■ act 2-5 M'1949/04/21
〜罠!?〜
GM:そんな感じでそろそろ日も傾き始め、みんな家に帰ってくることになるんやけど、ソフィも大衆食堂の下宿でなくて『もしもしチャペル』なん?
ソフィ:うん。もう表札も付けてるねん。
『グラールストン家』って(笑)。
(ハス):そんな物、いつの間にーっ!! バリッと剥ぎ取ったるぜ!!
GM:こらこら。君はまだ大学で油まみれになってる。さて、ソフィが家の前まで来ると、ポストに白い封筒が入ってるのに気づく。
ソフィ:へぇー、こんな廃屋にも手紙来るねんなぁとか思いながら、とりあえず差出人のところ見てみるわ。
GM:『愛のメッセンジャー』とある(笑)。
一同:(笑)。
ソフィ:コールの友達かな(笑)? ま、開けてみるよ。
GM:中身は薄っぺらい紙切れ一枚で、そこには
『〜情報提供〜
工業地区 E4-10-1にあたる廃工場にて、
ヴァルモン帝国軍の残留兵4、5人と、
整備中らしき戦車一台を確認。
彼らは近々、貴殿の家を襲撃する模様。
早めに対応されたし』
と、あるわ。
(シルバート):それだけ?
GM:ああ。君らも家に帰ってきて見てみるけど、やっぱりそれだけしか書いてない。
ハス:ガセネタかな?
シルバート:いや。昼間の患者が工業地区の方に、目付きの悪い男が5、6人集まってたとか言ってたぞ。しかも鉄板抱えて。
ハス:てことは、そろそろ一騒ぎあるなぁ。ヒヒヒ(笑)。
シルバート:戦車戦があるかもな。
ソフィ:でもこっちに戦車なんかあるん?
コール:ヘーイ♪、コウサくんがあるぜっ!
ハス:強大耕耘機か!
GM:イルナが仮免許も落としていったから運転できるよ。
ハス:なるほど。あとは飛行機械デュート=リグのオリジナルと量産型が一台ずつ、それに車のロリエスがあるだけか。こんな戦力でいけるんかいな。鉄板持ってたってことは相手も相当やる気やからなぁ。
GM:(そぉーゆうもんか?)で、結局どうすんの?
コール:後ろからヌッと顔を突き出し、(異様に渋い声で)「これはヤバイことになったな……」
(一同爆笑)
ハス:なんでいきなり声が変わるんだーっ! 変質者は無視して手紙を机に叩き付ける。「ドクター。どうします?」
シルバート:まぁ、要するに、この情報を信じるかどうかってことか。
GM:それと差出人の目的は何か、ってこととかもあるんとちゃう? それらをよく考えた上で、君らはどう行動するか、やな。
ハス:とりあえず確認に行った方がいいと思うが。
シルバート:それからこの家を出て、どこか違う所に移り住む必要もあるのでは?
GM:でももう監視されてるとしたら、あまり意味ないんとちゃう?
ハス:まあな。
コール:(突然)この筆跡見たことある? ひょっとしたらセナーゼさんかもしれない。
シルバート:セナーゼ? 誰それ。
ハス:クラーゼ博士のことやろ。アルテミスの父親の。
コール:うん。それそれ。
GM:いや、セナーゼさんとは違うようや。
ハス:ま、じっとしててもしょうがないから、俺がロリエスに乗って見てきましょうか? 次の日、明日、明後日、うわーっ! 俺は何が言いたいんだぁーっ!!(自爆)
GM:珍しく敬語なんぞ使うからや(笑)。
ハス:とにかく、この情報が正しいとしたら、今晩とか2、3日後に襲ってくるかもしれんねんな。やっぱ殺られる前に殺ろうぜ。
ソフィ:ひょっとしてこの手紙を書いた奴って、陽動作戦狙ってるんとちゃう?
GM:とすれば、君らは敵の住処へ攻めていく方と、アルテミスを護る方に分かれる必要が出てくると思うけど。
ソフィ:でも分かれるとそれだけ戦力分散してまうなぁ。
GM:その分、隠密行動が取れるとも考えられるよ。
ハス:「となると、そこのガキは襲撃部隊やな」
ソフィ:「誰がガキやねん」
ハス:「泣かすぞ!コラ!!」 レンチ振りかざしてビビらしちゃる!
ソフィ:「あー、嫌だねぇ。これだから単細胞は」(笑)。
ハス:「ガルルゥーッ! お前なんか、敵の戦車に引かれちまえーっ!!」
ソフィ:「フフン、なんの。戦車なんか暗殺針で一撃よ」(笑)。
一同:(笑)!
これ以上、劇団『魑魅魍魎』の精神年齢の低さをさらしたくはないので(もう遅い?)、この辺りで省略しておくことにする。結局のところ、今夜の敵基地偵察班としてソフィ、コール、リアラが、そしてアルテミス護衛班としてハス、シルバート、ヤクルト博士という割り当てとなる。
コール:「じゃあ兄弟。いざとなったらこの化粧道具一式を使うんだぞ」
ハス:「そんな物いらねーっ!!」 それより、俺も行った方がいいんとちゃう?
コール:「よし、行こうぜ兄弟っ!!」
ソフィ:「でも守備が減るで」
GM:「その心配ならご無用」と、地下室から鉄板に身を包んだヤクルト博士が、体を動かすのもやっとという感じで現れる。
ハス:「は、博士いつの間に」(笑)。
GM:「任せておきたまえ。わっはっは!」
ハス:「心配だ。やっぱり俺、残ってた方がいいかも……」
コール:「仕方ないな。じゃ、頼むぜ兄弟」とか言いながら肩をポンって叩く。
GM:「ああ、地下にあるデュート=リグ量産機の整備がまだだったんだ。それなら代わりに整備しておいてくれないかね、ハス君。私のこの格好、簡単に外せなくってね」
ハス:「わかりましたーっ! 整備してみましょう。兄貴すまねーっ!!」とか言いながら、地下室に駆け込んでいく(笑)。
コール:(渋い声で)「生きるんだぞ……」
(一同大爆笑)
ハス:なんで飛行機の整備に『生きるんだぞ』なんだーっ(笑)!! ウヒャヒャヒャ!(テ注:いつまでも笑い続けるハス)
GM:隣ではリアラが、とんでもない奴と関わってしまった、というように顔を引きつらせている。「ま、まぁ撃つ人はどうあれ、その単発狙撃銃は使えると思うから、やっぱりコール君は連れていくべきね……」
シルバート:知りませんよ。後悔しても(笑)。
GM:そんな感じで、表に出た君ら。ハスが地下室兼格納庫から、四輪車ロリエスと強大耕耘機コウサくんを出してくれる。で、ロリエスにはリアラ、コウサくんにはコールとソフィが乗り込むことになる。ほい、これロリエスとコウサくんのメカニックシート。
一同:おおーっ(笑)!
コール:こ、こんな耕耘機、操縦できるん?
GM:大丈夫やろ。イルナの仮免あるから。操縦桿はファ三コンのコントローラーのようになってるから、機械音痴にもラクラク操作設計や(笑)。
シルバート:Aボタンでコウサくんジャンプ!、Bでコウサくんパンチ!とか(笑)。
GM:そやな。Bボタンで艶かしすぎるハンドによる攻撃や。その他の武器はセレクトボタンで選べる、と。ちなみにソフィはそのハンドで横の雑草籠の中に放り込まれる(笑)。
ソフィ:ひーっ(笑)!!
GM:出撃準備の整ったコール達にアルテミスが「無理をしないで、気をつけてくださいね」と、心配そうに声をかけるよ。
コール:「任せてください。(渋い声で)グッドラック!!」
(一同大爆笑)
ハ ス :行くのはお前だぁーっ(笑)!!!
コール:あはははは(笑)。
GM:という訳でマキロニー暦1949年、4月21日水曜日。心配そうに見送るアルテミス達を背に、コール、ソフィ、リアラの三人は、強大耕耘機コウサくんと四輪車ロリエスで、深夜のレールスの街を騒々しく突き進むのであった。
シルバート:ところで、これのどこが隠密行動なん(笑)?
GM:さぁな(笑)。
隠密行動の意味さえ忘れ、本能の赴くまま爆走する彼らを待ち受ける者達の陰謀、そして今なおアルテミスに近づきつつある新たな魔の手。レールスの街の苦情多き勇者達を更なる窮地へと追い詰める、長い夜の始まりであった。
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