■ act 2-10 M'1949/04/21
〜新たな魔の手〜
GM:さて、時を同じくしてラクター通りの『もしもしチャペル』にて待機中のハス、シルバート、ヤクルト、ユティートとアルテミスの五人。
ハス:はいはいはいはい!
GM:ヤクルト博士は動けなくなるくらい重い鉄鋼に身を包んでしまった為、ハスに外してもらってる。ユティートはアルテミスと一緒に二階で休んでる。
ハス:「全く。博士も困った人ですねぇ…」とか言いながら。
GM:そうこうしてると、家の前で急ブレーキのかかる音が響き渡るよ。
ハス:おや、帰ってきたんかな?
GM:ドンドンドン! 激しく扉をノックする音あり。
ハス:「ドクター、頼みます」
シルバート:「こんな夜更けに誰ですかー?」
GM:『わ、私だ』と、聞き覚えのある声が返ってくるけど……
シルバート:じゃあ開けてみるか。
GM:医者が扉を開けると、息を切らしながら白髪の男が飛び込んでくる。「ク、クラーゼ博士じゃないですか!」と、ヤクルト博士が驚いて叫ぶ。
ハス:おおっ!
シルバート:「生きてたんですか」って。
GM:「ああ、なんとかね」 かなり疲労してるみたいやけど、怪我はどこにもなく、ここまでうまく逃げてこれたみたい。「しかし、まだ帝国軍に追われている。急いでこの街を出なければならないんだ。娘を呼んでくれないか?」やって。
ハス:「はいはいはい」と、そのままヤクルト博士をほっといて(笑)、アルテミスを呼びに二階へ駆け上がる。「お父様が来ましたよーっ!」
GM:そのまま呼びに行くわけか。で、シルバートの方は?
シルバート:「娘さんは上にいますんで、行きましょうか」と、博士を上に連れていく。
ハス:親子の御対面ーっ!!……(GMに向かって)どうした? 何疲れてんねん(笑)?
GM:(こいつら、気づかんのか?) シルバートがクラーゼ博士を二階へと上げようとする頃には、ハスがアルテミスを連れて階段の上にやってくるけど。シルバート、ちょっと知覚ロール×2してみて。
シルバート:(ガシャン)……成功。
GM:じゃあ、前回のセッションでクラーゼ博士はどうなってた?
シルバート:……ああ!
ハス:なるほど!
シルバート:じゃあ、言うよ。「クラーゼ博士、怪我の方はどうなりましたか?」
GM:振り返ってそう言うわけやね。すると後ろのクラーゼ博士は俯きながら肩を震わせて笑い始める。「クックック……さすがの我もそこまでは気が付かなかったな……」
ハス:なんじゃ!? こいつは!
GM:先程とはガラリと変わった冷たい声と共にクラーゼ博士の姿までもが見る見る変わり始め、そいつは紫色のローブを頭から纏った背の高い男となる。階段の上のアルテミスも足が竦んで動けなくなってる。
ハス:紫色のローブというとやっぱりあいつかな……(編注:彼が想像している魔道士は、実は既にこのキャンペーンでも登場していたりしますが、今回は別人。本物の悪役新キャラです)
GM:違うよ。君の考えてる奴は後に黒ローブを纏うようになるんやけどな。で、その男のやたらと白い手が懐から伸び、隣のテーブルの上に何やら小さなものを置く。
ハス:ん? 見るぞ。それ。
GM:それは禍禍しい形の赤い砂時計や。
シルバート:砂時計?
GM:うん。しかしそれを見た途端、君ら全員動けなくなる。
(コール):おおっ!
ハス:「くっ、う、う、動けない!」
GM:口は動くんか(笑)。まぁいいけど。
ハス:そりゃ、よかった(笑)。
シルバート:「貴様! 何者だっ!」
GM:その質問に答えるともなく男は言う。「さぁて、我の変装を見破った褒美として、少しいたぶってやろうか……」 (ガシャン)「まずは……お前だ!」とシルバートを指さす。
ハス:根に持つ奴やな。
GM:真っ白な両手で奇怪な印を結び、低い詠唱が家の中に響く。『伏して願う。視野にありき抵抗せし者を、至高の力で呪殺せよ。かく為せ!』
ハス、(コール):うわーっ、呪殺やー!!
GM:(ガシャン)……成功。
シルバート:おいおい。
GM:突然シルバートの首が、左へ90゜音を立てて折れ曲がり、その巨体はゆっくりと後ろへと倒れる。
ハス:「な、なにをしたんだぁーっ!!」 絶叫するぜ。
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