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■『シアン、夜に踊る』/02

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■ scene 02
〜正攻法で屋根裏部屋を覗く詩人や奇妙な名前を付ける老人といった、暗闇でどうするべきか尋ね合う人達〜

GM:といった感じでヘニャ医院の方は、これくらいにして、ミシュリ辺りを先頭に、今度は賭場、『幸運の風』へ向かいますか。
ミシュリ:はい。
GM:ではみなさん、その道中のことなんですけど、感覚で17以上振って下さい。
ヨザック:とあっ、(ガシャン)……成功。
リーン:成功でーす。
オウサマ:成功。
ミシュリ:36。
GM:全員成功? では全員揃って横路地の暗がりを見てしまいます。そこで「うわっ!」とか微かな悲鳴と共に、男が倒れたのに気づきます。そして、その男に馬乗りになった黒い獣のようなモノもいたりして。
リーン:はい。
GM:君らに気づいたその黒い獣は、黒い霧となって、その路地の暗がりへ消えてしまいます。
オウサマ:「ヘイシーッ!」
GM:(パシリ役は無視して)ちょっと怖い光景だったので、全員度胸17以上振ってもらえますか。
リーン:度胸……
GM:失敗したら、さっきの光景にちょっとブルッてしまいます。
ヨザック:(ガシャン)……ハッ、ギリギリなんとか成功です。
リーン:成功でーす。
ミシュリ:17。
ヨザック:「見慣れてしもうたわい、そんなモノ」
オウサマ:15。
GM:オウサマは恐慌をきたしました。ちょっとパニック状態。
オウサマ:「なんじゃーっ! アレはなんじゃーっ!」
リーン:オウサマは無視(笑)。とりあえず倒れてる人の様子を見に行きます。
GM:横路地に倒れていたのは、なにやら酔っぱらいといった感じの男ですね。うぅーっ、とうなされるばかりの例の症状です。
リーン:うーん。ではそのまま捨てて行くわけにもいかないので、また近くのヘニャ医院へ連れて行きます。
オウサマ:ヘニャ医院大儲けじゃ。
リーン:(笑)。
GM:他の人達は?
ヨザック:その黒い影は?
ミシュリ:影も形もないんですか?
GM:うん。もう消えてしまった後。夕暮れが近くなった空を見つつ、スカイニットが言う。「やっぱり、『幸運の風』亭が気になるわね」(編注:マスター、今月も時間切れに焦ってます。正確には、『クコ、食材になる』開始直後から、既に時間が足りなくなる予感はしていたのですが。予想外にキャラメイクに手間取ってしまったのが痛かったです)
ヨザック:ん? その黒い霧は、『幸運の風』亭へ向かって消えていったと?
GM:霊感か感覚で16以上振ってみて下さい。それが気になったヨザックさん一人だけで。
ヨザック:(ガシャン)……21。
GM:どうやら『幸運の風』亭の方へ、霧は漂っていったみたい。
ヨザック:「あっちに、行ったぞい。道案内してくれるようじゃー」
GM:では夕暮れ時の賭場、幸運の風亭にやってきた君達。一階の賭場の片隅の占い屋は既に片づけられています。
ヨザック:「ガビーン! 儂と婆さんの仲を取り持ってもらおうと思ってたのにぃー」
オウサマ:それ占い師の仕事ちゃうし。
ミシュリ:「シアンって、ここに寝泊まりしてるんじゃないの?」って、スカイニットに訊く。
GM:「ええ。ここの屋根裏に住んでるはずよ。行ってみる?」
ミシュリ:「ええ」
ヨザック:「時間外営業してもらうんじゃーっ」 奥にズカズカ入っていく。
リーン:酔っぱらい運んだ私は追いついていいんでしょうか?
GM:あー、時間的にもう少し後に到着ということで。ちょっと待ってて下さいね。
リーン:ちょっとね。
GM:ではヨザック、オウサマ、ミシュリにスカイニットかな。その四人で屋根裏部屋前にやって来ます。扉が少し開いてます。
ヨザック:ありゃ?
GM:隊長のオウサマ、どうします? さっきのブルッてた後遺症がちょっと残ってて、儂から踏み込むのはどうかなぁ、とか内心思ってたりするかも。
オウサマ:そろそろ隊長を退いて隠居するべきかのぅ。
ミシュリ:スカイニットさんに行ってもらおう。
GM:「え? あたし?」
ミシュリ:「うん。だって知り合いだし」(編注:NPCを地雷探知機のようにけしかけイベントを発生させる……ある意味正攻法なのかもしれません。マスターの苦労は水の泡ですが)
GM:「……わかったわよ。開けるよ」と、言って、そぉーっと扉を開く。
ミシュリ:後ろからこう…コッソリ中を覗く(笑)。頭だけチョコッと出して(笑)。
(リーン):NPCを盾に(笑)。
GM:なんて姑息な(笑)。部屋の中は真っ暗です。
ミシュリ:人がいる気配は感じられませんか?
GM:感覚20以上で。
ミシュリ:(ガシャン)……成功。
GM:微かに夕日が差し込んでる窓際の寝台に、なにやらモコモコと人の形をしたものがあるのに気づく。
ヨザック:モコモコか。
GM:と同時に、部屋の隅の方からグルルルルゥゥ……という獣の呻り声も聞こえてくる。
ヨザック:それはもう、バーンと扉を開いてよろしいのでしょうか?
GM:ってか、もう扉開いて部屋に踏み込んだんちゃうん?
ヨザック:え? 覗いただけではなくて?
GM:まぁ、どっちでもいいですけど。
ヨザック:では改めて、扉をバーンと開けて、そっちへ向かってみます。
ミシュリ:なっ。
ヨザック:投げ斧も構えつつ。誰かの寝言やったら危ないけど。
GM:真っ暗な部屋の窓際のモコモコに近づくん?
ヨザック:あのグルルルは?
GM:グルルルに気づいたのはミシュリだけ。
ヨザック:あ、そうなん。
ミシュリ:「あの部屋の隅に、なんか獣の唸り声がする」
ヨザック:むー、やはり策を練ってから動くべきか。
GM:村長、部屋の中でまた硬直。どうすんの?
ヨザック:「ミシュリさん、どうします(笑)?」
GM:スカイニットもミシュリに尋ねる。「どうしたの?」
ミシュリ:「獣の気配がする。部屋の隅から」
ヨザック:「さっきのアレじゃないかのぅ」
GM:なにやら村長に近づいてきてる気配もする。
ミシュリ:「あっ、近寄ってきてるわよ」
ヨザック:「えっ?」
GM:屋根裏部屋は薄暗く、ほとんど何も見えない状態ですが、時々カーテンが揺れると、窓からの細い夕闇の光が差し込んできたりもしてる。で、ヨザックさんは?
ヨザック:(もう踏み込んでるのに)このまま踏み込んでいいものかどうか悩む。オウサマにも訊く。「オウサマ、これからどうしよう?」
オウサマ:「えっ、これからなぁ…」
ヨザック:「ほらオウサマの変な魔法で奴らをチョチョーンと」
オウサマ:「軽く言うのぅ、儂ゃもう隠居の身。ゲホゲホッ」……それが一体どういうものか、何か感じることはできませんか?
ヨザック:おおっ、それを聞いてから行動しよう。
GM:そうですね、じゃあ霊感20以上で。
オウサマ:やぁっ、(ガシャン)……9の……18……20です。
GM:屋根裏部屋全体に、黒い邪悪な気配が充ち満ちています。ウサギ穴なんか比べものにならないくらい、ヤバげなゾーンですわ。
オウサマ:「その屋根裏部屋は『真っ黒黒ー部屋』という名の鳥じゃ」(←意味不明)
(リーン):鳥っ(笑)!?
オウサマ:儂が今名付けた。
ヨザック:喰う気かっ!? 夕飯に。あの、それはさておき、中に人はいるのかな?
GM:(時間が押してますのでシナリオ進行)村長の言葉に応じるかのように、窓際でムクリと体を起こす人影に気づきます。どうやら占い師みたいです。
ヨザック:占い師さんは「キャー助けてー」とか言わないんですね。
オウサマ:もう手遅れか……
ヨザック:あの娘、寝ぼけておるのか。
GM:彼女はカーテンを開き、窓際に片膝をついて腰掛ける。あのラングの夢の中の神殿にいた黒ローブと同じ姿で。占い師の声とは異なる不思議な声で話しかけてくる。「また会ったな。この女なら、よく眠っているから、汝らが会うことはできぬぞ。さすがはシリリリ(『眠り人』の読み)といったところか、なかなか居心地がいい。この魔族の女を、我が真なる体への最後の生け贄にするのも悪くないな」とか、ブツブツ言ってる。
ヨザック:「おおっ、おぬし、実体化できたのか」 ちょっとビビッてる。
GM:そのシリリリのシアンさん、元々他人の夢の中に忍び込む特殊能力持ってるから。そういうのはお手のものみたい。さて、何か行動起こす人がいないのなら、窓際の黒ローブが被っていたフードをめくる。全員感覚で20以上、振って下さい。成功したら、黒ローブのフードの奥の緑の眼と目が合ってしまいます。
(リーン):まだそこに行ってません(笑)。
GM:良かったですね。振らなくていいです。
ミシュリ:問答無用で成功しそう。(←『感覚18』の風妖) (ガシャン)……
ヨザック:失敗。
オウサマ:22。
ミシュリ:……あ、『静か』ですか?(←『ゾロ目不運状況』を尋ねる風妖)
GM:はい、静かです。
ミシュリ:不運です。
GM:不運? じゃあ見てしまいましたね。緑眼と目が合ってしまいました。(編注:既にオウサマが暗示にかけられていることですし、ここは『不運=大失敗』と解釈して、目が合わなかったことにする方が正しかった気がします。余談ですが、『成功=よく見てしまって大変』というロール方法は、ホラーRPGクトゥルフの認識ロール風のつもりだったり)
ミシュリ:あぁーっ。
GM:では魔女の緑眼を見てしまった人は、このメモを読んで下さい。(と、以前オウサマに渡したメモをミシュリにも読んでもらってます)……また犠牲者が出ましたね。
ミシュリ:……やぁーっ。


 
 
 

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