■ act 1-5 M'1949/04/18
〜超科学〜
ハス:ガバって開く。ダッシュだ、うおぉぉーっ!
GM:扉を開いたハスが見たものは、上半身を起こしながら青ざめた顔で目の前のモノを見ているアルテミス。そしてその前には、ベットの上で踊る妖精(笑)。
一同:はぁ!?
ハス:妖精って?
GM:(ま、ハスは今回からやから知らんわな) それを見たヤクルトが呆れながらユティートに近づいて言う。「こらこら、いくら出番がないとはいえ、病人のベットの上で踊ることはないだろっ」(笑)。
イルナ:「もぉダメじゃないの妖精さんっv」 グワシッ!(テ注:おそらく鷲掴みにした音)
シルバート:『グワシッ!』って……
GM:ユティートが言う。「だって暇だったんだもん」と、そのやりとりを見ていたアルテミスが驚いたように声をかける。「おじさん? ヤクルトおじさんでしょう?」 ヤクルトは一人言のようにユティートに話しかけている。傍から見たらただのアブナイおっさんやね。「おじさん、聞こえてるんでしょ、おーじーさーん!」……反応なし。
シルバート:耳が遠いのかな?
GM:アルテミスは呆れたように声を震わせて言う。「お、おにぃーさん?」「あぁ何だい、アルテミス」 さわやかな笑みを浮かべながら振り返るヤクルト=オイシー(33才独身)。「ここは何処で、何故私がこんな所にいるんですか? ヤクルトおじさん」「はぁーい、ユティートちゃん。お兄さんと遊ぼうかぁー」と、再びいかれたヤクルトを相手にせず、彼女はその後ろにいたハスに声をかけてくる。「確か……あなたとそちらのお二人には以前、列車からですが、お会いしましたね? 今の状況を私に教えて頂けませんか?」
ハス:(一言)「かくかくしかじか」
GM:一言かい。一方、嫌がるユティートにブツブツ話しかけていた博士が正気に戻る。「それよりもアルテミス。君に少し、見せて欲しいものがあるのだが……」と言うと、彼女もわかったらしく、君らに背中を向けると、腰まで伸びた長い赤髪を両手で束ね上げ、そして言う。「おじさんの言うのはこれですね?」と。彼女のうなじの部分を見ると、なにやら細々とした青い宝石のようなものが、幾何学的な配置ではりついている。
シルバート:「おおっ」
イルナ:「まぁ、変わった病気」
GM:病気じゃねーよ。
ハス:「なんじゃこりゃーっ!!」
GM:しばらくそれを、真剣な目で見ていたヤクルトが、溜め息をつきながら苦々しい顔で、みんなに言う……っとその前に、そのイラストを描いといたから。ほい、これね。
シルバート:おおっ。これは……皮膚と融合している。
イルナ:さて、これに商品価値は?
GM:あるよ。かなりのもんやね。
イルナ:とろーとするぞ。
シルバート:「こらっ! このまま外したら、皮膚が裂けてしまうじゃないか。しかし、それも私の皮膚移植の技術をもってさえすればぁーっ!」(テ注:アブナイ口調)
GM:ただのヤブ医者に、んなもんできるわけねーやろ。で、ヤクルト博士が言う。「これはダメだ。とても私の手にはおえませんね。みんなもよく見てご覧なさい。一見ただの宝石で作った模様のように見えますが、これは明らかに機械、それもトーラー古世人による超科学──我々はアート=アルケミーと呼んでいるのですが──なんです。手紙によると、これはクラーゼ博士御自身が、アルテミスに埋め込んだと記されています」
シルバート:なんて親父や。
GM:「だからひどい父親かと言うと、そんなことはないんですよ」
イルナ:「きっと何か訳があるのね」
シルバート:その機械が脳の中枢神経にまで届いているのだろうかと思いつつ……
イルナ:思わず解剖したくなる? メス片手に(笑)。
シルバート:そこまでせーへん。
GM:「クラーゼ博士もアルテミスに好き好んでこんな物をつけたのではありませんよ」
イルナ:そらそやろ。自分の娘やし。
ハス:何か事情でも?
GM:考えてみーや。
イルナ:脅されたんや(笑)。
GM:ヴァルモン帝国に、な。
ハス:やはり……じゃあこれは遺産か何か?
GM:ま、ヴァルモンも無能ではなかったということやな。博士を拉致した上に、娘を殺すかアート=アルケミーの実験台にするか、というような脅迫をしたんやろう。博士は実験に協力せざるを得なかった、ってわけ。
ハス:まぁ殺されるよりは……
GM:「しかももし、おざなりに手術を行えば、娘の命にも関わることですから。それにしても、これを私に外せとは……」と、ヤクルト博士は考え込んでいる。博士は、人間たちが築き上げてきた機械技術──ギア=アンティーク──の知識はあるものの、トーラー古世人のアート=アルケミーについてはほとんど知識がなく、「私には無理ですね。こういう機械について、以前聞いたこともあったのですが……」って言ってる。とりあえず今は、クラーゼ博士が手術のとき同時につけたサークレットの宝石の力で、超科学の力を制御しているらしい。さて、その話を聞いていたアルテミスが、少し不安そうにこちらをちらっと見てる。それに気づいたヤクルトが言う。「ま、大丈夫ですよ。博士はすぐここに来るでしょうし、それまでは私があなたを護り抜きますよ。幸いここにいる人達も暇な人ばかりなので、きっと命を張ってでも護ってくれます。いやー持つべきものは仲間ですねぇ。はっはっは」(笑)。
ハス:「誰が、」
イルナ:「仲間ですってぇ?」
GM:しみじみと語ってる。
イルナ:「そうそう。誰がこんな無駄飯食いどもの生活を支えてやってると思うの! ゴゴゴゴゴ……!!」(テ注:謎の効果音。おそらく怒り)
シルバート:「何を言ってるんですかイルナさん。あなたも私の患者でしょう」
GM:まぁクラーゼ博士の方も、あの追っ手どもをまいたら来るんとちゃう。それにアルテミスのうなじの機械を外せるのも、結局博士しかおらんみたいやし。
ハス:博士は大丈夫なんだろうか……
──かつての見殺し張本人も現金なものだ。
シルバート:とかいって、大砲くらって、もー死んどったりして(笑)。
ハス:おいおい。とんでもないことゆーなよな。生きといてもらっとかな困るやろ。信じてるぜ、クラーゼ博士(笑)……
そうこうするうちに日は高く昇り、彼らは昼食をとることになる。目覚めたばかりのアルテミスがさっそくその腕をふるって作った数々のメニューは、いつも家主の毒物じみた餌を食べていた彼らを、心の底から喜ばすものばかりであった。(ハス:うぉぉーん!ごちそぉーだぁーっ! イルナ:きぃーっ!)
GM:昼食を食べた後、とりあえず夕食までどうする?
イルナ:じゃ、アルテミスさんと一緒に買い物にでも行きましょうか。
シルバート:なんでやーっ!
GM:もう追っ手が来てるかもしれんのに?
ハス:俺はどうせ暇やし、彼女の護衛でもしよう。
GM:アルテミスの方は、家の掃除でもさせて頂ます、と言って、さっそくモップブラシなんぞで家中を磨き始める。
イルナ:キーッ! 私の家に触らないで(笑)!!
シルバート:おいおい(笑)。
GM:それからヤクルト博士がハスに、「ハス君。そういえば、君は整備員としての経験があるとか言ってたね」
ハス:「はぁ、一応資格は持っていますが」
GM:「じゃあ、私の助手をしてみないかい?」
ハス:「へいへい」
GM:「ほら、君達の乗ってきたロリエス。あれのエンジンを、新型内燃機関に変えようと思っているのだが……」
ハス:「おおっ、それはいいですねぇ」
GM:「では行くぞっ!!」
ハス:「はいやぁっ!!」
イルナ:こ、このメカオタクが(笑)。
GM:というわけで、二人は地下の研究室にこもりだす。
シルバート:では、私は一年ぶりに帰ってきた診療所の薬などの整理でもするわ。
GM:へぇ、医者っぽいこと言ってるなぁ。
シルバート:(棚から瓶を取り出し、眺める真似をして)「この薬はもう腐ってるかな? いや、少々変色してはいるがまだ使えるだろう……多分」、とか言いながら(笑)。
コール:ビーカーとかもキュキュッと磨いて。
シルバート:そうそう。(別の瓶をとりだして)こいつは少し変な臭いがするが、まだいけたかな……「コール、ちょっと腕を出してみてくれ」(笑)。
(一同爆笑)
コール:うわぁぁーん(笑)。や、やみてくれぇー!!
シルバート:へへぇ。手ぇ出さないのかい?
コール:は、はいはい、出しますよぉ。
GM:じゃあ、シルバートがその謎の液体をコールにブッかけた途端、シュバーッとかゆーたりして(笑)。
イルナ:ジュワワァーッ(笑)。
(ハス):ジュゥゥーッ(笑)。煙と共に、ドロドローっと皮膚もただれてくるのだぁ!!
(一同爆笑)
コール:ぎゃあああぁぁーっ!!(テ注:あかん、こいつら異常にテンション高いわ)
シルバート:うーん。煙を吹いているようじゃ、もう使えないなぁ。ペッ、とコールの腕を投げ捨てる(笑)。
コール:あの、治療は……
GM:はいはい。そんな感じでその他の器具も、パッパカパーッと片付けると。ま、そうこうしているうちに陽も傾き、夕方になる。さて、買い物帰りのイルナ。
イルナ:にゅ。
GM:知覚ロール×2。
イルナ:(ガシャン)……失敗。
GM:WOLは使わん?
イルナ:使って欲しい(笑)?
GM:いや、別に。ただシナリオの山場までに、ある程度は上げといた方がいいかと思ってな。失敗しても1D10上げれるし。
イルナ:じぁあ使ってみよう。先上げんの?
GM:失敗成功にかかわらず、やってみてからや。
イルナ:(ガシャン)……あ、成功や。
GM:1D10上げて。
イルナ:(ガシャン)……8や。
ハス:ということは、70までなら、できるだけ上げといたほうがいいわけやね。
GM:そういうこと。さて、人込みの中、イルナは誰かに見られていたような気がする。そういえば最近、家にいても誰かに覗かれているような気がすることも思い出す。
イルナ:やっぱり私って美人だからぁ(笑)。
シルバート:くひぁひぁひぁあ(笑)。
ハス:にゅへへへへへぇぇ(笑)。(テ注:本当に不気味に笑ってたよ)
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