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■『金の瞳の女神 act1』/14

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■ act 1-14 M'1949/04/19
〜はためくパンツを見た者達は〜

 というわけでアルテミス奪回作戦を開始した我らがレールスの勇者達。何はともあれ列車の屋根に登り始めたのだが、どういうわけか運動能力の一番低いイルナ以外、全員が運動ロールに失敗。ミンチになりかけるという、実に幸先のよいスタートを切ることとなる。

GM:列車の屋根は突風が吹きつけてくる上にかなりの揺れもあるから、君らはトカゲのようにへばり付いている。
ハス:じゃあ俺とコールがこのまま機関車両まで行ってそこを制圧した後、俺がブレーキを壊し、コールが機関士の服借りて客車を見回る、と。
イルナ:出た。服借り殺法やな。
ハス:手持ちの手榴弾、全部ドクターに渡しとくわ。
シルバート:客車とか機関車両では使わんのか?
ハス:一般人を巻き込むのはよくないやろ。
GM:ではそんなわけで、ハスとコールは列車の一両目、機関車両までやってきました。
ハス:機関室の中を覗きこんでみる。
GM:屋根の上から覗き込むんで逆さに見えるけど、二人の機関士が何やら色々なレバーを操作しているのを目撃する。
ハス:じゃ、とりあえずマスクを付けて(笑)機関車両に躍り込み、操縦している一人の首筋にジャックナイフを押し当て、(悪役風に)「動くな!!」
GM:もう一人の方も突然の出来事に茫然としてるよ。「お、お前、一体何者だ!? こんな田舎鉄道に何の用があるんだ!!?」
ハス:「ウヒヒ。お前も動くなよ」 コール、もう一人の方頼んだぞ。
コール:あ、じゃあこそこそっと兄弟とは反対側から機関室に忍び込み…
(シルバート):狙撃銃を突きつけるんだ!
ハス:で、服脱がさな(笑)。
コール:じゃあもう一人の機関士に背後から単発狙撃銃を突きつけ、(銀行強盗そっくりの口調で)
「服を脱げ!!」

       (一同爆笑) 

GM:わかったわかった(笑)。その機関士は震えながら言う。「パ、パンツまでは許して下さい!」
ハス:では二人を縛っておいて、俺はブレーキを壊すわ。機関士に場所を聞くよ。
GM:機関士がアゴをしゃくる方に、大きなレバーがある。近づいて見てみるとそれは前後に動かせるようになっていて、根元がボルトで締められているのが分かる。
ハス:おおっ、んならボルト外した方が楽やな。携帯修理工具でカチャカチャと。
GM:その間二人の機関士はどうすんの?
ハス:(平然と)モンキーレンチで殴って気絶させとくよ。
GM:さっそく罪のない一般人襲ってるな。ま、そんなこんなでブレーキレバーは外れた。それ持っとく?
ハス:そやな、武器の代わりにもなるし……あ、やっぱり窓から投げ捨てるわ(笑)!!
(イルナ):止まる時、どーすんねん!!
GM:カラーンカラーンカラーン。
ハス:ヒヒッ。ブレーキ破壊すんのが俺の目的やからなぁ。あ、それから念の為にネジ穴も破壊しとく。キキッ、これで絶対にブレーキかからんぞ。ケケッ、悪いけど燃料尽きるまで走ってもらおか(笑)。
GM:はいはい。一方、機関士に化けた浮浪者は?
コール:早速アルテミスさんを捜しに行きます。
GM:じゃあ機関士コールが引き戸を開け客車両に入ると、すぐ近くの左手の窓際の席に彼女を発見する。
コール:おおっ。いきなり?
(イルナ):アルテミスだけか?
GM:いや、違うよ。
ハス:おるねんな。
GM:ああ。こういう状況や。(と客車両内の図を渡す) コールはここから入ってきたわけ。で、車両の前方進行方向からは右側の窓辺の席にアルテミスがいて、その周りを四人の兵士とガリューダ大佐が取り巻いている。
ハス:でもコールは大佐の顔知らんやろ。
GM:いや、すごい狂暴そうな顔で剣磨いてるから、すぐにそいつがボスやということはわかるよ。
(シルバート):怖すぎる(笑)。
GM:アルテミスは物憂げに窓の外を眺めいてたが、機関士の入ってきた音に何気なく振り向いた時、それがコールだということに気づいたようで、一瞬驚いた顔をする。
ハス:コール、知らんフリしときや。
GM:アルテミスもすぐに君らの意図が分かったらしく、また窓の外に顔を向ける。さて、機関士はどーすんの?
ハス:次の車両で旗振りや。あ、でも旗振ったところで何か意味あんの?
(シルバート):あるやん。君らがアルテミスを助けるのと同時にこっちで戦車壊し始めれば、少々派手に壊してもいいし、相手も混乱するやろ。
コール:では、みなさんの乗車券を拝見しながら(笑)、「次の停車駅は砂漠の星。砂漠の星。停車時間は1時間26分となっております」

   (一同爆笑)

(イルナ):えらい長いこと停車するなぁ(笑)。
GM:「そんな駅あったかなぁ」などと言いながらも、乗客は切符をコールに渡す……って、君! 駅長ちゃうやろ!(テ注:ちなみに車掌だと思うのは俺だけか?)(編注:いや、全くその通り)
ハス:コール、お前は機関士だ。
(シルバート):怪しいなぁ(笑)。
コール:(全く気にせず)「どうもありがとうございました」
GM:はいはい(笑)。そんなことを言いながらも、コールは三両目に入ったよ。
コール:じゃ、窓からパンツを突き出す。
GM:普通の乗客が見てるよ。
コール:いいよ。
一同:(笑)。
(イルナ):ま、まぁええけどな(笑)。
ハス:そう。帝国軍の奴らにさえバレへんかったらいいねん。
コール:「こんなに晴れた日はパンツもよく乾くなぁ」
ハス:俺はそれを確認したよ。で、ブレーキも壊したことやし、コールのアルテミス救出を手伝うわ。各車両を繋ぐ扉には窓とかついてる?
GM:ああ。あるよ。
ハス:じゃあ俺は、一両目の機関車両から三両目の客車両のコールに向けて、二両目の兵士達に気づかれないよう同時攻撃の合図を送る。
GM:どうやって?
ハス:……手話。
一同:(笑)。
(イルナ):やっぱり兄弟やな(笑)。
ハス:○△■&○△■!(と怪しい身振りを必死の形相で繰り返す)
GM:と、そういう手話が交わされているその頃、戦車の方はどうなん?
シルバート:パンツは見たな?
GM:ああ。見たよ。
シルバート:じゃあ貨物車両一号車の小窓をガンガン蹴り飛ばし、「開けてくれ!!」とわめき散らす。
GM:すると、「うるさいなぁ」と小窓が開き、中から兵士が眠そうな顔を出すよ。
シルバート:「やっと開けてくれたか」って笑いつつ、そいつの顔を蹴り飛ばし、その中に火炎手榴弾を投げ込もう。
イルナ:そして小窓を閉める。ピシャリ。
GM:ドッカーーン!! 「ギィアァァァッ!!」と、中から兵士達の叫びが聞こえてくるよ(笑)。
イルナ:電子レンジでチン、や(笑)。
(コール):なんて残虐な(笑)。
イルナ:でな、そろそろ燃えつきたかなぁーって頃に窓を開けてみて、焼け具合を確認すんねん。「あ、こんがり焼けてておいしそぉー」って(笑)。
(ハス):で、試食すんのか?
イルナ:なわけねーだろ(笑)。
シルバート:んじゃ、ひとまずこれはこれでいいとして、私はアルテミス救出を手伝いに行くことにしよう。イルナには「これで戦車にとどめを刺して下さい」と、残りの手榴弾を渡しておく。
GM:じゃあシルバートは三両目のコールと落ち合ったことにしよう。では、そろそろバトルのスタンバイしよか。

 そう呟いた彼は、いつもの如く大胆かつ鮮やかに描かれたバトルマップと自家製サイバーフィギュアを取り出し、それを見た円卓の猿達は、喰いつくされたスナック菓子の袋や空のペットボトルで占領されたテーブルのど真ん中の空間を確保しようと、狂ったように両手を振り回し始めた。



 
 
 

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