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■『ユイラン、町へ出る』/04

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■ scene 04
〜第一回、ミス歌姫コンテスト開催委員会定例会議〜

クコ:うん。じゃあ大規模に宣伝するか。
GM:でも、そんな宝石類も、お嬢様なら飽きてるのでは……
クコ:なんか、怪しい通りでいわくありげな魔法の宝石とか探す?
ラング:異国で作られたアクセサリーとかね。
スカイニット:そんなん速攻で手に入れられるかな。
GM:テーブルの側にいたジャンとジャックが手持ちぶたさにリュートとか鳴らしつつ。「で、スカイニット。俺達は何を口コミすればいいんだ? ビラとかは刷るのか?」
ラング:さっきのミス歌姫コンテストでいいんちゃう。
クコ:明日の夕方、噴水広場で大規模に執り行う、と。
ラング:商品は……
クコ:商品は、金貨50枚相当のアクセサリー。
スカイニット:むー、なんかもっと欲しくなるような描写の方がいいのでは?
ラング:そやなぁ。
クコ:『世にも不思議な高価な品物』
スカイニット:胡散臭いだけやん(笑)。
シアン:先にモノを手に入れてきて、それらしいキャッチコピーを考えたら?
クコ:そやね。
ラング:で、モノをどこで手に入れるかやな。問題は。
GM:なんてことを話し合ってるわけなんですけど、全員知力で難易度22以上振ってもらえますか。

 すっかり機を逸したマスター。強硬手段に訴えました。

スカイニット:あ、出た22。
クコ:出ないー。
シアン:知力で22以上?
GM:22以上。
ラング:23。
シアン:出ました。……あ、しかも魔数です。
GM:もう一回足せるけど、まぁ、もう成功してるからいいでしょう。さて、あることを思い出した三人。あのね。毎回侍女に化けたり門番眠らせたりして町へ飛び出していたユイランお嬢様ですが、翌朝には帰ってきてた、と。それが今回に限って帰ってきていない、ということに関しては……どうお考えでしょう?
ラング:あ、そうか……
クコ:捕まってる……?

 ロールに失敗したクコさんが、正解を口にしております。

スカイニット:ま、それとは別にパオパオ団をあたってみるか。
GM:ふむー。(編注:さっき命名した『パオパオ団』……スカイニットさんは、やたら気に入られたようですが……)
クコ:それか……気を失っているか……(編注:正解)
スカイニット:とりあえずエサは撒いておこう。
ラング:そやね。そこで騒ぎを起こしておけば、
クコ:裏でなんかやるのもやりやすいし。
スカイニット:なんにせよ、明日の夕方すぎても何にもないとすると、ちょっと手詰まりになるな。
クコ:まぁ、明日の夕方。みんなが集まった噴水広場で魔力探知してみれば、何か掴めるかもしれない。(編注:名案。捕まってる場所からも近いし)
シアン:うん。
GM:えー、スカイニットさんは更に霊感20振ってもらえますか。
スカイニット:(ガシャン)……あー、19、無理。
GM:傍らのトトが、今までに見せたことのないような強い震えをおこしてる。弦がビリビリ緊張してる。
スカイニット:「どうしたんだい、トト」
GM:竪琴は、君に話しかける余裕もない程の強い力を感じてるみたい。しばらくしてようやく竪琴が話し出す。『……マズいことになってるぜ』
スカイニット:「何?」
GM:『初めに会った時、言っただろ。何かこの町で、強い力が目覚めつつあるって』
スカイニット:「それってこの間の赤い石のこと?」
GM:『あれじゃねぇよ!』 竪琴は怒った様子。
スカイニット:「もぉー年寄りは怒りっぽくて困るわ」(笑)。
GM:『あの程度でもない……もっと……地面から湧き上がる……黒くで強い……何かだ』
クコ:何……
GM:『それがほんとに目覚めたら、この町の一つや二つ、軽く消し飛ぶぜ。俺はそんな中に巻き込まれたかねぇからな。早い内に避難してくれよ』
スカイニット:「あたしはまだ、ここを出る気はないよ。あんたもがんばって協力するのね」
GM:『うへぇ』
スカイニット:という話をブツブツ言ってる、と。
ラング:教えてもらえる?
スカイニット:うん。
GM:と、まぁなにやらキナ臭い雰囲気も漂いつつ。クコは、厨房仲間に伝令?
クコ:結局歌姫コンテストはやるんですよね。
スカイニット:まぁ一応。金貨30枚程度で、知り合いの宝石商とかあたってみよか。
GM:君の知り合いのルソーは骨董商もやってるんじゃなかった?
スカイニット:『黒猫』亭の主人か。じゃあルソーに訊いてみよう。
ラング:今はまだ『笑う子豚』亭やけどな。
GM:じやあお一人ずつ、これからの行動を決めてって下さい。
スカイニット:「あたしはルソーをちょっとつついて、商品の方、確保してくるわ」
ラング:じゃあ俺は楽士仲間に宣伝。「明日の夕方、噴水広場で歌姫コンテストがあって、非常に珍しいアクセサリーも優勝商品として用意してるよ」って。色んな酒場を回ってみる。
GM:では眠気ピークのシアンは?
シアン:……はい。夢で何か見れません?
GM:そうですね。では机に突っ伏しながら<夢見>をどうぞ。何パーセントにします? 魔族は毎回自由に決めれるから。
クコ:見たい時は高く。
シアン:夢見90%にしてますけど……
GM:じゃあそれで振ってもらっていいですよ。
シアン:で、霊感?
GM:いや、これは%ロールで。霊感能力は関係なし。
スカイニット:(十面ダイスの)片方十の位にして、片方一の位で、90以下。
シアン:(ガシャン)……34。
GM:成功。カードの数は大丈夫? 一応霊感能力以上は持てませんけど。
シアン:はい。全然大丈夫です。
GM:では3枚どうぞ。
シアン:……<黒>、<ランプ>、<鳥>……さっき考えた魔法は?
GM:まだ使ってないからカードのまま。さて、酒場でうたた寝をしたシアンさん。

「えー、<ランプ>は逆位置にしつつ……」と、シアンの見た夢をアドリブで話し始めるマスター。

……その夢は、『何か、この町の地下から湧き出してくるくる黒くて恐ろしいモノがある。町の中心では、その黒いモノに飲み込まれようとしかけているランプ。頼りなく揺れる灯火も消えかけている。鳥がグルグル町の上の空を巡っていたんやけど、やがてどこか遠く、まるでこの世ならぬ場所へ向かって飛んでいく……』 ……と、そんなちょっと不吉な夢を見ます。
シアン:…………
クコ:それはまた、怪しげな夢を……
GM:さて、厨房へ食器を片づけにいったクコ。おやじが言う。「よぉクコ。他の客の注文か?」
クコ:「違うよぉ(笑)。実はね。明日の夕方、中央広場の方で、なんか、歌姫コンテストみたいなものが、大々的に行われるみたいなんだ」
GM:「ほぉ。で、そんなこと俺に話してどうするんだ。何かする気なのか?」
クコ:「だからついでに、僕達もなんか……コンテストみたいなの、やろうよ」(笑)。

   (一同爆笑)

GM:(笑)。「コンテストったって、俺達料理しか作れねぇぞ。料理コンテストか!?」
クコ:「当然。料理コンテストだよ」
スカイニット:出店を出すだけでもいいんじゃない?
ラング:そやね。
シアン:露店。
GM:「そうだな……最近出店、やってなかったな。……よし、明日は露店を出すか」
クコ:「で、その露店で売り上げが一番だった奴が優勝にしよう」(笑)。(編注:ちょっと小声になって、めちゃうれしそうです)
GM:「じゃあ早速他の店の奴らにも伝えに行くか」
クコ:「僕も行くよ」
シアン:……この<ランプ>は、逆位置でないと使えないんですか?
GM:いや。自由に向きを変えることが出来ます。正位置で、『明るく灯火をたてるランプ。知性。閃き。閃光。道を照らす標。暖かさ。安らぎ』等々。自由に発想してみて下さい。というわけで、シアン以外の三人が、それぞれ夜の町に繰り出した、と。
ラング、スカイニット、クコ:はい。
スカイニット:安眠中のシアンはほっといて(笑)。
GM:まぁ、ポリーもいてることやし、大丈夫でしょう。では三人、1D6しつつ、このカードを引いてみて下さい。(と、闇(つまり町の夜なので)の地縁カードを差し出すマスター)
ラング:……『袋を発見』!? なんじゃこりゃ?
スカイニット:『死体や遺品』……?
シアン:まさかお嬢様は既に(笑)……
クコ:(ガシャン)……6。また襲われた(笑)。


 
 
 

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