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■『ヨザック、消える』/16

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■ scene 16
〜司祭にコショウをブチまけた人魚と、王子に影の王国行きを勧める日陰者〜

ハックル:「しかし……このおかしな壺は、一体何なのだ?」
モノユニ:「王子、とりあえずこれ、ペックさんの所に持って行ってはどうでしょうか?」
ハックル:「そうだな。これがあの商人の言っていた『歌うたいの壺』であるならば」
セシル:「多分、『歌う壺』に間違いないでしょう。この壺からは、かなりの魔力を感じます」……カード8枚分もあるし。
GM:あ、そのマジックイメージ。みんなに共有されたってことで、それぞれに分けてもらってもいいですよ。
セシル:では一人二枚ずつ。
ピノ:はい。
GM:ちなみにカードの最大所持数は、『霊感』の数までなので。注意して下さい。
ピノ:あ、はいはい。
セシル:余裕です。
ピノ:『霊感』枚数越えたら、捨てていくんですね?
GM:そやね。妙なイメージで頭が破裂しそうになって、ちょっとオカしくなります。
ピノ:「しかしこの壺、なんかしゃべり出しそうですわねぇ」
セシル:「ふむ……」
GM:ってか、みんなその絵を見て、なんか思い当たりません?(←とっとと、クシャミしろってこと。アクビでも可)
ピノ:ハクショソ大魔王?……じゃなくって(笑)。(←正解)
GM:ヒゲとかつけて、パチもん臭くはしてみたのですが。
ピノ:ん?……となるとクシャミ(笑)?
セシル:嘘ぉ。
GM:全員霊感17以上で。
ピノ:(ガシャン)……そんなもの出るわけがない(笑)。(編注:普通の人なら出せる数値です)
セシル:17以上?
GM:うん。
ピノ:10足りなかった。
セシル:って私、ゾロ目出ん限り成功なんですけど(笑)。(編注:セシルの霊感10+霊的神様メディート信仰特典5で15)
GM:ピンゾロか不運状況のゾロ目以外大丈夫ですな。
セシル:(ガシャン)……38。
GM:すると台所の暗がりで壺を手に歌い終えたセシルがふと呟く。「クシャミ?」って(笑)。
セシル:(笑)。
ハックル:「なに? クシャミをすればいいのか?」
ピノ:「クシャミが出そうですの?」
セシル:「いや、別にそういうわけでは…」
ピノ:「出そうで出ない時は無理矢理出してしまえばいいんですわっ」って、フローラさんにコショウを借りる(笑)。
GM:コショウ片手に司祭に近づく人魚(笑)。
ピノ:「クシャミが出そうなのねっ」(笑)。
セシル:「なっ、何をするつもりなのだっ」(笑)。

   (一同爆笑)

ハックル:ではクシャミをする。ハクション(笑)。
GM:しかしクシャミなんて、自分の意志では出せないでしょう。自然に出ないと。
ピノ:コショウかけました(笑)。
GM:じゃあ交渉ではなく、コショウロールでもしてみます?
ピノ:コショウロール(笑)。
セシル:これは……『感覚』?
GM:そやね。各自感覚で対抗ロールしてみて下さい。とりあえずセシルの鼻先にコショウをブチまけたピノ。
ピノ:(ガシャン)……16の……感覚の4足して……20です。
セシル:(ガシャン)……ふむ……これは……
GM:お? エリートのクシャミシーンが見れましたか?
ピノ:いや、クシャミって、ボソッて言ってたから(笑)。抵抗した?
セシル:う……駄目だった(笑)。
GM:「ブェックショオォォン!!」と、台所の隅で派手なクシャミをしたセシル。
ピノ:「治りました?」とニッコリ(笑)。
セシル:「ピノ君、いきなり何をするのかね」
ピノ:「クシャミが出そうだと仰ってましたから」
セシル:「いや、これはクシャミかも……と思ったまでで」(笑)。
GM:さて、司祭がクシャミをした隙に、その壺を手にして商人の所に向かおうしていたモノユニは、腰を抜かすことになります。その壺からムクムクムクっと煙が出てきて、そこから台所狭しといわんばかりのデップリと肥え太ったヒゲの魔神が現れます。細かい描写は各自の想像にお任せします。
ピノ:はい(笑)。
モノユニ:やっぱアノまんまなんかな(笑)。
GM:多分。『呼ばれて飛び出てジャジャジャーン』とか言いながら。「ご主人様、ご命令をお申し付け下さい」とか、そのヒゲの魔神がセシルに言う。
セシル:「ほうほう。君はー……この壺の精なのか?」
GM:「ハクショソ大魔王でございます」
一同:(笑)。
ピノ:ハクショソ……って(笑)。
GM:「さぁ、遠慮無くご命令を」
セシル:「ふむ。ところで君の能力には、何か制限などはあるのかな?」
GM:「制限?……そのようなもの私には……あ、ありました(笑)。私は王子の言いつけには逆らえないのです」……使えねー(笑)。
ピノ:さすが、ハクショソ大魔王(笑)。
セシル:「王子……?」
ハックル:「ということは、私の言いつけしかきけないということか?」
GM:「あなたはただの山小人でしょう。私の言っている王子ではありません」
一同:(笑)。
GM:「私の言ってるのはラトニ王子のことです。王子の招きを受けていない者を壺に入れるわけにはいかないのでおじゃる」
ピノ:おじゃる(笑)。
モノユニ:「ラトニ王子……?」
GM:そう語る大魔王は、得意げに胸を張っています。
モノユニ:「そこの大魔王さん」
GM:「なんでしょう?」
モノユニ:「そのラトニ王子の国は、どれくらいの大きさなのかな?」
GM:「それはそれは大きな国でございます。見渡す限りの平原。美しい海。私はあの王子の国ほど美しい場所を他に知りません。いつか私もあの王子の国に住まわせて頂たいものです」 モノユニの瞼の裏にも、その広大な国土が広がり始めてたり(笑)。
ハックル:「その平原にその空。我が国にも劣らぬ場所のようだな」
ピノ:ほんまかいな(笑)。
セシル:「で、大魔王。今はそのラトニ王子とやらはいないようだな。今の君の主人はこの私ではないのかね?」
GM:「いえいえ。私は今も、ラトニ様の僕(しもべ)でございます。王子は今、この壺の中に住まわれております」
モノユニ:「大王」
GM:「はい?」(↑呼び方がおかしかったので、笑)。
モノユニ:「こちらにおられます山小人は、実は王子なのです。あなたの王子とどちらが素晴らしいですか?」
GM:「それはやはりラトニ王子でしょう。こんな山小人と比べられても……」
ピノ:「まぁ、なんて失礼なことを仰いますのっ。私の王子に向かってっ」(笑)。
ハックル:「むむっ……ならばその王子と、勝負だっ」
GM:「しかしながら、私は王子に仕える身。王子の招きを受けていない者達をこの壺の中に入れることはできないでおじゃる」
モノユニ:「ではどうしたらその王子の招きを受ける……いや、王子と謁見できるんだろう?」
GM:「それはやはり、ラトニ様が気に入った者でないと駄目でしょう。あるいは、<王子の歌>に心動かされた者でないと……」
モノユニ:「<王子の歌>?」
ピノ:「その王子は、歌をたしなんでいらっしゃるの?」
GM:それを聞いた大魔王が鼻歌を歌う。それは君らも知ってる素朴でどこか懐かしさも感じる『夜のメロディー』です。
ピノ:あぁ、はいはい。
モノユニ:「大魔王。急に鼻歌など歌われても……ギャップが激しいぞ」(笑)。
GM:「細かいことは気にしないでおじゃーる」
モノユニ:では私も、大魔王に合わせて歌ってみようかな。
ピノ:あ、私も。
GM:で、とりあえずコケにされたままの王子はどうするんですか?
ハックル:ん(笑)?
ピノ:あ(笑)。「でも、私の王子は貴方一人ですわっ」ってちょっとフォロー(笑)。
モノユニ:「僕の狙う国はおっきい方がいいよっ」って。
ピノ:あまりフォローになってない(笑)。
ハックル:「我が国も大きいぞ」
モノユニ:「とりあえず、ラトニ王子の国を見に行きましょう。王子っ」
ピノ:「えっ。でもこんな壺の中の国なんてっ」(笑)。「ちょっとモノユニっ。ラトニ王子の国って、この壺の広さの土地ですわよっ」
モノユニ:(めちゃうれしそうに)「何言ってんですか。壺の中は暗いぞっ」(笑)。

   (一同爆笑)

ピノ:影の王国(笑)。


 
 
 

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