■ scene 07
〜第一回ミス歌姫コンテストと、和みながら準備から抜け出した、会話がかみ合わない三人組〜
スカイニット:私は言われないとわからない状態。集まってきたお客さんと話し込んでるし。
GM:シアンはその主催者の方を指さして驚く。
シアン:「なに持ってるのー!」
スカイニット:「え?……今持ってるのって、この賞品のこと?」と賞品の首飾りを出す。「あ、それからこれもあったんだっけ」と、呪われた首飾りの方もドチャッと(笑)。
GM:広場に猛烈に邪悪な赤いオーラが立ちこめる。それを目の当たりにした途端、シアンはもう頭くらくら、心ふらふら状態。気が遠くなって、眠たくなる(笑)。
シアン:「ああっ」(笑)。
GM:えー、霊感で20以上。成功したら、MPにダメージを差し上げます。
シアン:え?……成功したら?
GM:うん。その物体の呪われっぷりを、より深く探知してしまったということで。
シアン:20以上ですか……(ガシャン)……
GM:まぁ、ゾロ目にでも期待して下さい。
シアン:バッチシ、もらいました。
GM:MPに12発。発狂とか入りました?
シアン:え?……それは……(……とキャラシートを見るシアン)
スカイニット:上から減らしてくんです。
クコ:『錯乱』……のことですか。
スカイニット:しかし、そんな強力な魔力を探知したって、なんかイメージとか湧きませんかね。
GM:マジックカード欲しいん?
スカイニット:いや、私でなくていいんですけど。
シアン:『錯乱』……まではいってません。『放心』かな。
GM:では、突然惚けたシアン。噴水広場で空を見上げたまま、ぼんやりし始める。
クコ:また寝てるんかな。
ラング:噴水広場で立ったまま(笑)。
GM:記念に禍々しい<赤>のイメージをどうぞ。
クコ:記念品(笑)。
スカイニット:なんか、マズいことしちゃったかも。「ラング。あたしちょっとこれ、家に置いてくるわー」
ラング:「はよ置いてこい」(笑)。……あ、それにしてもせっかくキノコ使ったのに、キノコ探知に限定せーへんかってんな。
GM:そやね。では、なぜかいたたまれなくなったように噴水広場を駆け出していったスカイニットを見送る君ら。するとしばらくして、ピピッとシアンの髪の毛が別方向に逆立つ。別なモノを受信。
シアン:え?……それは?
GM:『たけ町』の方角です。
シアン:『たけ町』……(とメディリオノイルの地図を見るシアン)
GM:しかし、微かな緑の魔法の気配を感じたものの、今のその放心した状態では、それをどう理解したものやら、さっぱりわかりません。(編注:MP状態、『放心』『錯乱』『発狂』の三段階のうち、実は『放心』では特に問題なく行動できたりするのですが。まぁ、一度に激しい精神的衝撃をうけたということで)
シアン:「なんかあっちに、あり……あり……あり……」
GM:と『たけ町』の方を指さし、うわごとを始める夢占い師。
ラング:「おいおい、シアン。何があったんや」
シアン:「あっちー!……みどりー……緑っぽいーっ!」(笑)。
ラング:「こんなとこで寝ぼけんなよー」(笑)。
GM:ではお二人、うまく意志疎通できたかどうか、知力で判定してみて。ついでにクコもやっとく?
クコ:勝負。
ラング:(ガシャン)……17。これは、<知識>には入りませんね。
GM:入りません。
シアン:17。
クコ:21。
GM:じゃあ「何言ってんだ」「うーあっちー」とか会話にならない問答を繰り返す二人。その二人の下に小人がトコトコやってきて、そのやりとりを聞く。どうやらちょっとラリってるシアンは、たけ町の方に、緑の魔力を感じたらしい、ってことが、その支離滅裂な会話から推測できた。
クコ:たけ町……
GM:うん。噴水広場からは東の町外れにあたる一角。市外のお金持ちとかの別荘とかが立ち並ぶ豪勢な区画かな。
シアン:「たけ町ぃー……緑っぽいぃー……緑がぁー」(笑)。
GM:だそうで。
クコ:「よっしゃっ! たけ町へGoだ!」……って言います(笑)。
GM:変に揉めてる二人の足下で、小人の号令がかかりますが。……交渉とかする?
ラング:……いや、この状態で俺に何を理解せぇと(笑)?
クコ:「うん。たけ町に行くとなんかいいことがあるみたいなんだ」……愛嬌ふりまく(笑)。
GM:突然ニコニコしながらラングとシアンの手を引くクコ。
クコ:愛嬌で勝負。
ラング:えーっ、愛嬌!?
クコ:うん。愛嬌でむりやり(笑)。(ガシャン)……36。
ラング:そりゃ絶対勝たれへんわ。(ガシャン)……全然ダメ。
シアン:負けました。
GM:では二人とも、小人に愛嬌を振りまかれて和む。小人にそれぞれの手を引かれ、うきうきしながらその足取りは、たけ町へ。宇宙人状態で引っ張られていく。(編注:『チビの宇宙人の両手をFBIかなんかの人がそれぞれ掴んでる、アノ写真』状態のこと)
ラング:ミス歌姫コンテストのエントリーはどうすんねん。
クコ:まぁ、まだ時間はあるやろから。
GM:さて、スカイニットが広場に戻ると、三人の姿はどこにも見あたりません。日もそろそろ沈みかけてきてます。
スカイニット:「ちょっとあいつら、どこいったのかしら」(笑)。
GM:エントリーの方は7、8人くらいの女性が登録したみたい。
スカイニット:結構多いな。
GM:それとは別に、噴水の方ではポリーがまだ発声練習とかしてる。「あの娘になら勝てるわ」とか、エントリーした娘達はヒソヒソ。そのうち一人が訊いてくる。「あなたが審査員なんですか?」
スカイニット:「まさか。お客さんのウケが良かった人が優勝よ」
GM:さて、三人がいなくてちょっと寂しくなるスカイニット。
(クコ):まぁ、辺りには屋台とかも立って、すっかり祭り気分が出来てるから。それで楽しめる。
GM:そやね。結構露店とかも立ち並んで、『笑う子豚』亭のおやじもゴキゲンで道行く人達に、料理を振る舞ったりしてる。「全く、クコの奴どこ行きやがったんだ。せっかく腕によりをかけて目玉焼きを焼いてるってのに」
(クコ):目玉焼き(笑)。
GM:タイ焼きとかもやってる。
(ラング):すると、広場ではそろそろコンテストが始まりそうな時間なんやね?
スカイニット:もう少ししたら始まりそう。とりあえず、「はーい。登録の方、締め切りまーす」って。
GM:するとみんなからは、完全に主催者が司会者のような目で見られるスカイニット。
スカイニット:まぁ……じゃあ適当にきりまわします。
GM:するとジャンとジャックがやってくる。「おい、スカイニットいいのかよ。すっかり司会者みたいなことしてるけど。他の連中は、昼過ぎにどっかいっちまったぜ」
スカイニット:「大丈夫よ。あいつら優秀だから」
GM:そうなん(笑)? じゃあミス歌姫コンテストの方、始めちゃいましょうか。娘さん達が、即席舞台の端に列をなす。
スカイニット:「はーい、じゃあ第一番の方ーっ」
GM:「はーい、私でーす」とポリー。
スカイニット:「じゃあポリーさん舞台へどうぞー」
GM:「ルーララー♪」と早速歌い始めるポリー。「うわっ、なんだこの歌はっ!」と観客からは早くもブーイングの嵐。新米錬金術師はそんなことお構いなしで、気持ちよく歌い終えて、すっかりいい気分みたい。「ふぅー、優勝は無理かもしれないけど、最善は尽くしたわっ」
スカイニット:集まった観客に紙を配って、採点の方、お願いしよう。上が歌姫、下が料理屋って感じでそれぞれ採点(笑)。
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