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■『ラング、歌声を探す』/10

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■ scene 10
〜歌声が隠された塔の階段で、変装したまま立ち止まり、回想し続ける詩人に纏わる物語〜

GM:ということで、宮殿の中の詩人。
ヨザック:彼は今隠れたところですね?
GM:うん。隠れつつ、塔へ近づいています。『「俺の歌声はあの塔に隠されている。この町で指輪と一緒に買った<王冠>が、そう告げているんだ。この冠を使えば俺はきっと歌声を取り戻せるかもしれない」』
ヨザック:あ、終わってしまう。(マスタの手札があと1枚状態)
リーン:『詩人は、その隠れていた場所に、隠し<扉>を見つけました。そして…』
ミシュリ:『隠し扉を開くと、そこには<ずっと会っていなかった>古い知り合いがいました。彼は<毒>によって<醜い>姿に変えられていました』
GM:あ、2枚コンボ、今回は禁止ということで。その知り合いは単に<毒>を飲まさせれていた、ということで。それによって<醜く>なった、ならOKですが、その間にカードを挟む人がいれば、どうぞ。
オウサマ:『その毒に対する<知識>を得る為に、彼はある人物に会いに行きました』
GM:また旅に出るんですか? 歌声を前にして(笑)。『そして毒を消すことに成功し、彼と古なじみは<別れ>ました。「じゃ、俺は塔に急いでいるから、」』
オウサマ:『「確かにもう<時間>がないんだ」』(←遠回りさせた張本人の発言)

   (一同爆笑)

オウサマ:『「<変装>して行こうか。これで俺は<自由>に宮殿を歩き回れる」』……<自由>にって、<This Can Fly>でいいんですか?
リーン:<飛べる>?
GM:変装したらなんで飛べるようになるのかはわかりませんが、自由に動けるようになったってことでもいいですよ。
オウサマ:『「警備の目を誤魔化すこともできる」』
GM:と、詩人は画策したわけですな。
一同:……
GM:割り込む人、誰もいませんか? じゃあそして変装した詩人は心に余裕が生まれ、自分の長い旅を振り返りました。「あぁ、懐かしいなぁ、俺があの<羊飼い>に会った時…」』
ヨザック:『「そう、あの頃はよかった。あの町の素晴らしさ」』
GM:あのー、なんかカード出して下さいな(笑)。
ヨザック:あ(笑)。『「その町に<綺麗な>…」』
GM:『「<継母>がいたよなぁ」』(笑)。
ヨザック:うわっ、しまった(笑)。
GM:『「俺は彼女に育てられたんだ」』
ミシュリ:『詩人は、彼女に育てられた<村>のことを思い出しました』
ヨザック:詩人思い返し過ぎ。ジジイか(笑)?
GM:しかも階段の途中で。
オウサマ:……これ。
GM:<A Rescue>、<救出>。
ミシュリ:『その詩人を育ててくれた継母は、既に<墓>の中でした』
GM:『「彼女は素晴らしい<親>だった」 詩人はゆっくり階段を上りながら、懐かしみました』
リーン:『彼女は幸せな<結婚>をしました』
オウサマ:『その夫婦は<山小屋>に住みました』
GM:『しかしある日、夫がその妻を<斧>で殺してしまったのです』
オウサマ:『そして彼は<牢屋>へ入れられてしまいました』……これは?
GM:<An Object Breaks>、<物が壊れる>。で、その継母を殺した詩人の父親は牢屋の中で?
オウサマ:『思い返しました。「僕の人生は<壊れて>しまったのだろうか……」』
ミシュリ:『「あ、そういえば僕には<兄弟>がいたはずだ。彼らがなんとかしてくれないだろうか」』
オウサマ:『「このままでは僕の人生は<真っ暗>だ」』
ヨザック:し、詩人考え過ぎ(笑)。父親の台詞まで思い出してるし。
GM:しかも階段の途中で。
ヨザック:階段上ってくれんと結末が。
オウサマ:『「彼らが<助けて>くれれば、僕はまたやり直せるのに」』
GM:『「あんな父親でもやりなおそうと思ったんだ。俺もこの階段を上って<盗まれた>歌声さえ取り戻せればなぁ」』
リーン:『そんな考えに浸っていた詩人を、塔の窓に現れた一羽の<鳥>が誘ってくれました。そして彼は塔を上り、<幸せ>をつかみました』(と、手持ちのカードを使い切りました)
GM:その幸せってのは、自分の歌声を取り戻したってこと……って考えると、結末を読むことも出来そうですね。
リーン:『<そして彼は、自分の歌声を取り戻し、悪い夢から目覚めることが出来ました>』
GM:はい、ご苦労様。
ヨザック:あー、よく考え込む人達だった(笑)。
オウサマ:ついていけねぇ、このスピードに。
ミシュリ:回想好きな詩人やったなぁ(笑)。
ヨザック:予言だの忠告だの、時間止まりっぱなしやし(笑)。

GM:まぁ、そんな怪しげな物語を新たに植え付けられ、詩人は君らの目の前で頭を抱えて呻き出す。
オウサマ:そら悩むやろな。

   (一同爆笑)

オウサマ:儂はそう思うぞ。
GM:祭壇の黒ローブはそれを見てうれしそう。「汝らがこの者を更におかしくしてしまったようだな」
オウサマ:「誰じゃ? 誰がやったのじゃ?」
リーン:連帯責任よ(笑)。
GM:頭を抱え蹲っていた詩人は、突然剣を抜くと、辺り構わず振り回して暴れ出す。「どうせ俺は、何をやってもダメなんだーっ!!」とか叫びながら。
ヨザック:威厳で止めることはできませんか?
オウサマ:ジジイなんか見えてへんやろ。
ヨザック:じゃ、体力で無理矢理押さえ込むか。
リーン:うん。押さえます。
GM:暴れ出した詩人と、慌てふためく君らを見て、黒ローブはご機嫌。「ようやく黒の種が芽吹いたか。バジャ、そいつの心も喰ってしまえ」とか言って、笑いながら祭壇の上で回りながら踊り始める。と、同時に、その詩人からどんよりと、あの黒い霧が漂い始める。全員霊感18以上振ってみて下さい。
リーン:霊感はちょっと……いけるかなー、(ガシャン)……あ、出た。
ヨザック:出なかった。
ミシュリ:26です。
オウサマ:17。
GM:成功した人は、その黒い霧が獣の形となり、今にも詩人に喰らいつきそうになってるのを目の当たりにする。詩人は気の触れたように剣を振り回し、黒ローブもちょっと気が触れたように祭壇でクルクル舞ってます。で、先程の押さえ込みでもいいですが、各自の行動、それぞれどうぞ。
ヨザック:見えないのでどうもしようが(笑)。
リーン:ど、ど、どうしよう?
GM:黒い霧が見えなかった村長は、詩人を力ずくで押さえ込みに行こうとしてるけど、介護人としては危なくないの?
リーン:あ。じゃあとりあえずヨザックさんを止めます。
ヨザック:詩人を止めに行きます。……体力勝負ですか?
GM:その前に、村長と介護人で体力勝負です(笑)。
リーン:(ガシャン)……29。
ヨザック:あー、25です。負けてしまいました。
GM:ジジイ羽交い締め。もう野放しには出来ない、と介護人の待ったがかかりました。
リーン:野放しには出来ない(笑)。
ヨザック:一緒に暴れる気か!?
GM:じゃあそっちは勝手にもめて下さい。オウサマは?
オウサマ:オ、オウサマも何も見えてないんじゃー。
GM:目の前で詩人が暴れてるのは見えてますよ。
オウサマ:じゃ、どうしたものか、回りの様子を観察してみる。
GM:君のすぐ傍らでは、暴れる村長と羽交い締めにした介護人が言い争っている。
リーン:「黒い霧のせいなのよっ、落ち着いて、落ち着いてー」
ヨザック:「離せっ、離せぇーっ!!」 ジジイジタバタ。
GM:というわけで、まともに行動できそうなのは、ミシュリくらいですね。
ヨザック:後は頼んだっ(笑)。
ミシュリ:頼まれても(笑)。あー、じゃあ魔法で、その黒い獣からラングさんを護りたいんだけど。
GM:どうぞ。どんな魔法?
ヨザック:カード欲しければ、あげますよ。
GM:あぁ、霊感に成功したら、仲間からもゲットできますが、このラウンド中になんとかしないと、ラングはガブリとやられてしまいそうな予感的雰囲気です。
ミシュリ:<山>と、<竪琴>……<犬>……
GM:<山>は押さえ込む力になりますね。あと、枝も持ってましたね?
ミシュリ:うん。<白>の小枝の『静止』の力で、<山>と…<犬>。
GM:『清らかな鎮めの力で敵を押さえ込み、従順にさせる』魔法……まぁ、よくある魔法ですが、効果的ですね。で、触媒と消費MPはどうします?
ミシュリ:触媒は小枝。
GM:2点。
ミシュリ:MPは2。
GM:はい。では難易度は、霊感16以上で成功です。
ミシュリ:(ガシャン)……
オウサマ:MPって、第一話が終わったところで回復していいんですか?
GM:うん、いいですよ。精神力は数時間で回復します。
ミシュリ:えー、17です。黒い獣に対抗するように、白い犬が現れて、詩人を護ります。
GM:睨み合いの後、激しく噛みつき合う二匹。やがて白犬に押さえつけられた黒い獣は、唸り声をあげながら、霞のように消えてしまいます。それを見た祭壇の上の黒ローブは「チッ、余計な邪魔が入ったか…」とか舌打ちする。しかしすぐに「しかし、これもまた一興か」とか笑いながら舞い続け、やがて黒い風となってフッと、祭壇の上から消えてしまいました。詩人はまだガイキチ状態。あらぬ事を一人わめいています。
リーン:正気に戻せますか?
GM:医学的に? まぁ、いつもオカシイ老人なだめてるから、<(老人)介護>足してくれてもいいですが。
リーン:いえ、<老人介護>じゃなく普通の<医学>で。<医学12>もあるし、医者として頑張ります(笑)。
GM:難易度は26以上。
リーン:これは力技ですか?
GM:好きな能力でどうぞ。
リーン:力技ですね。じゃ、体力で。(ガシャン)……医学足して40。
GM:めちゃめちゃ高いやん。
ヨザック:凄っ。
GM:さすが老人達を手玉に取るだけあって、暴れる詩人もガッチリ押さえ込んでしまいます。
リーン:いつものことね(笑)。慣れた手つきで。
GM:で、医学的になだめられてしまいました。詩人はようやく我に返ったように、頭を振っています。
リーン:じゃ、これでラングは、黒い霧から解放されたのかな?
GM:「あ、あんた達、いつの間に現れたんだ!? それに俺は一体……こんな所で何をしてたんだ?」とか詩人は驚いています。
リーン:「話すと長いからね」
ヨザック:「とりあえず単なる通りすがりのジジイ達が、おぬしを助けたのじゃよ」
リーン:とりあえず目覚めていいのかな?
ヨザック:緑を探すー、薬とか、持ってました?
GM:あぁ、持ってました。ほんまは暴れた詩人のせいで小瓶割ったろーかな、とか目論んでいたのですが。医者になだめられてしまいました。
リーン:(笑)。
GM:ってことで、全員脱出用の薬も持っていました。
ヨザック:じゃ、それをコクリと。
リーン:飲んで、夢から目覚めます。
ミシュリ:うん。


 
 
 

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