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■『ポリー、森へ行く』/03

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■ scene 03
〜独り言が激しい楽士と、勇ましい子守歌を希望する夢占い師〜

GM:というわけで、いつもとは違う店へ足を運ぶことにした三人。チンピラ騒動もあって、結構見知らぬ通りに入ってたりするので、その通りの傍らに、ちょっとくたびれた感じの古道具屋などを見かけます。全員、感覚で20以上振ってみて。
スカイニット:えー……24。
ラング:20。
クコ:28。
GM:全員成功ですか。すると君達は、その偶然見かけた古道具屋の軒先で、ある古ぼけた竪琴に目がとまりました。
ラング:竪琴!?
スカイニット:それはいいねぇ。あ、この技能の<器楽演奏>って、細分化されてないんですね?
GM:まぁ、今回は楽器全般ってことでいいよ。
スカイニット:よし。じゃあ店先に立ち寄って、早速手にしてみよう。「おっちゃん。ちょっと見せてもらうよ」
GM:「あいよ。ゆっくり見ていきな」ってことなんですが、それを手にしたスカイニット。霊感16以上で。
スカイニット:……出ました。
GM:(マジックカードからランダムに三枚抜き出し)……頭に突如、『<紫>、<三角>、<小枝>』のイメージがよぎります。
ラング:おおっ、魔法の竪琴!?
GM:(カードをスカイニットに渡しつつ)……どんな光景が写ったかは、お任せします。
スカイニット:<紫>って……風とか、変化でしたね。えー、何かが健やかに、秩序をもって変わってゆく夢、のようなものを一瞬頭をよぎりました。
GM:と、同時に頭の中に声が聞こえます。『おぉー、ようやく手にしてくれる奴が現れたか』と、どうやら竪琴の中から話しかけているようです。
スカイニット:おおっ、これは……とりあえず、店の人に言おう。「おっちゃん。これいくら?」
GM:「そうだなぁ、(ガシャン)……特価で銀貨2枚だ」
スカイニット:銀貨2枚! ラングに言う。「明日の稼ぎ、全部あげるから」
ラング:(笑)。まぁ、いいでしょう。今日の稼ぎの半分をスカイニットに渡します。
スカイニット:で、購入。
GM:『ふぃー、やっとこの古道具屋から出られるのか。ありがたい』と、店を離れてからも、竪琴はうれしそうに話しかけてくる。
ラング:その声は、私達には聞こえてる?
GM:聞こえてません。歩き出してしばらくすると、ラングとクコは、スカイニットの様子がおかしくなっていることに気づく。なにやら視線を宙に漂わせ、誰かに向かってブツブツと話しかけているような(笑)。
スカイニット:「ちょっとあんた、他の人達にも聞こえるように話しなさいよ」
GM:『そんなことできるわけないだろ。俺はただの竪琴だぜ』
スカイニット:「使えない竪琴ねぇ。せっかく歌い手が一人増えると思ったのに」
GM:両隣の二人は、スカイニットの様子を見て?
ラング:「おかしい!」(笑)。
クコ:「もしかして、もう年?」(笑)。(編注:雪精のスカイニット、159才)
スカイニット:「失礼ね! あたしまだ、あなたの半分も生きてないわ」(編注:丘小人のクコ、444才)
ラング:どっちもどっちやん(笑)。(編注:人間のラング、21才)
GM:まぁ、その竪琴はどうやら古道具屋から出してもらいたかったみたいやね。君らがたまに夕食をとりにいく『幸運の風』亭への道すがら、色々話してくる。
(シアン):『幸運の風』って、賭場なんですけど。
GM:まぁ、酒場や宿屋も兼ねているということで。
ラング:一階の賭場に、酒場とかもあるんやろな。
GM:で、竪琴の話。『あんた、シレリ(雪精)だろ?』
スカイニット:「まぁ、一応そうだけど」
GM:『この町、なんかヤバい感じだぜ。黒い影が忍び寄ってる。妖精のあんたは感じないのか?』
スカイニット:「黒い影?……今朝のチンピラのことかしら」
GM:『そんな小物じゃねぇだろ』
スカイニット:「まさか、デュールの神様が甦るとか!?」
GM:『そんな大物でもないだろ』
ラング:ちょっとスカイニットの額に手ぇ当ててみる(笑)。
スカイニット:立ち止まって、「……なによ、ラング」(笑)。
ラング:「いや、熱でもあるのかな、と。さっきからウワ言が激しくなってるし」
スカイニット:「この竪琴、何か魂が宿ってるみたいなの」
GM:二人とも、そんな話を信じることが出来たかどうか、知力15以上振ってみて。
ラング:知力は大丈夫でしょう……あ、ちょうど15。
クコ:12。
GM:小人には、雪精がもうろくしてきたように思えた。詩人は……ちょっと信じてみようかな、って気にもなるけど。
ラング:むー、とりあえず、私もその竪琴を手に取ってみよう。
GM:霊感23以上。
スカイニット:あー、さっきより難しくなってる。
ラング:(ガシャン)……くぅ、ちょっと足れへんかった。
GM:ジャラーンと鳴らしてみるけど、ラングには、それはやっぱり古道具屋の特売品。ただの竪琴としか思えませんでした。
ラング:「何も聞こえないじゃないか」
スカイニット:「それはあんたの感性が磨かれてないからよっ」
GM:スカイニットのもとに戻され、竪琴は再び話し始める。『まぁ、なんにせよ気をつけた方がいい。せっかく俺を道具屋から連れ出してくれたんだ。せいぜいいい旅をしてくれよ』
スカイニット:「はいはい。で、あんた名前は?」
GM:『俺の名前はトト』
スカイニット:「トト、ねぇ」
GM:『昔は吟遊詩人と随分長い旅をしてきたんだ……っていうか、俺がその吟遊詩人だったかな。死んでもまだ詩を歌い続けたくて、この竪琴に宿ったんだ』
スカイニット:「むー、この竪琴も随分古くて、もうろくしてるのねー」
ラング:「お前ももうろくしてきてるぞ」(笑)。
(シアン):竪琴に宿ったら歌えないと思います(笑)。
GM:まぁ、メロディーを奏でる、ということで。さて、そうこうするうちに、クコ、ラング、スカイニットの三人は、魔族の眠人、シアンが専属夢占いをしている酒場兼賭場、『幸運の風』亭にやってきました。店に入ると、賭場の隅の暗がりの占いコーナーで、その夢占い師がうつらうつら。既に半分眠りかけている姿が見えます。
シアン:「あぁ、もぉ七時前かー」(笑)。
スカイニット:「シアン、まだ起きてるー?」 いつもの挨拶(笑)。
シアン:「寝てるー」
ラング:「そろそろ店じまいの時間か」
スカイニット:「こんなのでよく流行ってるわね」
ラング:じゃあ、シアンをおぶって、寝床に連れて帰りましょうか……ってこれ、日課(笑)!?
GM:シアンって、『幸運の風』亭の屋根裏に住んでるんやったっけ?
シアン:住んでます。
ラング:じゃあそこへ運ぶだけでいいのか。
GM:と、まぁそんなことを話してるわけやけど、夕食とかはどうします?
スカイニット:といっても、お金は全部使ってしまったし。
ラング:ここで一曲歌うことはできませんか? パフォーマンス。
スカイニット:そやね。一番安いのでいいから食べさせてください、と(笑)。
ラング:お願い(笑)。
クコ:とっとと厨房に入ってく。

   (一同爆笑)

GM:トコトコ厨房に入っていった丘小人。顔なじみの料理人が言う。「よぉ、クコ。今日はウサギが捕れたのか」 と、今朝方の君の罠で獲れてたりする野ウサギなどを見て言う。
クコ:えー、フライパンを使って勝手に料理。足りない材料は、勝手に棚からとって味付け。みんなの分も作ります。
GM:「いつも勝手に来て勝手に作ってるけど、たまには俺の料理も食べてくれよ」と。さて、酒場の方では、演奏始めるのかな? 実は君らが厄介になってる『笑う子豚』亭には、エウヴァっていう有名な看板歌姫がいて、たまにこの酒場でも歌ってるみたい。でもここ数日はちょっとのどを痛めてるってことで休業中、ということにしておきましょうか。君達の演奏も、厨房で料理を作っていた店主は快く認めてくれる。「おう、早速始めてくれよ」やって。
スカイニット:トトって、勝手に演奏したりはしないんですか?
GM:あぁー、そやね。『まぁ、それもできないことはないが、まずはスカイニット。あんたの腕を見てみたいところだな。どれだけのものか、俺を弾いてみな』
スカイニット:「じゃあ、弾いてあげるわ」ということで、「ラング、今日は竪琴でいくよ。せっかく買ったしね」
ラング:「あぁ、もとは取り返さないとな」
シアン:占いコーナーでまだ、うつらうつらしてていいですか?
GM:うん。そろそろ二人の歌と演奏が聞こえてきます。えー、演奏の方はどんな感じの曲でいきますか?
ラング:むー。
シアン:戦歌希望(笑)。

   (一同爆笑)

ラング:戦歌(笑)!?
シアン:景気のいい奴を(笑)。(編注:戦歌や軍歌が鳴っていると、シアンはゾロ目で大成功となります)
ラング:これから寝るくせに(笑)。
シアン:それを聴くと、よく眠れるんです(笑)。
GM:まぁ、眠人やから、そんなん聴かんでも、軽く20時間は眠れるけどね。
ラング:じゃあ、踊りながら、激しい戦歌でも歌いますか。
スカイニット:演奏はアップテンポなものを直感に任せて弾きます。
GM:じゃあ霊感かな。二人ともやってみて。
スカイニット:おおっ、34。
GM:それは素晴らしい、かなりの即興演奏ですな。とても古道具屋の軒先にあったものとは思えないような、いい音色が奏でられます。古道具屋のオヤジはこれの価値に全く気づいていなかったらしい。
スカイニット:「いいねぇ、この竪琴。調律もしてないのに」
ラング:こっちは25。
GM:うん。歌の方もかなりのものです。えー二人とも、賭け事をしたり飲んだりしていた客達からかなりの好評を得て……銀貨12枚、ゲットです。
スカイニット:おぉーっ、昼の6倍の稼ぎ(笑)。
ラング:凄い、じゃあ二人で銀貨6枚づつ。
スカイニット:私は借りてた銀貨1枚を返します。
ラング:はーい。
GM:えー、シアンもうれしそう。賭場の片隅の占いコーナーでは、ゴキゲンな戦歌に……爆睡(笑)?
シアン:寸前です(笑)。幸せそうな顔して、頭がテーブルに落ちそう。


 
 
 

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