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■『ヨザック、消える』/10

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■ scene 10
〜いちいち教会へ連行しようとする司祭と、とにかく小悪党の肩を持つ日陰者〜

セシル:「おやっ?」(←聞き込みの先々で顔を合わせたSE)
モノユニ:「あれっ?」(←同上)
ピノ:「あらっ?」(笑)。(←同上)
ハックル:「いや。噂では、よくこの辺りをうろついていると、私は聞いたのだ」
ピノ:「私もですわっ。あぁ、王子っ。あなたとは離れられないっ」(笑)。
GM:えー、王子とピノは再会記念にカードどうぞ。他の人も意味ある偶然ってことで。
ハックル:うむ。
ピノ:「とても長い時間でしたわっ」……って、(引くのは)一枚ですか?……<紫>。
GM:『風』、『雰囲気』、『意識の伝達』。まぁ、離れていても、自分は王子と繋がっていられると、再会した瞬間、ピピッときたんでしょうな。
ピノ:「すぐに逢えると信じておりましたわっ」
ハックル:「そ、そうか?」
GM:王子はどう感じました?
ハックル:<ランプ>。
GM:『ピノの燃えるような愛は本物だっ』(笑)。自分も真面目に応えてやらねばなるまい、とかいう気分になってきた…かもしれません。
ハックル:14才でそんなこと考えるのか(笑)?
GM:司祭様は?
セシル:<稲妻>。『閃き』か。
GM:やっぱり私達は四人でなくては、とか思うかも。この四人でなら、いつか伝説の勇者達と呼ばれるような大冒険ができるかもっ、とか閃いたり。
モノユニ:それは嫌だなー。
GM:嫌がってるモノユニは?
モノユニ:<鎖>。

   (一同爆笑)

ピノ:『逃げられない関係』(笑)。鎖がこー延びてる。(と、モノユニとセシルを指さす)
GM:俺はずっと、司祭の言いなりなのかっ!? と、貧民街の、ひいらぎ横丁で落ち込んでる。
モノユニ:やっと落ち着く場所に来たっていうのに。また司祭と遭っちまうなんて(笑)。
セシル:(笑)。
GM:駄目だ駄目だ。これでは全く手分けして探したことにならない、とかいって、ひいらぎ横丁をそれぞれ離れた君ら。しばし聞き込みを続けた後、日向コンビが少し休憩も兼ねて、『古めかしい学院』食堂って店に入ると……そこでは既に、日陰コンビがくつろいでたりして。
セシル:「やぁ、君達」
ピノ:「また逢えましたわねっ、王子っ」(笑)。
モノユニ:「は、離れたいよぉー」(笑)。
ピノ:「私達は、噂を聞いて、この食堂に来たのですわよ」
ハックル:「ふむ」
セシル:「全く一緒のルートを辿ってますな、王子」
ハックル:「おかしいな……」
ピノ:「今回は王子の後ばかり追っていたのではありませんわっ。あの子を助けることが先決ですもの」
セシル:「とにかく。こうなってはもう、みんなで行動した方が手っ取り早いですね」
ハックル:「そうだな」
GM:ではその後はみんなでゾロゾロ町中を徘徊して回ると、そのヨザック爺さんの噂はいたる所で聞けます。それによると、その老人は町中の孤児院を訪ね回っていたり、可愛い幼女を怪しい目つきでつけ狙っていたり…
ピノ:それちょっとアブない(笑)。
GM:後は教会区のオザン神殿に行って、「儂のお迎えはまだいいわいー」とか拝んでたり。長屋前のかずら通りで、婆さんとショッピングを楽しんでたり。町の外へは、リーン先生について薬草摘みに出かけたり。年甲斐もなく、その活動範囲はかなり広いようで、一通りの噂を聞いて回った後、君らは一体どこから調べていったものか、ちょっと途方に暮れます。
セシル:「ふーむ……」
ピノ:「でもリーンさんがあんなにふらふらになるまで捜し回ったってことは、ヨザックさん、町の中には…」
ハックル:「おらんのではないか?」
ピノ:(GMに)町には門番とかいます?
GM:いますね。(編注:実は何も考えていませんでした)
ピノ:変なお爺さんとかが出ていかなかったかどうか、訊いてみよっかな。
GM:ではピノが訪ねた門番……その名はポッケ(笑)。
ピノ:ポッケ(笑)!?
GM:「ピノッ! ピノじゃねーかっ!!」
ピノ:「ああっ!」(笑)。
GM:「ここで会ったが百年目。とっちめてやるっ。仲間が捕まった話もたっぷり聞かせてやるぜっ!」
ピノ:「まっ、待ってっ! 今はちょっと取り込み中なのっ。事情はピッケが説明してくれるわっ」
GM:ピッケはまた古着屋に戻っていて、ここにはいません。
ピノ:うそーっ(笑)!?
GM:「何っ。ピッケの奴もこの町に来てたのかっ。あの時、お前にチクられた後、俺達海賊は散り散りになってな。奴ともそれっきり会えなかったんだぞ。俺達ぁみんな、お前への復讐を誓い合っていたのさっ」
ピノ:「進歩がありませんわねぇ」(笑)。
モノユニ:「日陰者だし、仕方ないよなー」
セシル:「待て待て。また揉め事か?」
ハックル:「復讐はよくないぞ。復讐は」
GM:「何だ? お前達はっ。お前達に俺達の何がわかるっていうんだっ!」
モノユニ:「俺はわかるぜっ!」

   (一同爆笑)

GM:「なんだあんた? 俺と同じ匂いがするぜっ(笑)。あんたは、わかってくれるのかっ!? 仲間が捕まったんだっ。この人魚のせいで、俺達海賊の熱い絆が断ちきられたんだっ!」
セシル:「駄目だぞ。そんな日陰者の考えで人生を歩んでは…」
モノユニ:「お前達、日向者に何がわかるっていうんだっ!」(笑)。
ピノ:「私は海軍の一員として、任務を遂行しただけですわっ」
セシル:「モグリの人生は救われん」
モノユニ:「ちょっと待て。それは遠回しに俺にも言っているのかっ?」(笑)。
GM:あのー、そろそろ全員で交渉ロールしてみて下さい。一番高かった人の言動から、優先されます。
ピノ:(ガシャン)……あら、11。
モノユニ:イェーッ、17。
セシル:威厳の29。
ハックル:23。
GM:また司祭様の勝ちですか。「よぉ、司祭様っ。あんた相当俺に説教したいらしいが、何言ったって俺の気持ちは変わらねぇぜっ」 門番ポッケ。とりあえず粋がっています。「それでも俺の決意を変えれるってんなら、やってみなっ!」
セシル:「仕方ありませんね」
ピノ:また神殿行き(笑)? 「あ、そんなことより…」
セシル:「懺悔室に行きましょう」
ピノ:「懺悔室に行く前に、一つ訊きたいことがありますの」
GM:「なんだよっ」
ピノ:「あの、この門を変なお爺さんが通らなかったかしら?」
GM:「爺さん? この祭りの間は、色んな旅人やらなんやらが行き来してるから、変な爺さんなんていちいち見てられねぇよ」
モノユニ:「ちっさい子が好きな爺さんだ」
GM:そんな修飾つけられても(笑)。
セシル:「いや、爺さん一人とは限らないのだが。数人の子供を連れた老人のことなのだ」
GM:「司祭様。それはいつのことなんだい?」
セシル:(みんなに)今朝……やったっけ?
モノユニ:昨日の夜辺りからなのでは?
GM:「今朝はそんな爺さん見かけなかったぜ。そんな話と俺を改心させることが一体どう繋がるのか、さっぱりだな」
セシル:「つまりそれが、人助けの心を育むことになるのだよ」
モノユニ:「これだからエリートは。押しつけがましくて嫌な奴だ」(笑)。
GM:「全く。つくづく気に入らねぇ奴だ」
ピノ:「ポッケ。あなたもあの人に会えば、気が変わりますわ。さぁ、行きましょう」 グイッと手を引っ張って、リーン診療所へ連行。
GM:司祭様は神殿の懺悔室とか言ってたけど?
ピノ:「司祭様。この人もリーンさんに会わせてみてはいかがでしょう?」
セシル:「ふむ。そうだな」
モノユニ:同じ日陰者として、ポッケも助けたい気になってくるんじゃないかと思ってる。僕もそのお姉ちゃん(リーンさんのこと)は大好きなんで(笑)。
GM:じゃあまぁ、診療所へ連れて行かれたポッケ。やつれて床に伏せっているリーンさんを見て、涙ながらに司祭に訴える。「し、司祭様っ。俺も何か、この人の為に何かできることはないのかっ!?」
ピノ:「わかってくれましたのねっ」
セシル:(聖者な口調で)「人は良いことをすれば改心できるのです」
モノユニ:(小悪党な口調で)「違うんだよ。苦労してる奴ぁみんな、同じ気持ちになるんだよっ」(笑)。

   (一同爆笑)

ピノ:妙に説得力がある(笑)。「わかってくれましたのねっ。ところで、さっき言った妙なお爺さん達、本当に見ませんでした? このリーンさんが捜してる人達なの」
GM:「でも俺、この町の門番始めてまだ三日目だからなぁ。そんな爺さん達は見なかったと思うぜ。力になれなくて済まねぇっ」 ポッケ、ガックリ肩を落としてる。
ピノ:「仕方ありませんわね」
モノユニ:「なーに、ポッケ。お前は十分、力になってるよ」


 
 
 

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