■ scene 07
〜詐称する人魚と、古着屋でややこしいことになった人達〜
GM:はいはい。ではそういった古ドレスを骨董品屋とかで探してみる、と。……『陽気な旅人』……そろそろ出しますか……えー、君達は賑わう町中をぶらぶらしています。威勢のいい物売りの声とかも聞こえてくる。
ピノ:「あのドレス。この辺りで見かけたんですけど……気のせいでしたかしら」と、辺りを見回し探してます。
ハックル:「どれどれ」
GM:ピノさん。ドレスを探すなら、探すロールしてみて下さい。感覚15以上でどうぞ。
ピノ:15以上? うっそー。(編注:ピノの感覚は4。かなりニブいです。GMは、意図的に難易度を5程下げています) (ガシャン)……あ、出た。19出ました。0(←ダイス目)は10ですよね。
GM:うん。すると君は、自分が語ったのにピッタリな青いドレスを、『ピッケの古着屋』で発見しました。
ピノ:『ピッケの古着屋』(笑)!?
GM:はい。陽気な海賊の残党による露店です。「オラオラーッ! 古着の叩き売りっ、どれでも安いよーっ!!」 ハリセンみたいなのを叩きながら、威勢よく商売してます。
モノユニ:陽気なピッケ(笑)。
ピノ:王子の後ろに隠れる。覚えてるかなぁ?
GM:そら覚えてるでしょ。仲間一人捕まってるし。しかも小人の後ろに隠れてたって丸見えです(笑)。
ピノ:いや、私がその海賊達のことを。
GM:あぁ、そういう意味? それなら知力で振ってみて。15以上。(編注:ピノの感覚は5。かなりおバカです)
ピノ:(ガシャン)……あ、覚えてる。
GM:「ピッケだっ!」と気づく。
ピノ:王子の後ろにコソコソッと隠れて……「あのっ……あのっ……」
GM:「あの海賊が私を狙っています」とか?
ピノ:うん。
GM:「でもあの店主がっ……」とか?
ピノ:うん。「王子。私が欲しいのはあのドレスですわ」
ハックル:「うむ。わかった」 ズカズカ歩いていく。ズカズカ。
GM:「ややっ! なんだい小人の旦那っ」
ハックル:「そのドレスが欲しい」
GM:「このドレスかい? で、誰にあつらえるんだい? なんなら仕立てもしてやるよ」
ハックル:「ふむ。それは私の連れの…」
ピノ:後ろ向いとこ(笑)。
GM:「どの人だい?」と、ピッケは怪訝そうな顔つきで、王子に尋ねる。
ハックル:「うむ。そこにいる私の連れだ」
GM:「その娘さんか……おっ!?」と、ピッケは腰を上げ、ズズズッと背中を向けていたピノの正面へ回り込もうとする。
モノユニ:(笑)。
ピノ:あはは。一緒に回る(笑)。
GM:「この娘さん、どうして顔を向けてくれないんだよ。旦那っ」
ハックル:「ピノ。このドレスでいいのだな?」
ピノ:「そ、そうですわっ」 裏声で(笑)。
GM:ピノさん。運動で16以上振ってみて。
ピノ:マジでーっ!?(編注:ピノの運動は5。かなりトロいです……って、まぁ、元々陸向きでない、海中生物なんですけど) それは無理やろー……(ガシャン)……無理ですぅー。
GM:ピッケが突然逆回り。反応についていけなかったピノは、真正面から目が合ってしまいます。海賊が叫ぶ。「おっ、お前っ! ピノじゃねーかっ!! ウラーッ! お前のせいでっ…」
ピノ:「ピノォ!? それは一体誰ですのっ? 私は双子の姉のパノですわっ」
(一同爆笑)
GM:「見え透いた嘘つくんじゃねーっ! お前のせいでっ、俺達の仲間のピッケ…じゃなくて、名前のない一人……タッケ(←今命名)が捕まったんだぞっ! 俺達は一生お前を許さないっ。海賊の誓いに賭けてお前を捕まえてみせるっ」
ピノ:「ピ、ピノはっ…」
ハックル:(突然大声で)「貴様は海賊かぁーっ!」
GM:「うわぁっ! 大声で言うなよっ!」
ピノ:「王子助けてくださいましっ」 ヒシッ。(すがりつきSE)
セシル:「何か揉め事かな?」
GM:ピッケは自分が海賊だとバラしてしまい、ちょっとドジを踏んでしまった状態。
ハックル:「司祭殿。ここに海賊がおるぞっ」
セシル:「海賊?」
ピノ:「助けてっ、助けてっ。私、彼に命を狙われてますのっ」
GM:ピッケは平静を装って言う。「何言ってんだ。今はまともなカタギの古着屋さ」 陽気な旅人。元海賊のピッケ。
モノユニ:陽気なピッケ(笑)。
ピノ:あ、モノユニの後ろなら、隠れるのによさそうだ(笑)。日陰者の日陰に隠れる(笑)。
モノユニ:我々は当然、本通りとかは歩いてないで(笑)。
GM:(セシルに説明中)彼が元海賊だった頃、ピノのタレコミによって仲間の一人、タッケが投獄されてたりしてます。彼ら海賊達はそれを根に持っていて、血の誓いを立ててピノを追っかけている、という経緯。
モノユニ:しかも私は王子達が遠くに見えるような場所で物陰に潜んでいたりする。
ピノ:「あぁ、こんなことなら、モノユニに物陰への隠れ方を教わっておけばよかったですわっ」
GM:「もお遅ぇんだよ。ピノ、俺はお前を見つけちまった!」 そう言ったピッケは、ガシッとピノの肩を掴む。とりあえず、『怪しげな酒場』へ連れて行こうとしてる。「あの酒場で、じっくり話を聞こうかい」
ピノ:「いやーっ、離してーっ!」
セシル:「もし…」
ハックル:「待てっ! 私の連れを何処へ連れて行く気だっ!」
GM:「うるせぇっ! お前らには関係ねぇ。俺はこいつに用があるんだっ!」
ピノ:じゃあ早速、コブシを効かせた歌声で、「攫われるーっ!!」(笑)。
セシル:「海賊と聞いたからには、ちょっと……私と来てもらおうか」
GM:「あぁ? 何処へ行こうってんだ。俺は今、取り込み中だって言ってんだろ。見てわからねぇのかっ」
セシル:「こう見えても私は、王宮から遣わされた司祭なのだがな」
GM:「司祭? 司祭が俺に何の用だってんだ? 俺はだだの陽気な旅人だぜ」 今は旅人、元海賊のピッケ。
セシル:「揉め事を収めるのも、司祭の役目でね」
GM:「何だか横から説教臭ぇ話をしてくる奴だなぁ。なんならあんたも、あの酒場で俺と語り合うか!?」
セシル:「まぁ、待て待て。それも良いが…」
ピノ:じゃあその会話が続いてる最中に…
モノユニ:接近。会話に割って入る。「まぁまぁ、司祭様。彼も私と同じ。表通りや明るい場所には出るに出れない人なんですよ」
(一同爆笑)
ピノ:「あぁ。私、どうなってしまうのかしら」 ビクビク。(怯えSE)
セシル:「だからこそ、公の場で…」
モノユニ:「公なんて言っちゃダメ」(笑)。
ハックル:「別に…」
セシル:「……とにかくよく話し合って、揉め事にはきっちり片を付けないとな。後々遺恨が残ってよくない」
ピノ:王子が必死になってくれてるのを見て、何て言うのかな……「あぁっ、囚われの姫を助けに来てくれているのねっ」的な気分になって、ポーッとしてる(笑)。(恍惚SE)
モノユニ:こんな時に(笑)。
ピノ:最初は「嫌っ!」とかいって必死に逃げようとしてたのに、だんだん力が抜けてきて、その内まんざらでもない素振りでジーッと(笑)。
セシル:そこっ。自分に酔っちゃダメだ(笑)。
GM:セシルが言う『公の場』って、教会区のメディート神殿でいいのかな?
セシル:いいですね。
GM:では司祭様は、ピノと元海賊のピッケをそこに連れて行こうとしている、と。日陰者はそれを止めようとしている、と。人魚は自分と元海賊が連行されかけてるのを喜んでる、と。
ピノ:そうそう(笑)。
GM:それで王子は、人魚に絡む元海賊を止めようとしている、と。えー、とにかく全員得意なロールでもしてみて下さい。技能でもなんでも足してもらっていいです。一番高い目が出た人の行動から優先されます。
ピノ:美麗が一番高い(と言っても8)のでこれで。(ガシャン)……26。
ハックル:威厳が一番高い(13)っす。(ガシャン)……17。
モノユニ:僕は度胸で……13(笑)。
GM:蚊帳の外(笑)。
セシル:威厳で……27。
GM:では元海賊のピッケは、司祭様に静かに脅され、メディート神殿へ連行されます。
ピノ:で、私はそれをうっとり見ている、と(笑)。
GM:そのピッケを裏通りへ逃がそうとしていたモノユニも、セシルにたしなめられる。
セシル:「モノユニ君、落ち着いて。君も一緒に行こう」
ハックル:「さすが司祭殿だ」
GM:ピッケもひとまずセシルの言うことをきくみたい。「その神殿の後は、必ず怪しげな酒場に行くからな。ピノッ、覚悟しとけよっ!」
ピノ:えーっ。
モノユニ:「ピッケ、僕は怪しげな酒場で待ってるよ」
(一同爆笑)
ピノ:「はいはい。モノユニも、一緒に行きましょう」
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