。
GM:ちょっとラリってる狩野一平は?
狩野:手で漕ぐ。
サムラン:進めーっ! 進んでよーっ(笑)! 今動かなきゃ意味ないじゃないかーっ!
一同:動いてよーっ!!
GM:蛇の頭突き。
茶汲:あ。
GM:(ガシャン)……25、成功。舟のHPは……
アンネ:舟の体力!? 頑丈かモロいかか?
GM:誰か決めてくれてえーよ。2D10で。ちなみに蛇の攻撃も2D10。
アンネ:つまり一撃で粉砕される可能性もあるということか。じゃあ体力決めるで……(ガシャン)……18!
GM:頭突きは、(ガシャン)……8、9の17。
サムラン:ヤバッ!
アンネ:残り1。もう壊れかけやん。
GM:浮いているのが不思議なくらいガタがきて、船底からは水が吹き出ている。突撃を終えた蛇は、一度湖の底深くへ潜っていった。またきそうやけど。
サムラン:よし、今のうちに手で漕ぎまくろう。
狩野:よしきた。
アンネ:さぁ、みんなで漕ぐのよ。ほら、ローザさんも。
GM:あ、そんな人もおってんな。じゃあみんなで<手漕ぎ>ロール。
アンネ:そんなん無い。
茶汲:バタ足バタ足(笑)。
サムラン:ビート板かこれわっ(笑)!
アンネ:<泳ぎ>使うよ。
狩野:<泳ぎ>やな。
GM:了解。
茶汲:あ、私は<ナビゲート>も。
一同:(ガシャン)……
GM:成功した人。
狩野:うい。
GM:一人だけか……じゃあ狩野探偵2D10してみて。こっちも2D10するから、もしこっちの数の方が大きければ、再び水面に上昇してきた蛇のヘッドバットによって弱々しく進む舟は木っ端みじんになる、ということで。
狩野:(ガシャン)……12。
GM:(ガシャン)……17。
サムラン:木っ端みじんや。
GM:あー、みんななんかする? このままやとほんまに地底湖でビート板状態なんやけど。
アンネ:デリンジャー、ブッ放す。
GM:足りんかった分が5ポイントなんで、あと少しなんか役に立ちそな行動した、ということで。
サムラン:よし。こうなったら舟の後ろで立ち上がって蛇に向かって、
アンネ:って、その蛇って一体どれくらいの大きさなん?
GM:えーっと、君らがEVAとすると第四使徒くらいの大きさかな?
狩野:いつも吸ってるタバコをお見舞いする。蛇はニコチン嫌いやろ。
アンネ:そうか。いい考えだ。……嫌がる?
GM:……わからん。<嫌がる>ロールある。
アンネ:ない。気合いでなんとかしよか。サムランさんは素手?
サムラン:うん。舟の後ろに立ちはだかって、蛇の鼻先に怒りのパンチ。
GM:あとは茶汲茶汲。どうする? <ナビゲート>の方は成功したんやね?
茶汲:うん。
GM:じゃあ蛇の迎撃方法考えて。舟は一応目的の方向へと進んでる。
アンネ:何処が目的か知らんけどな(笑)。
茶汲:うーん。えーと……
GM:はよして、寒い!
茶汲:あーっ、んーと……
アンネ:<言いくるめ>は?
茶汲:うん、了解。じゃあ<言いくるめ>。
GM:蛇なんて、どうやって言いくるめんねん。
茶汲:駄目? こう……(アライグマのような変な手振りで)『シャーッ! シャーッ!』と。
GM:『シャーッ! シャーッ!』?、なんじゃそりゃ。
茶汲:無理?……じゃあネズミのピッコロを取り出して、話をつけさせる。

   (一同爆笑)

茶汲:『交渉して! ピッコロ!』(笑)。
GM:ようは<言いくるめ>か……ところでそれって、君のペットの『ピッコロが蛇を言いくるめる』んか、君がペットの『ピッコロを言いくるめる』んか、どっちなん?
茶汲:私が『ピッコロを言いくるめ』ます。(テ注:こんな時だけ即答)
アンネ:(笑)。舟の前で何やってんねん。
GM:ではアンネは発砲、サムランどつき、狩野タバコ、茶汲説得、ということで、全員の迎撃方法が決まったな。まず鉄砲からいきますか。ちなみに蛇のHPは……18。
アンネ:パァーン! (ガシャン)……外れ。
GM:地底湖の石柱の一つに当たって、辺りに木霊しました。次、舟の周囲にニコチン散布の狩野……って、こんな判定どないすんねん。
サムラン:<幸運>。
アンネ:やろな。
GM:じゃ、そういうことで。
狩野:(ガシャン)……成功。
GM:水面下からの突撃の寸前で、突然大蛇は顔を背けた。
狩野:「どうだっ! 蛇は昔からタバコに弱いと決まってるんだ!」
サムラン:そこへパンチ! (ガシャン)……75、成功。(編注:この出稼ぎ外人、タイはバンコク市内のムエタイ道場の息子だけあって、<パンチ>90%、<キック>82%なんて、なかなかふざけた高技能所持してます)……ダメージ3発。
GM:残り15。そこへネズミがヘビを説得させる為の飼い主によるペットの言いくるめ。
茶汲:(ガシャン)……47、失敗。
GM:『何いってんだチャム! あんな化け物に話が通じるわけねーだろ!! チュッチュー!!』……と、逆に言い負かされる。
茶汲:うーん(笑)。
GM:舟はニコチンの臭いを漂わせながら、水の流れに乗ってさっきより速度を増してる。蛇は、いったん水底に戻ったようやけど、再び浮上してきては、君らのHP1の舟の周りをグルグルつけ狙ってる。どうでもいいけど、そのボロ舟、浸水が酷いよ。
アンネ:この蛇、どないしよ。
茶汲:んー、首飾り。
アンネ:?……どないすんの?
サムラン:沈めるか?
茶汲:いや、蛇に投げつける。えいっ!
GM:蛇の近くの水面に落ちた首飾りは、チャポンという情けない音を立てて、プクプク沈んでった。刺激された蛇は、深く潜ると、船底目指し急浮上し始めた。
アンネ:怒らせた。移動や。バック! 逃げろ逃げろ、逃げるんだーっ! ローザさんと一緒に水かきしとこ。
GM:あぁ、そろそろ前方に岸辺が見えてきたよ。霧の中、なにやら奇妙な小屋のようなものも見える。
アンネ:突撃!
GM:水面が激しく上下に揺れる。
アンネ:間に合え!
GM:全員バタ足ロールですかな。二人以上失敗したら、蛇の頭突きで舟木っ端みじん。
アンネ・茶汲:しっぱーい(笑)。
サムラン:もーあかんがなー!
GM:全員があらぬ方向にバタ足していると、全く動かなくなった舟底の中央に亀裂が入るやいなや、蛇の頭が飛び出す。舟は見事に大分解。海の藻くず状態。
サムラン:板ッ切れの端にでも捕まって、岸までバタ足。
GM:全員バタ足? (ガシャン)……えー、アンネさん。
アンネ:はい?
GM:岸へ向かう君の背後に蛇行しながら浮上する大蛇の影が見える。
一同:ジャーラン、ジャーラン♪(テ注:『ヂョーズ』のテーマ)
GM:<幸運>ロール。失敗で下半身ガブリング。
一同:ジャーラン、ジャッジャッジャッジャッ、チャラララーン♪
アンネ:(ガシャン)……18、成功。
GM:蛇が噛みそこねた勢いで水面がうねり、その波に乗って、君らは一気に岸へ到着する。
狩野:蛇は逃げ帰った?
GM:うん。


 
 
 

▼replay_Call of CTHULHU

■『蛇男、爆発犬餌を飲み込む』/12

←return   →next