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■『クコ、食材になる』/09

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■ scene 09
〜足を眺めてひらめいた老人と、手がヌルヌルし始めた老人達〜

GM:で、オウサマ結局どうするんですか? さっきの排出魔法?
リーン:こっちには<蝶>とかもあるけど。
GM:フラフラと地上に出ていく。
ヨザック:自由に飛び立つイメージ。
リーン:『解放』ですね。
オウサマ:むー……
GM:まぁ、また考え込み始めたオウサマはさておき。とりあえずリーンさん。穴掘り作業いってみますか。
リーン:掘りまーす。体力?
GM:うん体力。かなり詰まってるウサギ穴やから、
ヨザック:それに加勢することはできますか?
GM:できますよ。
リーン:「ヨザックさん、腰、大丈夫なの?」(笑)。
オウサマ:あ、それじゃあ…
GM:ではリーンとヨザック、二人とも体力20に成功したら、穴掘り完了。救出できます。
ヨザック:体力低いのに…
リーン:(ガシャン)……うっしゃーっ! えっとねぇ、31。
ヨザック:おおーっ、そんな目、出んよ。(ガシャン)……16(笑)。
GM:加勢した老人がしくじった為、作業は失敗。
リーン:あ(笑)。
ヨザック:ごめんなさい(笑)。
GM:かなり深い場所まで掘れてたんやけど、爺さんがかえって邪魔やったみたい(笑)。
リーン:もうちょっとなんだけどなー。
オウサマ:よし。そこへ呪文。<青>の小枝をかざして水絡み。『ヌルヌルしたモノ』を。
一同:(笑)。
リーン:ドロみたいなもの(笑)?
オウサマ:それから<黒>を『変化の力』で使って、「穴の形が崩れる」ように。
GM:もう一枚。
ミシュリ:色のカードを2枚使ってもいいの?(←先月の魔女)
GM:いいよ。前は難易度が上がるから言わなかっただけで。(オウサマに)もう一枚は<車輪>でどう? そのグニャリとドロっぽくなった穴から、スポッと滑り出して抜け出せるように。
オウサマ:あぁー、そうか、なるほど。滑り出す、か。
ヨザック:ジジイも滑り出す(笑)。
GM:じゃあ今の難易度は25なんですけど。MPと触媒はどうします?
オウサマ:えっ、25?
GM:うん。色のカード2枚で20。車輪で5やから、難易度25。
ミシュリ:高いな。
リーン:たかーい。
オウサマ:使いすぎるとオカしくなりそうやから……MPは3ポイント。
GM:はい。触媒はどれにしましょう?
オウサマ:触媒……?
GM:その振りかざしてる小枝でもいいんやけど。使いますか? 他に特殊なものがあれば、何でもいいんやけど。
オウサマ:…………(ボソッと)穴掘ってる連中の手。

   (一同爆笑)

リーン:ちょ、ちょっと待って(笑)。
オウサマ:三人の合体魔法ということで(笑)。
GM:お、おもしろ過ぎ(笑)。
ヨザック:手がヌルヌルしてきおった(笑)。
GM:5点。
オウサマ:5点?
GM:『穴掘ってる連中の手』で触媒5点、減らせます。
オウサマ:すると、25から8引いて、難易度17以上で、霊感ですか?
GM:霊感です。
オウサマ:(ガシャン)……成功。
GM:呪文名書いといて下さいよ。
オウサマ:なんて?
GM:『穴掘ってる二人の手をヌルヌルさせて、スポッと抜け出させる』呪文って。まぁ、なんでもいいやんけど。あと、これもちゃんと魔法カードの構造も書いといて下さい。カードが欲しくなった時は、呪文を分解すればいいんで。そんなこの後、何の役にも立たなさそうな呪文、分解くらいしか使い道なさそうやし(笑)。
オウサマ:『二人の穴掘り人の手がヌルヌルして、スポン』(編注:どうやら呪文名のようです)
一同:(笑)。
オウサマ:……使えねぇ(笑)。
GM:さて、そんなオウサマの魔法の援護もあって、ウサギ穴に詰まっていたポリーさんは、スポンって勢いよく抜ける。「!……あたたたたーっ」
リーン:じゃあヌルヌルした手のまま(笑)、
ヨザック:ジジイも一緒にコロコロコロコローッと、勢いよく転がる(笑)。
リーン:あ(笑)。じゃあ、おじいちゃん拾いに行きます。
GM:(オウサマに)一応、魔法の効果時間決めときますか。カード二枚やったんで、2D6ラウンド、ヨザックとリーンの手はヌルヌルしっぱなしです(笑)。(編注:間違い。今回使ったイメージは1枚、魔力源が2枚だったので、正しくは、効果1D6でした)
リーン:えっ!? 手がヌルヌルするの(笑)?
GM:するの(笑)。手がヌルヌルして、スポンとなる魔法やから。
オウサマ:(ガシャン)……絶好調、完璧ぢゃ。
ヨザック:12ラウンド、ヌルヌルしっぱなしです(笑)。

   (一同爆笑)

オウサマ:儂の会心の作じゃな。
ヨザック:ポリーさんを助けようとしてヌルッ(笑)。リーンさんの手を借りて立ち上がろうとして、更にヌルッと(笑)。
リーン:き、気持ち悪いー(笑)。
オウサマ:あと11ラウンドじゃ。
ミシュリ:仕方ないので、私が転がってるポリーさんを助けに行きます。「ポリーさん、こんな所で何やってんですか」
GM:「いやー、やっと抜け出せました。なんか思いっきり足を引っ張られたり、脇をくすぐられたりしましたけど、ありがとう」
オウサマ:「足を引っ張られるより、脇をくすぐられるより、今のヌルヌルが一番、耐えられんじゃろう」(笑)。
GM:「う……そういえば、なんか体がヌルヌルしてて、気持ち悪いんですけど……」
リーン:(ちょっと咎めるように)「人ごとですね、オウサマ」(笑)。
オウサマ:(無視)「さっぱりできる、いい温泉を知っておるぞ」
GM:まぁ、こうしてなんとか助け出されたポリーさん。
オウサマ:(無視)「ヌルヌルによく利く温泉、知っちょるからのぅ」
GM:はいはい。
ヨザック:じじい、話聞けよ(笑)。ポリーさんに尋ねます。「一体こんな所で、」
リーン:「何してたんですか? 行き倒れ?」(笑)。
GM:「あ、はい。私、クコさんを助けようと思ってたんです」と、ポリーは丸眼鏡をずり上げながら言う。
ヨザック:「あぁー」
リーン:「え? クコ? クコさんというと……あの、ウサギ狩りに出かけた丘小人の?」
GM:「はい。その丘小人の料理人のクコさんに、私も錬金術の材料探しも兼ねてついて行ってたんです」
ヨザック:「ほぉー」
GM:「ところが、しばらくして近くでそのクコさんの悲鳴が聞こえたんです。それで慌ててそちらへ行ってみると、ちょうどこの木の近くに出て来たんです。多分、この木の根のウサギ穴の中で、クコさんに何かよくないことが起こったと思うんです……」
リーン:「ウサギ穴の中?」
GM:「ええ。それで……」と、ポリーは丸眼鏡を輝かせて懐から4本の小瓶を取り出し、「この自作の『小人になる薬』を使って、助けに行こうと思ったんですけど……どうも賞味期限が切れてたらしくて……あとは、みなさんご覧になった通り、ウサギ穴の途中で元の大きさに戻ってしまい、それであそこから抜け出せなくて困ってたんです」とのことです。
ヨザック:ほぅ、なるほど。
GM:「この薬、まだちょうど4本残ってます」(笑)。
リーン:ポリーさんは無視して(笑)、穴の方、観察してみてよろしいでしょうか?
GM:真っ暗。かなり奥底まで続いてそうですねー。
ヨザック:「ちょうど湯上がりに一杯、なにか飲み物が欲しいと思っておったところじゃ」(笑)。キュポッ、グビグビグビ。

   (一同爆笑)

オウサマ:「あちゃー。一杯いっちゃったよ」(笑)。
GM:はい、村長はたちまち縮みました。ちょうど半分以下の小人サイズです。
ヨザック:「おおっ、まるで若返ったようだのぅ」
リーン:ちゃうちゃう(笑)。
ミシュリ:でも、ポリーさんがつっかえたってことは、すぐに元に戻るんじゃないの?
GM:ちなみに、飲んだ人の小人でなくなるまでの時間は、3D10ラウンドです。ヨザックさん、振ってもらえますか。
ヨザック:はーい。(ガシャン)……5、7、1の13ラウンド。
GM:まぁ1ラウンドは10秒で。だいたいそれくらいの時間で薬が切れると思って下さい。
ヨザック:じゃあ早速ピョーンと穴に飛び込んで行こう。「ウサギなど、儂が料理してやるわいっ!」
リーン:「あぁーっ、ヨザックさんっ!!」
GM:縮んだ老人は、穴の奥深く消えていきました。
リーン:仕方ないので、私も薬を飲んで、急いで後を追いかけます。
オウサマ:「いかーん、ヨザックもリーンもいなければ、『ヌルヌル』が、使えんではないかーっ」とか。儂もついて行くべきかのぅ。


 
 
 

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