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■『ポリー、森へ行く』/09

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■ scene 09
〜魔法で馬を振り向かせる魔族と、低め狙いな必殺技を放つ丘小人(楽士達による伴奏付)〜

GM:ではしばらくすると、森の木々の合間から、ぼんやりと白く輝く馬のような生き物が現れる。角の生えたその幻獣は、流れてくる音楽が気に入ったみたい。花畑を横切って、まっすぐこちらへ向かってくる。パカラッパカラッパカラッ……と、ラウムですな。えー一応奇数(シアン)偶数(スカイニット)で。(ガシャン)……
ラング:偶数(笑)。
GM:ラウムは花畑の中で眠るシアンの横を素通りして、竪琴を奏でるスカイニットに寄ってくる。
シアン:あらぁ(笑)。
GM:頭を垂れてすり寄ってくる。目の前に、淡い神秘的な光を放つ長い角が見えている。
スカイニット:じゃあ小声でポリーを呼ぼう。「ポリーさん、ポリーさーん。そおっと近づいてきてー」
GM:シアンの側で丸眼鏡を光らせていたポリーは、そおっと近づいてくる……ねんけど、(ガシャン)……途中で自分の服の裾を踏んづけてしまい、アッ、と転んでしまう。その手から虹色キノコが飛び出してコロコロと花畑の中に。突然背後でおきた音に、ラウムは驚いてヒヒィーンといななく。
クコ:「そこは美麗でカバーしてくれー」、と言う(笑)。
ラング:美麗でカバー!?
クコ:魅力でなだめるん。
GM:一角獣は緊張したように蹄を蹴ってる。馬とかはとても臆病な生き物やからね。背後からとか寄られるとえらいびっくりするらしいねん。
スカイニット:「落ち着いて。何も危険はないわよ!」と、美麗でいいです?
GM:どうぞ。
スカイニット:(ガシャン)……26。
GM:かなり高いけど……驚いたラウムは、スカイニットに軽く突進。
スカイニット:それは……踏みとどまれますか?
GM:体力でロールしてみて。15以上。
スカイニット:体力低いねんなぁ……。
ラング:よけた方が良かったんちゃう?
スカイニット:いや、信頼してもらうために、逃げません。「止まってー」
GM:ナ○シカ状態ですか。
スカイニット:ナウ○カになれるかどうか……(ガシャン)……あかん、1たれへん。
GM:跳ね飛ばされました。2発ダメージ。
スカイニット:キャーッ。
ラング:ある意味、ナウシ○になれた(笑)。
GM:まぁ、ラウムの方もあまり本気ではなかったみたい。でもきびすを返すと、花畑の丘から、森へ駆け下りていこうとしてる。と、同時に森の奥からは「やったぜ! 金貨千枚が俺達に近づいてきてるぜーっ!」という喜悦の叫びも聞こえる。
ラング:なにーっ。
GM:罠発動させる?
クコ:それは当然。
GM:仕掛けた罠はかなりの完成度やったから……感覚で20以上で、見事に悪党共を捕らえることができます。
クコ:(ガシャン)……あ、7。魔数や。
GM:ならもう一回、2D10足せるよ。
クコ:えー、全部足して34。
ラング:おー、そりゃ凄い。
GM:どんな罠がどんな風に発動したんですか?
クコ:むー、動物が通らないような所に仕掛けてる罠で……まず、普通の足引っかけでころんでぇ、
ラング:連続技か?
クコ:で、転んだその先、手ぇついたところが落とし穴(笑)。

   (一同爆笑)

クコ:で、落ちたぁ、上からガァーンと岩落とし(笑)。

   (一同爆笑)

シアン:(笑)。
GM:三連コンボかいな(笑)。
スカイニット:さすがリーダー(笑)。素晴らしい。
GM:森の奥で悲鳴と騒音が起きて、やがて沈黙。
スカイニット:とりあえずもう一回演奏しよっか。
GM:で、森の奥からは、やったっ!という小人のしてやったりな叫びが聞こえる。ラウムは一瞬立ち止まったものの、また森の奥へ駆け出そうとしてるけど、シアンからどうするか決めてって。
シアン:そのー、落っこちた人らは気絶とかしてるん?
GM:うん、悪党二人とも、石に頭ぶつけて寝てる。暴れて逃げ出そうとしてる一角獣をなだめる方が先決かと思われます。ポリーはあたふたとキノコを探してる状態。
シアン:なんか魔法でも使う……?
GM:考えといて。残りの二人は?
スカイニット:とりあえず弾くしかない。
ラング:歌うしかない(笑)。こう、回り込みつつも、あまり近づきすぎないようにして……
GM:では二人とも感覚25以上で。
スカイニット:出た。28。
ラング:25、ギリギリ成功。
GM:ラウムは少し落ち着きを取り戻したみたい。足並みがゆったりしてくる。
クコ:では森からひょこっと姿を現し、みょーに安心感を与えるような愛嬌を振りまいて……行く手を遮る(笑)。
スカイニット:出た。小人の愛嬌(笑)。
クコ:みょーに緊張感のない笑顔で、
GM:でも丘小人はオスやし。
クコ:うん。だからあまり近づきすぎないようにして。ヘラヘラと。
GM:はい。シアンは決まった?
シアン:<緑>、<犬>、<四角>で、『対象と友好的な関係を結ぶ』……?
GM:はいはい。触媒は杖、MPは3で?
シアン:はい。
GM:じゃあ霊感15以上。ゾロ目でも出ん限り大丈夫でしょう。
シアン:17。(編注:シアンさんによる呪文名は、『犬は友好の使者』)
GM:ちょっとヤバかったやん(笑)。えー、ラウムは歩みを止めて、ふと花畑の丘の上のシアンを振り返る。で、再びトコトコやってくる。目の前でヘラヘラと愛想を振りまく丘小人は完全に無視(笑)。
クコ:……まぁいいさ(笑)。罠さえ作れれば(笑)。
GM:ちょっと空しい夜風が吹き抜ける。さて、真夜中の花畑。穏やかな演奏が流れる泉のほとりの丘の上。目覚めて体を起こしたシアンの側にやってきたラウムは、ペコリと頭を下げて擦り寄ってくる。
シアン:じゃあ首筋を撫でてあげよう。
GM:うん。かなり落ち着いた様子。で、またその背後から、毒々しいキノコを手にしたポリーが、丸眼鏡を光らせて寄ってきてる。
シアン:(笑)。
GM:さっきも言ったけど、馬とかは背後から寄られると凄く敏感になってヤバいと思うんやけど。動物学の知識のないポリーはその辺のこと、全く気づいてないようです。うれしそうに片手を振り上げて、キノコを投げよこそうなんてしてます。「シアンさん、お願いっ!」(笑)。
クコ:なんかまたヤバそうやな。じゃあポリーさんを止めに。バァーって手ぇ掴む。
GM:小人やから手ぇ届かんのでは(笑)?
クコ:転ばす(笑)。
GM:足払い?
クコ:膝カックン(笑)。

   (一同爆笑)

GM:「アッ!」と小さな悲鳴を上げて、ポリーは背中かから倒れかける。
クコ:音立てないようにその背中を支えつつ、虹色キノコをゲット。ちょっと遠回りしつつ、そぉーっとシアンに渡す。
シアン:虹色キノコを受け取って、私がやりましょう……って、角に刺すだけでいいんですか?
GM:はい。シアンがそうすると、それまで毒々しい赤色をしていたキノコは、たちまち清められて色が抜け落ちてゆき、七色にきらめく不思議なキノコに変わる。それに驚いたラウムはまた走り去ろうとしてるけど、各自どうします? 一回ずつ行動言ってって下さい。
ラング:キノコは回収できました?
GM:できました。ポリーさんは膝カックンに驚いたまま(笑)。
クコ:手を振って、「さよぉーならーっ!」(笑)。
スカイニット:「ここは悪い奴もいるから、どこか遠くへ行くんだよーっ」と。
ラング:逃がしちゃっていいの?
スカイニット:いいでしょう。
ラング:じゃあ黙って見送ろう。
シアン:見送ります。キノコ片手に(笑)。
GM:「いやぁー、うまくいきましたねぇー」と、ポリーさん。
クコ:足引っ張っただけやん(笑)。
GM:「クコさん。さっきの膝カックンは効きましたよー」
スカイニット:すげぇハッピーな人やなぁ(笑)。
GM:でも、とポリーは少し改まってみんなに言う。「この清められた虹色キノコがあれば、ようやく『緑の月の祝福』が作れそうです。みなさん、本当にありがとう」
ラング:じゃあ帰りましょっか。
スカイニット:帰りましょう。
GM:罠に引っかかった人らはほっとくんですか?
ラング:あ。
スカイニット:どうします? あのーユニコーンとかは、保護記念獣とかになってないんですか?
GM:そんな認定はされてなかったと思う。
クコ:誓いとか立てさせる? あいつらに、二度と襲わないようにって。
スカイニット:でも誓いって、自主的に立てるもんなんとちゃう?
GM:そやね。
スカイニット:あ、じゃあ誓いを立てたらここから出してやる、って言います? 戦うとヤバいから、ほっとくのが一番な気もしますけど……奴らは強かった(笑)。
ラング:そのまま、ほっとこう。
クコ:じゃあ穴に向かって言う。「二度とこの森には来ないと誓うんなら、ここから出してあげるけど、誓わないんなら、ここにあるえもいわれぬ色合いの虫をたくさん入れちゃうよー」
GM:といったものの、落とし穴の暗がりからは反応なし。二人ともすっかり気を失ったままみたい。
クコ:あらぁ(笑)。
ラング:もういいやん、ほっとこう。
クコ:そやね。じゃあ帰りましょう。
GM:さて、そうして君達はメディリオノリルの町に帰って来ました。たむろするのは、占い屋のある『幸運の風』亭でいいんですか? それとも『笑う子豚』亭?
ラング:いつもは『笑う子豚』亭やから、シアンにはご飯でも食べに来てもらうということで。
GM:了解。ポリーさんのからの報酬の金貨八枚は前払いで払ったから、
スカイニット:一人二枚ずつ貰ってる、と。
GM:では、こうして『緑の月の祝福』という香水を無事完成させることができたポリーは、この町に来て最初の仕事を、無事終えることができたようです。そして君達は、またそれぞれ普通の暮らしを続けていく、と……なんか、マジで冒険者じゃなくて、めっちゃ庶民的な人達なんやねぇ(笑)。まぁ、それはそれでいいと思います。
ラング:ま、レベル1やしね。
クコ:ユニコーンと会えたって、結構凄いことやったんとちゃう?


 
 
 

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■『ポリー、森へ行く』/08

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