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■『ポリー、森へ行く』/02

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■ scene 02
〜言いがかりをつけてくる悪党と、噴水から飛び出した小人〜

GM:銀貨一枚って、普通の宿屋の一泊の代金くらいなんやけど。さて、占い屋はそれくらいにしておいて、次はスカイニット。
スカイニット:『スリにやられました』 金なんてないのに(笑)。
GM:銀貨四枚。なければそれ相応のものをパクられます。
スカイニット:ということは、アコーディオン!?
ラング:それはマズい(笑)。演奏できなくなる。
スカイニット:あー……! カタナ、カタナ。小刀を一本腰に差してましたので、それ持ってって下さい。
GM:被害者に選ぶ権利はありません。奇数はアコーディオン。偶数は小刀で。1D6どうぞ。
スカイニット:(ガシャン)……4。刀でした。あ! 小刀がない!?
GM:と、後から気づくことになるけど、今は陽気に噴水広場へ向かっています。では、最後のラング。
ラング:『言いがかりをつけてくる悪党』(笑)。
GM:では君が噴水広場で歌の準備をしていると、スカイニットが陽気な顔でやってくる。
ラング:「やぁ、スカイニット。さっそく演奏を始めよう。今日は何を踊ろうかな……」
スカイニット:「まぁ、とりあえずアドリブで弾くから、適当に踊ってねー」
ラング:(笑)。じゃあ、歌いながら、陽気な感じで踊りましょう。
スカイニット:はいはーい。ロールは霊感でもいいですか?……って、振らなくてもいいかな?
GM:じゃあ二人とも感覚で振ってみて下さい。難易度はとりあえず20以上ということで。
スカイニット:(ガシャン)……(十面ダイスの)0は、10ですか?
GM:10です。
スカイニット:じゃあ28。
ラング:(ガシャン)……技能も足していい?
GM:いいよ。
ラング:では、28。
スカイニット:わぁ、追いつかれた。
GM:二人とも凄い数が出てますな。息のあったかなり見事な演奏。(ガシャン)……えー、銀貨二枚程の投げ銭がありました。……素晴らしい割には少なかった(笑)。
スカイニット:「やったぁ、15年分の稼ぎだよ」
ラング:「今まで何やってたんだ?」(笑)。
GM:などと和んでいる君達を眺めていた通行人を突き飛ばし、酒臭いチンピラ二人組が絡んでくる。
「ケッ、真っ昼間からそんなノホホンとした曲やりやがって。くだらねぇ歌聴かせんじゃねーよ」 一人は大柄な傭兵風の大男。もう一人は小柄やけど、鋭い目つきで値踏みするように、君らを睨んでいる。
スカイニット:むー。では怒った感じの緊迫感のある曲などを。
ラング:あかんて。俺、穏やかな曲が聞こえてないと運がないから(笑)。とりあえず歌でも歌うかな。「タンタラターン、馬鹿な二人が寄ってくるー♪」(笑)。
スカイニット:って歌にボレロみたいな、穏やかやけど勇ましい曲を伴奏する。タンタラターン♪
GM:じゃあ二人とも愛嬌で交渉ロールかな。
スカイニット:いや、どっちかというと、思いっきり小馬鹿にするんですけど。
GM:とりあえず難易度は決めずに、その演奏がどれくらいの効果があったか決めてみましょう。ラングは愛嬌、スカイニットは……
スカイニット:度胸でやっていいですか?
GM:……ということで、それぞれどうぞ。
ラング:9でした。
スカイニット:25。
GM:えー歌うたいの方は、愛嬌を振りまいて歌ってみたものの、歌詞がマズかったみたい。相手の神経を逆なでした様子。
スカイニット:私はそんな二人組などものともせずに、堂々と演奏を続けます。
GM:「いつまでもチャラチャラやってんじゃねぇぞ!ゴルァ!」と、酒臭い息を吐きながら、突っ込んでくる。
ラング:嫌やなぁ。
GM:などとラングが思っていると、君らの背後の噴水の水面が、怪獣映画のお決まりシーンのようにブクブクと泡立ち、突然、その中から、アチャチャチャチャーと、愉快な小人が飛び出してくる。君らの知り合いの丘小人のクコですね。酔っぱらいのチンピラ二人組も、ギョッとして、立ち止まってしまう。
ラング:「あっ!」と指指す。
スカイニット:「わぁ、クコの旦那。水浴びしてたの?」
GM:皆の注目を一手に浴びているクコさん。とりあえずどうします?
クコ:とりあえず、噴水から降りて、そのチンピラと二人の間にトコトコ歩いて行きましょう。で、チンピラの方は完全に無視して、二人に話しかける。「いやぁ、路地裏で変な扉を見つけてね。入ってみたら、こんなところに出てきたんだー」
GM:と、ニコニコと話し始めた丘小人。愛嬌で交渉してみて。お二方も愛嬌で対抗ロール。
スカイニット:愛嬌はあんまりないからなぁ。(編注:愛嬌2)……13。
クコ:逃がさない(笑)。(編注:愛嬌12)……25。
ラング:人間は低いんやって……10。
GM:というわけで、小人の楽しそうな話に、二人は緊迫した状況も忘れ、たちまち夢中になる。
スカイニット:「えー、そんなおもしろそうな扉、一体何処にあったの? 教えてちょうだいな」
クコ:「あの通りを奥に行ったところにあるゴミ箱のすぐ側だよ」
スカイニット:「えー、ゴミ箱の側ぁ?」
ラング:「よし、そこへ行ってみるか?」……あ、よく考えたら俺、イーヴォ派やから、控えめで慎重なはずなんやけど。
GM:などと盛り上がっていると、すっかり忘れられていたチンピラ二人組が逆上する。「ウォラァ! 無視すんなっ!」
ラング:とりあえずその赤い扉のあった方へ行ってみよか。
クコ:あっちあっち、って(笑)。
スカイニット:じゃあ二人を引っ張りつつ少し歩いて振り返る。「あんたらを無視してるんじゃなくて、相手にしてないだ・け・よーん」で、走って逃げる(笑)。
GM:じゃあ全員運動ロール。22以上。
スカイニット:運動も低かったよな……あ、でも23出た。
クコ:26。
ラング:23で、魔数が出た。
GM:じゃあ更に足せるけど、まぁ、もう成功してるからいいでしょう。
スカイニット:魔数ってのは、(二個振るダイスの)どっちかが出たらいいの?
GM:ううん。2D10の合計が魔数になったら、更に2D10足せるって仕組み。さて、やはり酔って千鳥足やったのが災いしたのか、チンピラ二人組は追いつけません。路地裏を駆け抜けてチンピラーズを簡単に振り切った三人。しかし、クコが先程楽しそうに話していた赤い扉の方は、結局見つかりませんでした。
ラング:「ないぞ」
スカイニット:「ないじゃない」
クコ:「あれぇー」(笑)。
GM:そうこうするうちに陽も落ちてきました。そろそろ夕食をとりたいところですが、君らが今住んでいる『笑う子豚』亭でもいいんやけど……占い師さんがその近くの酒場兼賭場『幸運の風』でウトウトしてるので、できればそっちの方で合流してもらえると助かります。
スカイニット:じゃあ「ねぇラング。今日は稼ぎもあったことだし、」
ラング:「そうだな。たまには別の店で飲んでみるか」……銀貨一枚でどれくらい飲めるかはよくわからんけど(笑)。


 
 
 

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