■ act 2-12 M'1949/04/21
〜もしもしチャペル、またもや炎上〜
GM:ウキウキ気分で帰路についたコール達とは打って変わって、家の方では理不尽な魔術で首をへし折られ倒れ伏したシルバート。ま、とりあえずHPは1にしといて。
シルバート:いきなり1かい。いたぶるなんてもんちゃうなぁ。
GM:それを見届けた紫色のローブの男がうれしそうに言う。「この通り、人間とは儚い生き物だ。次は誰にしてやろうか……ふむ、活きの良さそうなお前だな」と、相変わらず絶叫しているハスを指さす。
ハス:「や、やめろーっ!」 叫ぶぞ、もー。術から逃れようともがいてやるぅ!
GM:「往生際の悪い奴だ。よし、この際残りの者全員で殺し合いをさせてやる。その方が見ていて楽しいしな」 再び印を組み呪文を唱え始める。
ハス:うわぁーっ!!……あ、アルテミスさんは? ひょっとしてまた前みたいに、髪が金色になって強くなってるとか、ない?
GM:ない。『我は命ずる。継続せよ、視野にありき抵抗せし者、より広い範囲、強き力にて混乱せ…』
ハス:ぎゃあああああっ! 嫌だぁぁっ!!
GM:と、その時、紫ローブの傍らに置かれていた赤い砂時計にどこから飛んできたのか小石が当たり、砂時計は倒される。それと同時に君らの体も自由になるよ。
ハス:うぉっ! じゃあその瞬間にブラックジャックを引き抜いて攻撃じゃー!!(テ注:むっちゃうれしそう) ウッキャアアアッ!!(ガシャン)……あ、失敗(笑)。せっかくブチキレてるのに。
GM:ハスの野獣のような攻撃を飛びすさってかわした男は、背後の開かれたままだった玄関越しの闇に向かって言い放つ。「何物だ! 我の邪魔をする奴は!」 するとやたらと偉そうな声が帰ってくる。「フッ、エリート、だ」
(一同爆笑)
(編注:内輪ウケで誠に申し訳ないのですが、もうみんな、こいつが誰だか分かっていたりします。その昔、シルバートのプレイヤーがやっていたキャラクターなんですが……)
(コール):おおーっ!
(シルバート):ついに出たか(笑)。
GM:紫ローブが呆れたように言い返す。
「ただの阿呆に邪魔される筋合いはない。すぐに失せろ! それとも貴様もこやつらのように呪い殺されたいのか!?」 すると闇の中からもまたもや高慢な男の声、「フッ、呪い殺すとは御大層な。この地方ではそんな貧弱な芸を『魔術』などと呼ぶのかな? それならばこのエリートが出血大サービスで本物を見せてあげやう」
ハス:やっ、やめろっ! やめろぉーっ!! やぁめぇろぉぉーっ!!!
GM:「それ、<溶岩噴出>」 (ガシャン)……04、成功。すると、先程まで余裕綽綽だった紫ローブがその一言で、「な、なんだこの押し寄せる巨大な魔力は! う、うわーっ!!」とまぁ、三スター味っ子かセイソト聖夜のやられ役のような叫び声を上げ、それと同時に部屋の真ん中の床から無茶苦茶な勢いで噴き出した溶岩をまともに受ける。
ハス:あぁ、また、家がぁ……。出稼ぎに行ってる家主に殺されるぞ(笑)。
GM:そんなハスの呟きを嘲笑うかのように溶岩はますます噴き上がり、二階、三階と天井をブチ抜いてゆく。家の外からは、高らかな笑い声がしてる。
(コール):あははは(笑)。
ハス:おいおい……
GM:君らがあっけに取られてると、溶岩柱の脇を通って一人の女性が家の中に入ってくる。「すみません。あの人、加減を知らないもので……」と、少し風変わりな、それでも良く似合っている民族衣装らしきものを纏ったその女の人は、首を折りまげて倒れてるシルバートの傍らに膝をつき、手をかざす。
すると、その手から白い光が溢れ出し、シルバートを包み込む。その後、グキグキっと案外アバウトにシルバートの首を捻ると、少しして医者は気がつく。
シルバート:やれやれ。
GM:目の前には優しげに君を見る女性と、その後ろにふらりと現れた黒ローブの男。二人は君を見下ろしてる。知覚ロール×2してみて。
シルバート:失敗。
GM:じゃあ、男の方が言うよ。「そう言えば昨日も会ったな。ずいぶんとむさくるしい男だ」やって。
シルバート:はて、なんのこと?
GM:君の後ろに飛んできたユティートが、指さして叫ぶ。「あー! あんた、昨日の下痢オヤジ!」それを聞いたその男は顔を引きつらせて「えーい!うるさいぞよーせーっ! お前も焼いて喰っちまうぞ!」などと息巻いてる。
シルバート:ああ、昨日のアロハ患者か。
ハス:しかし、家の中が溶岩でいっぱいってのにそんな呑気な会話をしててもいいのだろうか(笑)?
GM:さよか。じゃあお二人さん。とりあえず知覚ロール×1/2と×2をそれぞれ別々にしてみて。
ハス:×2の分だけ成功。
シルバート:同じく。
GM:じゃあハスが一番近いかな。シルバート達が呑気な会話をしている時、君の背後の溶岩の中から、嫌な気配がするぞ。
ハス:ゲッ! 飛び退きながら振り向くぞ。
GM:その溶岩の中から、人を馬鹿にしたような笑い声が響き渡る。シルバート達もようやくこれに気づく。
ハス:そういゃ、アルテミスさんはまだ茫然としてんの?
GM:あ、すると階段の上を見たん?
ハス:ああ、そやけど。
GM:階段の上には、既に彼女の姿はない。
ハス:なにーっ!?
シルバート:ほえ?
ハス:しまったーっ! 油断したかーっ!!
GM:知覚×1/2のに成功してたら気づいとったんやけどな。
(コール):そっか。
GM:「クックック……『ロゼッタを手にする者は世界を制する』、とはよく言ったものだ。簡単に手に入るはずもないか。しかし、やはりこれくらいでないと、我もやりがいがない」という声と共に、溶岩の中からムクリとあの男が起き上がる。ローブはボロボロやけど、異様に白い肌に変わりはない。そしてローブがめくれてあらわになった顔は、端整ながらも異様に赤い目が気味の悪さを醸し出してる。
ハス:なんちゅー奴や。
GM:「魔族か……!」と黒ローブの男も驚いてる。それに対し、赤い目の男は君らにこう言い放つ。「覚えておけ! 我が名はルグー。『夜風の女王』に仕える魔術師だ。今日のところは引き下がるが、ロゼッタは必ず我らが頂くからな」と、後ろに飛び退いたルグーは懐から黒い笛を取り出し吹き鳴らす。
ハス:「魔族とはなんだーっ!!」とか叫びながら突撃!
GM:シルバートはどうする。HPはもう全快してるけど。
シルバート:じゃあ二階にアルテミスさんを捜しに行く。
GM:了解。ではまず突撃していったハスやけど、勢いよく突っ込んでいった君とルグーとの間の横の壁が轟音を立てて粉砕し、
ハス:ぎゃあああっ! なんじゃーっ!!
GM:巨大な黒い毛むくじゃらの怪物が飛び込んでくる。蝙蝠のように見えるけど。
ハス:ひいぃぃっ!
GM:そいつの背中に飛び乗ったルグー。巨大蝙蝠は威嚇の叫びを上げながら羽を羽ばたかし、家中に突風を巻き起こして外へ飛び出す。勢いよく夜空へ舞い上がって行くわ。
ハス:ま、待ちやがれーっ!
GM:一方、階段を駆け上がったシルバートの方やけど、二階のどの部屋を開けていってもアルテミスはみつからない。
シルバート:なんてこったーっ!
GM:その叫び声に混じって、家の裏の方からエンジンのかかる音が聞こえてくる。
シルバート:突撃や! その音目がけて二階から飛び降りたる!!
(コール):あはははは(笑)。いけーっ!
ハス:うおーっ(笑)!
GM:ガラス窓あるけど。
シルバート:んなもん突き破る!
(ソフィ):ダイ…ハァードか! お前は(笑)。
ハス:心配せんでも、ガラス窓なんかもぅ壊れてないやろ(笑)。しかし家主が帰ってきたら殺されるぞ、俺ら(笑)。
GM:じゃあ、溶岩によって出来た穴を飛び越え、既に壊れかけてたガラス窓を駄目押しとばかりに突き破って外へ飛び出したシルバート。うまく着地出来たかどうか、運動ロール×1。
シルバート:(ガシャン)……し、失敗や。
GM:では、裏路地に頭から突撃したシルバート。ちょうど目の前に一台の車がある。運転席にはかなり前やけど見覚えのある小太りの中年オヤジと、後ろの座席に手足を縛られ気を失っているアルテミスを目撃する。小太りの男は、目の前に落ちてきた大男に驚きながらも楽しそうに言う。「この赤毛の娘は、大層高い値で売れるそうじゃねーか。うっしっし。そうそう、『愛のメッセンジャー』ドルグがよろしく言っていたと、あのうるさい女に伝えといてくれや。じゃあなー」と、まだ目を回してふらついてるシルバートを轢き逃げしながら煙を巻き上げ、走り去っていくよ。
シルバート:「この野郎!待てーっ!」 すぐに起き上がって追いかける。
ハス:俺もなんかやりたいぞーっ!! そうや! あの整備中の飛行機に乗ってさっきの蝙蝠追っかけたろ!
GM:操作ロール×1してみる?
ハス:おう! (ガシャン)……失敗や!
GM:じゃあ、デュート=リグ量産機に飛び乗って地下室から発進しようとしたものの、勢い余って地下室からも湧いていた溶岩の中に突進してしまう。操縦席に頭をぶつけたハスは流血ドロドロ状態やし、溶岩もたっぷり浴びてしまう(笑)。
ハス:ちきしょう! そういゃあの黒ローブと女の人はどうしてるん?
GM:あぁ、二人は魔族の飛び去っていった夜空でもを見上げてるんとちゃう。さて、イルナの商売敵、ドルグの車を追いかけるシルバートは、横道から意気揚々と帰ってくる耕耘機のパラリラ音を聞きつける。
ソフィ:「ただいまーっ! 帰ってきたよー!」
シルバート:「あの車を追ってくれーっ!!」
ソフィ:「えーっ!? なにぃーっ!? こっちパラリラゆーてるから聞こえへーん」(笑)。
シルバート:「あの車を追うんだーっ!!!」
コール:「了解! この手に掴まれーっ!」って、艶かし過ぎるハンドで、シルバートも雑草籠の中に放り込む。あ、それから兄弟は?
ハス:兄弟はまだ溶岩の中で悶えてる(笑)。あー今回は活躍してねーなぁ……
GM:で、コウサくんはドルグの車を追いかけ始めたわけやけど、ここに来てコウサくんの機械系統にも限界が来たらしく、スピードが更に落ち始め、結局、ドルグを途中で見逃してしまう。
コール:ああっ行ってしまった。「ところでシルバートさん。あの車は一体何だったんですか?」(笑)。
シルバート:もぉーいい(笑)。
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