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■『ヨザック、消える』/14

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■ scene 14
〜カマドを暖炉と言い続けた挙げ句、恋の魔法で一同を退かせる人魚〜

ピノ:いやー、あたしは交渉までする気はなかったんだけど、もうこっち(モノユニ)がヤル気満々(笑)。
モノユニ:美麗で振っちゃえ。反撃したいんで。
ハックル:(セシルのシートを覗きつつ)……美麗は止めといた方がいいんちゃう?
セシル:いや、森妖精のあっちの方が高いはず。(編注:美麗はセシルが8。モノユニが11でした)
モノユニ:(ガシャン)……21。「あー、司祭様も出るべきですよ。きっと、ねー」
セシル:むー、ちょっと厳しいかも。
モノユニ:「大体、僕などより、司祭様が代わりに出るべきですよ。やっぱり司祭様は、陽の当たる所に行かないと」
セシル:(ガシャン)……あのー、抵抗(笑)。
一同:(笑)。
ピノ:してしまった。
ハックル:22。
GM:ピノの説得は?
ピノ:あ、ピノも一応説得してみますか。
セシル:「ピ、ピノッ」(笑)。
一同:(笑)。
ピノ:ピノは一応、ノリで言っただけなので、愛嬌で。
GM:はいはい。
ピノ:(ガシャン)……16の……23出ました。
セシル:待たんかい(笑)。しかもゾロ目やん。
GM:あ、状況は?
ハックル:幸運状況は?
ピノ:幸運は、『誰かが近くで魔法を使った時』。
セシル:誰も使ってないな。
ピノ:不運は、『新品の衣類を身につけている時』。
GM:新しいドレス買ったんちゃうん?
ピノ:え? いえいえ、
ハックル:それは結局買わなかった。
ピノ:買う前にからまれた(笑)。
GM:じゃあ奇数幸運、偶数不運ということで、ダイスで決めましょう。
ピノ:(ガシャン)……偶数……不運。
GM:そうですねぇ……ピノは愛嬌でセシルを説得しようとするけど、逆に司祭様の失笑を買ってしまいます。「これだから小娘は……」って感じでしょうか。
ピノ:(笑)。
モノユニ:この人魚、小娘ちゃうよ。確か100才越えてた筈(笑)。
セシル:自分より年上やのに、小娘扱い(笑)。
GM:そんな年上の人魚が、愛嬌振りまいて語りかけてきて、司祭様は逆にクールダウンしてしまう。「こんな娘の歌にハーモニーなんてつけるんじゃなかった」とか。
ピノ:えー、そこまで思われてんの(笑)?
GM:自分の出過ぎた行動をちょっと自戒してみたり。
セシル:いや、そこまでは思ってないよ。
ピノ:あ、良かった(笑)。
GM:で、王子。どうなんでしょう? ピノの歌唱は結局評判だったみたいですが。
ハックル:素晴らしい。(と、王様風貫禄ある拍手)
ピノ:歌い終わって王子の元へ駆け寄る。「お待ちしておりましたわ。で、どうでした?」
ハックル:「うーむ。あまりいい情報ではなかったな」
ピノ:「そうでしたの」
セシル:「でも王子。変な壺は持ってきたんでしょう?」
ハックル:「変な壺は……貰った。でもこれ、あのヨザック爺さんの物らしいんだが」
ピノ:「壺って一体……何の話ですの?」
ハックル:「うむ。実はこれなんだが……」と、ピノにも酒瓶を見せてみます。
ピノ:(GMに)何か心当たりとかありました? 触ってみたりして。
GM:そうですね。ではその変な酒瓶を見たピノは、何か閃いたか、感覚18以上で振ってみて下さい。
ピノ:はい。(ガシャン)……あ、ゾロ目。しかも二つとも10です。
GM:それは幸運状況関係なしに大成功です。記念にカード2枚引いてみて下さい。
ピノ:えー……<四角>と<ランプ>……
GM:<四角>は……『家』、<ランプ>は……『カマド』。その酒瓶を見たピノは、そんなイメージが閃きました。
ピノ:家にカマド?
GM:ついでに言うとエリナさんの鼻歌なんてイメージまで、閃きました。
ピノ:鼻歌? 鼻歌と言うと……
GM:昼の麗しのアムール亭でユイランが話していた『夜のメロディー』のこと。その夜の音楽と、家とカマドのイメージが、酒瓶を触っているピノの頭の中にムラムラと湧き上がってきてます。
ピノ:「えーっ(笑)。あ、あの、今、私の頭の中にどこかの家とカマドのイメージが。それにあのリーンさんの助手のエリナさんが歌っていた鼻歌。私も何処かで聞いたことがありますわっ」
セシル、ハックル:「鼻歌?」
ピノ:「え、ええ」
セシル:「それはこんな歌かな?」と、ちょっと口ずさんでみる。
GM:同じみたい。
ピノ:「ええ。それ、それですわっ。あと、暖炉と家のイメージなんですけど……」
GM:暖炉でなくてカマド。
ピノ:あ、そう、カマド。
ハックル:「まぁ、家の中にカマドがあるのは当然だろう」
ピノ:「その側で鼻歌が聞こえるということは…」
セシル:「それは見覚えのある家かな?」
ピノ:「そこまでは……」 (GMに)……わかる?
GM:俺に訊かれても困ります。カードのイメージに任せて、好きに語って下さい。
ピノ:じゃあ……とりあえず……「多分……診療所じゃないかしら……」
セシル:「ふむ」
ハックル:「となると、診療所のカマドの中なのか?」(←何が?)
ピノ:「とりあえず、もう一度行ってみます?」
セシル:「そうだね。夜が更けてしまう前に、行っておいた方がいい」
ピノ:「では報告も兼ねて、診療所へ参りましょう」
GM:みんなが診療所へ戻ると、リーンさんは相変わらす眠っています。さっきよりも随分落ち着いた感じ。看病していたエリナは、邪魔が入ったかのように、ちょっとムッとしてます(笑)。
ピノ:あはは(笑)。
GM:「みなさん、どうされたんです?」
セシル:お前ら同性同士やろっ、とか思いつつ(笑)、
ハックル:「ヨザック爺さんは、見つからなかったんです」
GM:「はぁ、そうなんですか」
ハックル:「代わりにこの愛用の、酒瓶が露店で見つかったのですが」
GM:「あぁ、それはヨザックさんのボトルキープってやつですね」
ピノ:ボトルキープって(笑)。
GM:「古めかしい学院食堂でよく飲んでいますから」
ハックル:「なるほど」
GM:「自分の健康のことも考えないで、全く、困ったお爺さんです。少しはリーンさんの気持ちも考えて欲しいわ」
ハックル:「ちなみにこの家にカマドはありますか?」
GM:「カマド? ええ。診療所には一応、薬草を煎じる時などに使う竈はありますけど……。カマドだったら、長屋の方にもありますよ。フローラさんが料理に使う為のカマドが」(←正解はコッチ)
ハックル:「ふぅーむ」
ピノ:「そこに何か、ヨザックさんを探す為のヒントとかがあるかも」
ハックル:「しかしやはり、カマドはカマドかなぁ」
GM:「ここのカマドでしたら、ほら、すぐそこにありますよ」
ピノ:「いや、でもヨザックさんのボトルキープから閃いた家と暖炉ってことは、ひょっとしたら古めかしい学院食堂のことだったのかも」(←ハズレ。しかもまた、暖炉とか言ってるし)
モノユニ:「いや、多分…」
GM:えー、ピノさん。もう一つ思い浮かんだことはありませんでしたかな?
ピノ:ん? それは……『暖炉』と『家』と……『歌』ですね……?
GM:そう。
ピノ:ん!?……あ、じゃあ『歌』について尋ねてみようかな。
GM:歌ってた本人が目の前にいることですし。
ピノ:「あ、そうそう。あなた、この歌を歌っていましたわよね」と、ちょっと口ずさんでみます。
GM:「ええ。実はその歌。今朝裏の薬草園で、薬草摘みをしていたら、長屋の台所の方から聞こえてきた歌なんですよ」
ハックル:「台所……」
ピノ:ヨザックさんが歌ってたのかな(笑)。
GM:「いい歌ですよね」
ピノ:「そうですわね。あの、その歌は、ヨザックさんの長屋の裏から聞こえてきたんですね?」
GM:「はい」
ピノ:「あの、私。この壺を見せて頂いた時に、どうしてだかはわからないんですが、パッと直感的に、『暖炉』と『家』とその『歌』のイメージが浮かんだんです。それで気になって……」
GM:「そうですか。私は魔法のこととかはよくわからないんですけど。やはり魔法に詳しい人達って、そんなイメージを大切にする必要もあるんでしょうね」
ハックル:「いや、別に魔法使いでなくとも、時には誰でも、そんな風に感じることもあるものなのだ」
モノユニ:「そう。さすがは王子っ」(笑)。
GM:「ピノさんは……魔法使いなんですか?」と、エリナはちょっとわくわくした感じで訊いてくる。
ピノ:「え? 私は……」
GM:みんな興味津々で見てます(笑)。
ピノ:「私は……私は……」(笑)。
セシル:「ほほぅ。ピノ君は、魔法使いだったのかね?」
ピノ:「私は……王子に魔法をかけようと思ってぇv」

   (一同爆笑)

ハックル:「わ、私に何の魔法をかけるのかっ!?」(笑)。
モノユニ:「え? もしかして、<恋の魔法>とか言うん?」
ピノ:「勿論ですわっ。女はみんな魔法使いですのよっ」(笑)。とか、訳のわからんことを言い出す(笑)。
セシル:少し哀れみの眼差しを向ける(笑)。

   (一同爆笑)

モノユニ:さりげなく目を合わせないように(笑)。
ピノ:勘違い大爆走(笑)。


 
 
 

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