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■『ハウゼム、閉じた物語』/07

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■ scene 07
〜やたら不運な長剣と、自分で凍らせて冷たがる雪精〜

GM:……えー、棒読みやったので、霊感23以上。
スカイニット:シアンならいけるでしょう。
シアン:(ガシャン)……31。
GM:シアンが棒読みを終えると、突然その玉間に輝きが満ちあふれ、玉座の後ろにババババーンと、天へと続く階段が現れました。
クコ:「よっしゃっ! みんな先に行くんだっ!」
シアン:「さぁみんな、あれを上ろう……あ、剣! 剣を回収しなきゃ」(笑)。
スカイニット:忘れてた。じゃあ拾ってく。
GM:他の人は上ってく。
クコ:しんがりをつとめます。
GM:さすがリーダー。
スカイニット:じゃあ回収はクコに任せた方がいいのかな?
クコ:いや、僕持てないから(笑)。(編注:刃物が苦手な上に、体力不足。まぁ正確には武器として振り回すことができないわけで、荷物として持つことは出来ると思いますが……)
スカイニット:あぁ。じゃあやっぱり私が行くか……ってか、(長剣に)自分でここまで降りてきて(笑)。
長剣:そやな。そうするか。
GM:でも、君は、ドラの隣の入り組んだ鎖の中に激しく突き刺さった状態なんで……
長剣:いや、がんばってみましょう。
GM:では体力で20以上。
長剣:(ガシャン)……全然ダメ(笑)。
スカイニット:<氷の手>で、彼の刺さっている辺りをもろくする事は出来ませんか?
GM:それは剣の先まで凍って折れてしまうことを意味するかもしれませんが、それでよければ。
長剣:「仕方ない。先にいくんだっ!」
スカイニット:「何言ってんの、遺品なんて置いていけないじゃない」
長剣:「遺品ちゃうわ!」

   (一同爆笑)

GM:遺品の長剣がまくし立てております。
長剣:「元の世界に帰れれば、なんとか出来るはずや」
クコ:「できるかなぁ……(笑)。とりあえず、僕が時間を稼ぐから……」
長剣:「いや、今は折角の帰れるチャンスやから」
スカイニット:「でも置いていくのは……」
クコ:「うん」
スカイニット:「寝覚めが悪いから」

   (一同爆笑)

長剣:……そんな理由かい(笑)。
スカイニット:いや、このキャラとしては、そうなるから。元の記憶も戻りつつあるし……相棒やから(笑)。
GM:はいはい。
スカイニット:そういうわけで。「先っぽくらい、折れても我慢してねーっ」
長剣:はいはい。
スカイニット:……で、難易度はいくらでしょう?
GM:魔法でどんな感じにするん?
クコ:ようは、剣の先っぽを凍らせて滑りやすくするん?
スカイニット:うん。その突き刺さった辺りに呪文をかけて。
GM:ちょと狙いにくい場所なので、難易度は霊感23以上で。
スカイニット:微妙やな……(ガシャン)……あぁっ! ちょっと足りひん。剣を凍らせてしまったかな。
GM:そやね。アイスソードになりました。
長剣:おおっ、魔法剣みたい(笑)。
スカイニット:喜んでる場合ちゃうって。
GM:シアンさんは階段を駆け上ってる?
シアン:はい。駆け上ってます。
GM:下の方では、クコとスカイニットが、
クコ:わたわたわたわた……と(笑)。
シアン:じゃあ待ちます(笑)。
GM:階段に腰を下ろしてる間、なんかできますけど。
クコ:魔法あります?
シアン:じゃあ手っ取り早く、一番近い兵士を眠らせちゃいましょう。
GM:あぁ、いいですねぇ。難易度20で。
シアン:(ガシャン)……24。
GM:既に玉間に飛び込み、クコ達に飛びかかろうとしていた兵士の一人が、バタリ、と突然倒れました。他の兵士達もギョッとしてちょっと身を退いたりしてる。でも玉間には次から次へと、兵士達がなだれ込んできている。
長剣:もうここは、先に階段上っちゃう方がいいでしょう。
GM:でもさ。あっちの世界で一人だけピクリとも動かん人とかおったら(笑)?
長剣:……ま、そん時ゃ、その時でしょう(笑)。
GM:次の話、別なんせなあかんようになるやん(笑)。なんとかして。はい次、クコさん。
クコ:罠をはる。
GM:こんな時に(笑)。
スカイニット:防衛網を展開してる(笑)。
シアン:(笑)。
GM:で、どんなものを?……十秒で仕掛けられるやつね。
クコ:その……こけてる奴いてるやん。
GM:うん。
クコ:そいつにロープを絡めて玉間のドアに繋ぐ。で、そいつを無理にどかそうとすると、玉間のドアがバタン。他の兵士達を困らせる。
GM:玉間にドアなんかあったのかは知らんけど……そんなものを十秒で作るには……感覚で25以上。
クコ:(ガシャン)……お、10足す、<罠>足して……25。丁度。
スカイニット:おーっ。
GM:十秒で見事な罠が完成しました。
クコ:ギリギリセーフ。
GM:そやね。クコのその罠によって、縄に引っかかって転ぶ兵士がいたり、更に部屋に入ろうとしてた兵士は、顔面直撃したり、ちょっとした混乱を巻き起こしている。他になんかする人は?
スカイニット:(ラングに)……も一回、試してみたら。先っぽ折れる覚悟で(笑)。
長剣:そやな。アイスソードになってることもあるし。
クコ:鎖の周辺ももろくなってるし。
長剣:俺も、この魔法カードが使えたらなぁ。
スカイニット:後で回復してあげるから。
長剣:余計不安になってきた(笑)。
GM:では体力20以上で、パキッと折れます(笑)。
長剣:……やってみましょう。
GM:ダメージもあげますよ。
長剣:もう13もくらってるんですけどねぇ。いてまえっ、(ガシャン)……あ、いったいった21!
GM:ダメージは2発。刃先の方がポキッと折れたけど、アイスソードは自らの意志で、スカイニットの腕の中に落ちてくる。
スカイニット:「冷たっ」(笑)。
長剣:自分でやっといて(笑)。
スカイニット:「クコっ! やっと剣が回収できたわ。行くわよっ」
クコ:「わかったー」って言いながら、階段の方へダッシュ。
GM:背後では団子状態の兵士達。変な悲鳴とかも聞こえてる。さて、王冠と指輪を身につけたシアンを先頭に、階段を駆け上る君達。天を目指すうちに真っ白な光に包まれて意識は薄れていき……ふと気づくと、辺りは再び、薄暗い酒場に戻っています。辺りにはもう誰もいません。すっかりお開きって感じで、店はもう閉店状態。
クコ:「ハッ……いつの間に」(笑)。
スカイニット:「あらっ……飲み過ぎたかしら」(笑)。
ラング:俺……血ぃ吹いてゲフゥ!……か(笑)!?

   (一同爆笑)

GM:スカイニットがボンヤリしてると、隣でラングが激しく咳き込んでいる。ちょっと噎せてたみたい。さて、テーブルには既に、あの赤い鍔なし帽子のカード男の姿はありません。当然の如く、あの不思議な赤い宝石も。更に厨房で皿を洗っていたらしい酒場のおやじがやってきて、みんなに言う。「やっと目が覚めたか。珍しく高い酒なんて飲むからだ。それからあの赤い帽子の男が、ここ二週間ばかりのツケの勘定もあんた達に頼んで出ていったぞ。てなわけで、その分も含めて、きっちり払ってもらおうか」
クコ:「な、何ぃ……」
スカイニット:「あの野郎……」
GM:(ガシャン)……「全部で金貨5枚だ」
クコ:「うへぇー……金貨5枚って」
スカイニット:……みんな、金貨いくら持ってた?
クコ:2枚。
シアン:2枚ー。
ラング:2枚。
スカイニット:ポリーさんにもらった報酬、ほとんどなくなるやん。
GM:「あの客も随分いい酒ばかり飲んでたからなぁ」
スカイニット:……まぁ、あたしとラングで金貨4枚払っときます。
クコ:では残り一枚はこっちで。
スカイニット:トトに言う。「あんたの言ってた『黒い影』って、このことだったのね」
ラング:(笑)。
GM:『いや、違うと思うぞ。しかし、災難にしてもなかなかおもしろい冒険をしたものだな。語り部としても、少しは成長したんじゃないか?』
スカイニット:「いや、あたしは楽士なんだけどね……ま、おいしい酒も飲んだし、いっか」
ラング:飲んだ記憶が曖昧だ(笑)。
GM:シアンは? もうすっかり酔いつぶれてヘロヘロ?
シアン:もう寝てます。
ラング:あ、俺の怪我は結局どうなったん?
GM:あぁ、それなら精神的なものやから、実際の傷はないよ。ただ、精神的にはかなりヘトヘトになってるから、ゆっくり体を休める必要はあるけど。
ラング:なるほど。
スカイニット:「じゃあクコ。シアンを寝床に運ぶの手伝ってよ」
クコ:では背が届かないので、ズルズルズルズルと引きずって(笑)。
シアン:(笑)。
GM:はい、そんな風にして、酒場で派手に酔いつぶれた夜は、更けてゆくのでした。ってことで、この話はこれでおしまい。お疲れさまでした。みんなレベルアップ作業していって下さい。
一同:はーい。


 
 
 

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