◆ CAUTION
本文中、高齢者差別とも受け取られかねない表現が頻出します。
セッション模様をより正確に再現する為、基本的に修正は行いませんでした。
特定の人物や世代を中傷する意図はありませんが、『ボケ老人』他、その手の表現に嫌悪感を抱かれる方々は、予めご了承下さい。
■ scene 02
〜広場で持ち芸習熟度を確かめる人達と、ガッツポーズで話を進める詩人〜
GM:さて、本編の方、始めましょう。ぽかぽか陽気の昼下がり。メディリオノイルの町ではみなさん、どういうことをしているのでしょう? とりあえずこちらのカードを引いて決めてみてもらえますか。(と、今度は石の地縁カードを差し出すマスター)
リーン:……見ていいの?
GM:いいよ。1D6振って、該当したものを言っていって下さい。
リーン:はい。(ガシャン)……
ミシュリ:……こ、これは(笑)……あのー、小人と同じく、ムズムズして扉に飛び込まないといけないかも(笑)。
GM:あぁ、先月と同じのが出ましたか。まぁ、とりあえず、リーンさんから、どんなのが出たか、言っていって下さい。何番出ました?
リーン:6です。『人混みにもみくちゃにされます』
GM:ヨザックさんは?
ヨザック:ヨザックさんは、なんか薬草とかを摘みに行った帰りに、リーンさんと一緒に人混みに巻き込まれて……『スリにあいました』
リーン:キャー(笑)。
GM:オウサマは?
オウサマ:『古めかしい学院』ってのが、出ましたね。
GM:古めかしい学院!?……古めかしい学院……古めかしい学院ねぇ……(編注:アドリブに困ってます)……それはさておき、ミシュリは?
ミシュリ:『変な場所にある扉/窓』
GM:はい、わかりました。……むー……うー……ちょっと困ったなぁ……ま、いけるところから片づけていきますか。ではこちらのお二人から。
リーン:はい。ヨザックさんと一緒でーす。
GM:えー、二人は森へ薬草摘みに行った帰りですね。
ヨザック:その薬草を売ったり、
リーン:お昼ご飯を調達したり。
GM:ひとまず、町の中心の噴水広場へその薬草を売りに行こうと通りを歩いているわけですが、大勢の人にもみくちゃにされます。ではお二人、感覚でリアルロールしてもらえますか。17以上。(編注:リアルロールとは、2D10に能力や技能を足して目標値以上を出す、ローズの基本的なサイコロの振り方。以下RR他、適当に略してます)
リーン:どうするんでしょう?
GM:2D10振ったものに、感覚の能力値を足して、17以上だと成功です。
リーン:(ガシャン)……出ました。
ヨザック:……8に9に足して……28です。
GM:では、二人はなんとなく気づきます。なんか周りを歩く人達が、なんとなく虚ろというか、そわそわしてるというか、心ここにあらずというか、どうもいつもとは何かが違うな、という雰囲気を、雑踏の中で感じます。
リーン:あら?
ヨザック:むー、いつにも増してもみくちゃが酷いのぅ。ぶつかっても謝ってくれないとか?
GM:そうですね。サバサバしてたり。
ヨザック:実はそれがスリだったり(笑)。
リーン:あはは(笑)。
GM:なるほど。
ヨザック:何スラれました?
GM:じゃあ摘みたての薬草ということで。噴水広場にたどりつく頃、それがないことに気づきます。
ヨザック:今日はええ薬草が採れたんじゃ……あらら?、みたいな(笑)。「ハァーッ、ないぃーっ!」
リーン:「どうしたの?」
ヨザック:「しまったのぅ、またボケが始まったかのぅ。森で摘んできた薬草がないんじゃー」
リーン:「おじいちゃーん。どこに置いてきたのーっ」(笑)。
GM:さて、そんな広場では、吟遊詩人のミシュリさんが浮かびながら、道行く客達に朗読などを聞かせている、と。
ミシュリ:はい。
GM:で、常連客のオウサマは、そろそろ昼食などを食べに、ヨザック長屋を出て町の中心の噴水広場に出てきた、ということで。
リーン:ではみんな合流ですね。
GM:えー、ミシュリさん。演奏かなんかします?
ミシュリ:はい。古い言い伝えかなんかを、歌って聞かせましょう。
GM:では広場にやってきた他の人達は、その宙に浮く風の妖精さんの芸を見れます。
オウサマ:顔見知りなんですね。
GM:一応。同じ長屋の住民ということで。ミシュリさんは、とりあえず2D10+能力+技能で、数字を出してみて下さい。
ミシュリ:能力は……感覚ですか?
GM:どんな語りにするかによりますね。得意なものをどれでもどうぞ。
ミシュリ:じゃあ感覚で。(ガシャン)……13の……31の……36。
GM:36? なんかまた、とんでもない能力値なん?(編注:この時点で感覚18と<詩歌>技能5を持っていました。さすが風妖) とりあえず、もの凄い伝承歌が、広場中に朗々と響き渡りました。ただ、その朗読に見入ってしまったのは、広場にやってきたヨザック長屋の人達くらいみたい。他の広場を行き交う人達は、そんな演奏お構いなしさ、って感じでそっけなかったりします。
ミシュリ:あらぁ? それは実入りが全然ないってことですか? 渾身の出来やったのに(笑)。
GM:わかりましたわかりました。
ミシュリ:ちょっとへこんでみたり。
GM:では一応1D6銀貨の投げ銭はありました。
ミシュリ:そういえば……お金全然持ってませんでしたね。(ガシャン)……銀貨4枚。
GM:渾身の出来だったわりには、とても少ない稼ぎでした。
ミシュリ:うー、寂しいなぁー。
ヨザック:ではじじぃが1銀貨。なけなしの1銀貨を(笑)。
GM:では合計5銀貨の収入がありました。
ヨザック:今日はなんかあるのかのぅ? どこぞで歌の大会とか。
リーン:イベントとかあります?
GM:んー、特にそんな話は広まってないみたい。
ヨザック:それにしては町の様子が変じゃのぅ。なにやらみんな、そわそわしておる。
GM:さて、広場の噴水の側で、君達がそんな話をしていると、一人の旅芸人風の格好をした女の子が近寄ってきて話しかけてきます。「なかなかいい歌歌ってたのに、ウケはいまいちだったみたいね。この町の人達、最近、ちょっとおかしいところがあるから」
ミシュリ:「おかしいって?」
リーン:それは、どんな女の子ですか? 子供なら知ってるかも。
GM:あ、そうですね。こんな感じの女の子です。(と、イラストを渡すマスター)
ヨザック:あ、女の子といっても、そこそこ大きな娘さんなんですね。
GM:うん。その娘が名乗る。「私はユイラン。この近所に住む歌うたいよ。あなた、さっきの歌はなかなか良かったのに、町の人達にはさっぱりだったわね」と、ミシュリに話しかける。
ミシュリ:「うん。なかなかのできばえだと思ったんだけどなぁー」
GM:「やっぱり最近、町の人達、ちょっとおかしいから……」
ミシュリ:「おかしいって、どうおかしいの?」
GM:「眠り病のこととか、聞いたことない?」
ミシュリ:「眠り病?」……それは知ってますか?
GM:知力17以上で。
リーン:その話を隣で聞いててもいいですか?
GM:いいですよ。全員振ってみて下さい。
リーン:<医学>とか足していいですか?
GM:いいですよ。その技能のレベルも。
リーン:って、数字、何も書いてませんが。
GM:あ、忘れてました? じゃあ1D6レベルということで、今決めてみて下さい。
オウサマ:そうだったんですか。(ガシャン)……(編注:と今頃<技能>レベルを決定し始める人達)
リーン:あのー、<老人介護>(←自作技能)も技能値いるんでしょうか(笑)?
GM:いります。
リーン:ういっ、(ガシャン)……あ、がんばった……(←可愛いかけ声と共に<老人介護>レベル決定中)
GM:えー、17やし、誰か成功してるでしょう。
リーン:よいしょっ、(ガシャン)……あっ……(←可愛いかけ声と共に<医学薬学>レベル決定中)
GM:成功した人は、そういえば最近、そんな奇妙な病気によって、
リーン:はぁっ、(ガシャン)……ヘロヘロー……(←可愛いかけ声と共に<狩猟>レベル決定中)
GM:病院などに担ぎ込まれる人達が増えていることを、
リーン:(ガシャン)……えー、知力判定は20です。
GM:ユイランの話を耳にして思い出します。
オウサマ:……なんたることじゃー。<フィッシング>が一番低い。(編注:レベル1でした)
ヨザック:やっぱり趣味止まり(笑)。
リーン:趣味止まりー(笑)。
ミシュリ:それは眠ってしまって、全然起きないということですか?
GM:うん。起きない。「だからおかしな病気なのよ」って、ユイラン。
ミシュリ:あぁー、それで。
GM:「ほら、あの噴水の向こう側で演ってる楽士達の側にも、寝てる子もいるし。なんか変なのよ、最近の町の人達って」と、ユイランが噴水の反対側の方へ視線を向ける。
ミシュリ:楽士達? 他にもいたんですか?
GM:うん。ちょうど噴水の反対側辺りでも、道行く人達に向けて演奏してる人達がいる。とりあえず白銀の髪の風琴弾きの娘と、その右側にいる男の詩人がよく見える。でも、どうも詩人の方が、歌っているうちに声がかすれてきたみたい。「う……うぅ……」とか言って呻き出す。
リーン:んー?
GM:で、風琴弾きの左側にはもう一人、踊り子らしき娘もおるんやけど、君達からは背中を向ける形で、噴水の縁に腰掛けてうつらうつら。既に半分寝てますね。ぽかぽか陽気がマズかったみたい。で、一人だけまともな白銀の髪の風琴弾きは、「もー、何やってるのよー」って感じで詩人の方を見上げたり、「こっちはせっかく連れてきたのに、寝始めるしー」って、踊り子の方を見下ろしたり、あたふたしてるのが、君達の場所からも伺えます。
オウサマ:春じゃのぅ。
ヨザック:それはー、その娘さんだけ寝てるってことですか?
GM:まぁ、そういうこと。「ほんと、あの子達、ちゃんと演る気あるのかしらー」っと、ユイランの厳しいお言葉が出たりしてる。
オウサマ:「儂はすっかり歌に聴き入ってしまったので腹が減ってきたわい。古めかしい学院食堂へ行って、早速学食でも頂こうかのぅ」
一同:(笑)。
リーン:タダ飯タダ飯(笑)。あ。それはさておき、その眠り病について、薬師仲間では何か話は伝わっていませんか?
GM:そやね。確かに、そんな話を耳にしたこともあった気がする。ミシュリさんはどうかな? 傑作の朗読やったわりにウケはイマイチやった君同様、噴水の向こう側の連中も、調子悪そうなんやけど。
ミシュリ:その、噴水の向こう側の連中の出来はどうなんですか?
GM:まぁ、見ての通り、酷いもんですね。
ミシュリ:ちょっと溜飲を下げる、と。
GM:うん。詩人なんかはもう、ガラガラ声で歌ってるのか呻いてるのかわからない状態。で、反対側の踊り子は寝てるし。
ミシュリ:『私の腕が落ちたわけじゃなかったんだ!』と、心の中でちょっとガッツポーズ(笑)。
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