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■『ラング、歌声を探す』/04

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■ scene 04
〜全うな医師道を説く真面目な薬師と、心霊系医学道を思いつきで勧める村長〜

GM:(カードを引いてもらいながら)あのー、それからこのイメージとか、こっちからどうぞ、って感じでなくて、できればみなさんの方でゲットできるような行動をしてもらえると、うれしいのですが……
リーン:でも霊感ロールで勝てないと思います(笑)。
ヨザック:じゃあ、『あれはどこかで見た気がするのぅ』とか言って。昨日のことなのに(笑)。
GM:そうそう。それはさておき、そんなイメージやらなんやらが、次々と黒い霧を見た人の頭の中に流れ込んできて、かなり混乱してちょっと錯乱気味になってしまいます。ってことで、それぞれ2D10、MPにダメージ。
ヨザック:2D10!?
リーン:ニブかった人は(笑)?
GM:ニブかった人はいりません。
ヨザック:(ガシャン)……おおーっ痛いのぅ。酒を飲み過ぎたようじゃ。
リーン:お爺ちゃん、二日酔い? 早く帰ろうね。
ヨザック:イメージが広がりすぎじゃ。
オウサマ:ボケ拡大。
ミシュリ:2D10か……
ヨザック:倒れてる詩人を指さして言う。「おぉーっ、なにやら嫌な予感がするぞ。アレが悪い原因なのではないかっ!?」 今更ながらやっと気づく。
オウサマ:「寿命じゃ、寿命」
ヨザック:「アレを見ると吐き気がするわい」
ミシュリ:「吐き気は二日酔いのせいでしょ」
リーン:「お爺ちゃん、二日酔いね」
ミシュリ:黒い霧って、クコの時に見たのと似てますか?
GM:うん。かなり似てる。
ヨザック:それは今もまだふよふよしてるん?
GM:霧は詩人の周りに漂っている。得体の知れない魔法的なイメージは、まだ君らの頭の中に入ってきてるみたい。そんな状況に気づいてないらしいスカイニットが、君らを振り返って言う。「とりあえずこいつ、どこかの病院へ連れて行った方がいいみたいね。どこか手近なとこ知らない?」
ヨザック:ではうちの診療所で。
GM:リーン診療所ですね。
リーン:あ、でもうちじゃまだその病気は原因不明なんで…
ヨザック:「ハッ!」 詩人を抱え上げようとして、ギックリ腰再発。「アッ!」(笑)。
リーン:「はいはい、お爺ちゃん。あたしが運ぶから」
ヨザック:「あ、あの黒い霧のせいなんじゃーっ」
GM:あ、ちょっと言い忘れてたけど、さっき減ったMPとか、ペトラ工房で作ってる『子供シロップ』で回復できますよ。セッションの最初に渡した『子供シロップ引換券』を持っていけばゲットできます。
ヨザック:そういえば持ってましたね。どこにあるんですか? そのペトラ…
GM:工房は、広場から少し西にある蒼石通りの方。で、急患の方は、ひとまずリーン診療所でいいんですか?
リーン:そうですね。近いんなら、運びます。
GM:じゃあ担ぎ込まれました。
リーン:はい。
GM:助手のエリナが駆け寄ってきます。「リーンさん、どうしたんですか?」
リーン:「ちょっとまた、寝ちゃった人が出てねぇ」
GM:「眠り病患者ですか。でも私達の薬では、どれも効き目はありませんでしたよね」
リーン:「うーん」 ではとりあえず、他に問題はないか、健康状態だけチェックしてみます。
GM:それは感覚で20以上。
リーン:はい。(ガシャン)……あー、出ません。あ、<医学>足していいの?
GM:いいよ。
リーン:じゃ、出ました。
GM:別段、身体そのものには異常はないみたい。例の眠り病患者と同様の症状ですね。
リーン:そうですか。じゃあ、「身体には異常ないみたい。この人も例の眠り病みたいだから、他の病…」
GM:「あ、リーンさん」と、エリナが思い出したように手を打つ。
リーン:「はい?」
GM:「私達の薬は効かなかったけど、蒼石通りでペトラ工房を開いている錬金術師のポリーさんなら、何か効き目のある薬を作れるかもしれませんよ」
ヨザック:(『子供シロップ引換券』を見て)…あ、これポリーさんの店の品だったのか(笑)。
リーン:「え、ほんと?」
GM:「ええ。最近の眠り病騒ぎのことでもなんとかしようとして、色々役に立つ薬を作ってるそうです」
ヨザック:「引換券持っとるぞ、儂」
GM:得意げに紙切れを見せびらかす村長。
リーン:じゃあ、エリナにラングさんの他の病院への転院手続きをお願いして、私達はポリーさんの工房に行ってみましょう。
ヨザック:「シロップゲットじゃー」
リーン:「はいはい。ヨザックさん、貰いに行きましょうねー」 他の人はついてきてるのかな?
GM:いや。別に各自何してくれてもいいんですけど。もうそろそろ日も沈み、夜になってます。オウサマとかはどうすんの?
オウサマ:うむ。儂は一応一行のリーダーじゃし、ついていこうかの。
GM:ミシュリは?
ミシュリ:ポリーさんの研究所を見る機会なので、行ってみます。
リーン:というわけで、全員、ペトラ工房へ。
ヨザック:ペトラ工房というのは、怪しいお店?
GM:錬金術屋やから、それなりに。噴水広場を横切って、蒼石通りの工房にやって来たみんな。扉を開けると、中は怪しげなガラクタで満載です。部屋の中央の大釜の側に、マスクをして丸眼鏡を曇らせたポリーが、グツグツ煮える怪しげな薬を調合中。煙やら異臭やら沸き立つ鍋をうれしそうに掻き回してます。
リーン:トカゲとか入れてるのね。
ヨザック:こ、この前森であった娘さんじゃな。シロップ引換券を渡そう。
GM:ヨザックが差し出した『子供シロップ引換券』を見て作業を中断したポリー。「あ、みなさんこんばんわ。子供シロップなら、そこの棚にありますから、何本でも好きなだけ持っていって下さい」やって。
ヨザック:1、2、3、いっぱい(笑)。
リーン:と、とりあえずちゃんとシロップかどうか確認してから、ヨザックさんに渡します(笑)。
GM:「あ、賞味期限もよく見ておいた方がいいですよー」とか、鍋の具合を見ながらポリーも言ってる。
リーン:はい。隅々までチェックします。
GM:「で、みなさん。わざわざ引換券の為に、ここへ?」
リーン:「あ、そうそう。うちの病院でも大変なんだけど、最近町で起きてる眠り病のことで来たの」
GM:「眠り病のことですか。私もなんとかしようと色々頑張ってるんですけどねー。あ、今ちょうどこれが出来ましたから」と、ポリーは鍋の中の液体を小瓶に入れてみんなに見せる。その怪しさ全開の緑色の液体は、小瓶の中でねっとりしつつ、妙な煙をくゆらせている。
ヨザック:お汁粉(笑)?
オウサマ:テストしないな(笑)。
GM:「はい、まだ試作中だったりします(笑)。実はこれ、<緑の月の散歩>っていう薬で、なんと、他人の夢の中に入り込むことができるんですよー」
ヨザック:「ウヒャヒャッ、おもしろそうじゃのぅー」
リーン:「ふーん。実験は?」
オウサマ:「これ、リーン。ヤボなことは言うものではないわい」
GM:「味付けはまだしてないんですけどー」
ヨザック:味付け(笑)。
GM:「あと賞味期限がいつまでもつかもわかりません。それにこの薬をとても親しい人に対して使うと、その人の夢から抜け出せなくなってしまうこともあるみたいですから、色々気を付けないといけないみたいですねー」
ヨザック:「つまり婆さんの夢にうっかり入ると、出てこれなくなる、と」
GM:「そういうことです。リーンさん、もしお望みなら、できたてのこの薬、一本差し上げますよ。試供品ですが、試してみたいのならどうぞ」
リーン:「試しません」(笑)。患者が心配です。
GM:「でもこの薬で、今この町で起きている眠り病の原因を突き止めることができるかもしれません。それに実際に薬を使うのは、薬を飲んで夢の中に入る人達なので、患者さんに害はないはずですよ」 ポリーが言うには、なんでも患者と同じ布団で並んで眠り、夢に入る人が薬を飲むそうな。
ヨザック:そ、それは婆さんに誤解されそうじゃ。
オウサマ:男同士で寝ると更にな。
リーン:「いりません。うちは精神病は扱ってないので不必要です」
GM:リーンは小瓶を突っ返す、と。
リーン:はい。
GM:「でも、結局普通の医学では、まだ誰も眠り病の原因はわからないようですし……とにかく今は、多少荒っぽい方法でも原因を突き止めることが大事なんじゃないでしょうか?」
ヨザック:私は黒い霧を見てしまったので、これは何か魔法的な力がないと解決できないかな、という気はしているのですが……
GM:でもリーンさんに、そんな魔法云々話は通用しません(笑)。
リーン:もー、鈍感ですから(笑)。
ヨザック:「いやいやリーンさん、まずは患者の了解を……」って、了解はとれないな(笑)。
リーン:とれない(笑)。
GM:あぁ、それなら、工房まで一緒についてきてたスカイニットがあっさり言う。「その薬、ラングに試してみるのなら、遠慮なくどーぞ。やっちゃって構わないわよ」やって。「でもあたしは夢に引き込まれるみたいだから、使えないわね」
ミシュリ:『親しいと引き込まれる』って、どれくらい親しいとダメなんですか?
GM:君らなら大丈夫です。話の都合上(笑)。
リーン:挨拶する程度ならOKと。
GM:そやね。
リーン:ふむー。
ヨザック:リーンさんに、「心霊系の医学に進む気があるのなら、これもいい機会じゃ」とか(笑)。
GM:でもリーンは、自分が預かってる患者にこんな怪しげな薬を試すなんて、とか思ってる(笑)。
リーン:「副作用の確認もしてない得体の知れない薬ですよ(笑)。飲むんですか?」
ヨザック:「まぁ、飲んで副作用が出た時はその時で」(笑)。
GM:「味付けは今、しましたよ」と、陽気なポリー(笑)。
リーン:「味付けで話を誤魔化さないで下さい(笑)。副作用の話をしてるんですっ」
GM:リーンに睨まれ、ポリーはちょっとビクッとしてます(笑)。
オウサマ:塩コショウ、大さじ一杯。
ヨザック:こ、高血圧じゃ。
オウサマ:辛ぁっ(笑)。
ヨザック:まぁいいや。一応その薬、貰っときます。
リーン:ややっ(笑)!?
ヨザック:爺さんも婆さんの頭の中に、あんな黒い霧が入ったらと気が気でならんので。
オウサマ:人の夢の中に入れるなんて……わくわくするのぅ(笑)。


 
 
 

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