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■『金の瞳の女神 act2』/03

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■ act 2-3 M'1949/04/20
〜嵐前、相変わらずな二日間と、適当な治療を施す医者〜

[一日目]
 
[ハスの場合]
GM:さて、あばら屋で暮らすことになった君達。翌日4月20日になり、とりあえずそれぞれの生活を始めることになる。まずはハスとヤクルト博士やけど、二人はレールスの街レドリック大学は広いキャンパスの一角を占める、ベニヤ板かなんかで作られたようなちゃちな建物へと赴く。そこで大学の『飛行機械部』の部員達と共に、ヤクルト博士が以前から手がけていた機械の製作をしてるわけ。ハスは同志に感動してる?
ハス:おおーっ! いいねぇ。で、その製作中の機械とは?
GM:これや。(と、自家製メカニックシートを手渡す)他の奴には見せるなよ。
ハス:うおーっ! いいねぇ。「な、博士。こいつに昨日、リアラさんから貰った無限エンジンつけたらどーかなぁ」
GM:「もちろん。そのつもりだよ」と博士。
ハス:ふむふむ。出来たら武装もしたいな。
GM:でもそーするとかなり重量がかさむことになるよ。それにこいつは『高速』がウリなんやし。
ハス:なるほど。
(ソフィ):(隣のシートを覗き込んで)ま、飛行船は速いにこしたことはないわなぁ。
GM:あーっ! 見せるなよ。次回までの秘密やのにーっ!
一同:(笑)。
ハス:あぁ。ごめんごめん(笑)。

[シルバートの場合]
シルバート:では、体の調子はまだよくないが、街の広場に青空診療所を開くことにする。
GM:了解。一応妖精のユティート=ルナークも、君の懐に潜り込んでついてきてる。さて青空の下、赤ちゃんの夜泣きから老人の痴呆まで実に幅広い治療を行う町医者の前に、そこそこの患者が列を成し始める。そんなわけで久しぶりの診察をしてると、突然懐のユティートが小さな悲鳴をあげる。
(ハス):不穏な奴には要注意やぞ。
シルバート:「はて、どうしたんだい?」
GM:妖精さんが指さす方を見ると、首を直角で真横に折りまげた次の患者らしき中年が接近してくる。
シルバート:ふむ、90°か。ま、「次の方どうぞ」と。
GM:「なんとかしてくれよぉ! 首の骨が折れちまったぜぇ」やって(笑)。
(ハス):死んでるぞ、普通(笑)。
シルバート:全く。よく生きてるなぁ。「えーいや。これは首の骨を違えているだけだ。私が治してあげよう」 両手で頭を掴み、思いっ切り捻る。フッカーン!(テ注:謎の擬音)

   (一同爆笑)

(ソフィ):な、なんてアバウトな(笑)。
(ハス):診察もへったくれもねーなぁ。患者殺す気か(笑)?
GM:じゃあ力ロール×1してみて。(編注:力を示す%能力値を基準に、サイコロで1〜100までの数値を一回出して、その%以下なら成功、という意味です) 失敗なら力加減を誤ったということで、その患者は即死。
シルバート:(ガシャン)……33、成功。
一同:おおーっ!
GM:一撃で見事に矯正完了。
(ソフィ):ジャキーン!
GM:いきなり治された中年は驚きの叫びをあげ、回りの病人や通行人もどよめいてる。
シルバート:「診察料はここに置いてある貯金箱に、勝手に入れていって下さい」
GM:ボランティアか?
(ハス):ま、それに近いな。でもやってる診察もかなり空恐ろしいものがあるが(笑)。
GM:じゃあその中年おやじは銀貨を9枚程貯金箱に入れて、大喜びで帰っていく。
シルバート:「ありがとうございましたー」
GM:さて、マグレ治療が終わったシルバートの前に次の患者がやってくる。今度はシルバートよりも少し若い二人の男女で、優しそうな上に奇麗な女性の方は、地味ながらも清楚な感じの服装をしてる。一方、目付きも顔色も悪い痩せこけた男の方は、最近冷え込んできたにもかかわらず、ド派手なアロハシャツを着て鼻水を垂らしている。
(ハス):ア、アロハシャツ!? 怪しい(笑)。
GM:その怪しい男が偉そうだが弱々しい口調で言う。「最近口に合わぬ物ばかり食べていたせいか、少々下痢気味でな。そこで、そいつに効く薬を貰えぬか」
シルバート:「ふむ。下痢の薬ですか。しかしそれよりもまず、その服装を暖かいものにしてみてはどうですか?」
GM:すると隣の女の人が、「私もそう言ったのですが、この人、妙にこの格好が気に入ったみたいで。とりあえず、あなたのお薬だけ頂けませんか」と笑いながらお願いしてくる。
シルバート:「そうですか。でも一応検査はしておきましょう」聴診器を当ててみる。ピト。
GM:ちょっと風邪気味やな。
シルバート:というと、変な音やねんな。
GM:ドクドク、ドクン、ドクド……ってゆうたまま十秒くらい止まった後におもむろに鳴り出したりして。
(ハス):そりゃもう重病やで(笑)。
シルバート:「あまりよくありませんねぇ。ここは一つ薬を調合してあげましょう」
GM:おいおい、風邪薬くらい用意してないんか?
シルバート:ないって(笑)。後ろ向いておもむろにゴリゴリゴリと、色んな材料を適当にすり鉢に放り込んで調合してるねん。
(ハス):蜥蜴の尻尾ピュッと落としたり、
GM:ボン!とかゆーて煙が吹き上げたり、
シルバート:して出来た粉状の薬を、後は例の薄い紙なんかでくるんで患者に渡す。「これを一日一回食後に服用して下さい」
一同:怪しぃー(笑)。
GM:「どうも、ありがとうございます」 笑顔で即席の謎めいた物質を貰った付添いの女性が「それで、お薬代はいかほどでしょうか?」と訪ねてくるが。
シルバート:はて、なんぼにしよう……「えーでは薬代は、(ガシャン)……銀貨99枚です」
一同:高けぇーっ(笑)!!
(コール):すごい、ほとんど最高値や(笑)。
(ハス):詐欺か(笑)!?
GM:シルバートのそんな悪徳商法にも気づかず、その女性は、「すみません。銀貨は今ちょっと持ち合わせていませんので、代わりにこれではいけませんか?」と、かなり大きな宝石を一つ差し出す。銀貨100枚以上の価値は優にありそうや。
シルバート:「あ、はい。別に何でもいいですよ。そこの貯金箱に入れておいて下さい」
GM:「どうも、ありがとうございました」と、その女性は、足取りもおぼつかないアロハ男に付添いながら、通りの人込みへと去っていく。懐のユティートが言うよ。「あの人、あんな格好してるから風邪ひくんじゃない?」
シルバート:「その通りだよ」
(ハス):怪しい奴やったな。
シルバート:えーその後、患者さん達から色々な噂話などを聞いたということで、なんか気になるような情報、なかった?
GM:そやね。1D10(編注:十面ダイスを一回振ること)してみて。
シルバート:患者さんに「いゃぁーこの前は飛行船なんかがやってきたりして大変でしたねぇー」などと知らん顔で世間話しながら、(ガシャン)……5、出たけど。
GM:じゃあ患者の爺さんが、「うむ。あの飛行船騒ぎも大変じゃったが、もっと厄介な事に、ここ一年程姿を見せなかった素っ裸の変質者が、また近頃深夜の路地裏などに出没するようになってなぁ。うちの娘などとても脅えていたよ」やって(笑)。怪しい奴やろ?

   (一同爆笑)

(ハス):まぁ、限り無く怪しいには違いないが(笑)。
シルバート:「そ、それは、大変ですねぇ」 顔、ちょっとひきつってる(笑)。
GM:「おや、先生。なにか心当たりでもあるんですかい?」(笑)。
シルバート:「いえいえ。そんなものありませんよ。そんな危ない奴は、今度みんなで退治しなきゃいけませんね」
(コール):あはははは(笑)。(テ注:妙にうれしそうやで、こいつ)



 
 
 

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