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■『金の瞳の女神 act4』/02

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■ act 4-2 M'1949/05/02
〜牛泥棒〜

(妄想気分を昂揚させる為、人の家でセッション開始の歌を歌う猿達)
♪ゼェンダマァァァン『ケンダマコルト!』
 ゼェンダマァァァン『ピカリング!』
 戦えぇっ、ゼェ、ン、ダァ、マァ、ンーッ!

GM:あほらし。さて、派手な空中戦をやらかした旧ユークリードの都から西へ少し進むと、国境を越えて小王国群へと続く穏やかな森が見えてくる。その森へ少し入ったところに、一隻の小型飛行船が不時着している。船の名は『なこるる壱號』
ハス:俺らか。
GM:森の中でバーヴェQしながらダベってる。情報収集を兼ねた物資調達の為に、旧ユークリードへと向かったラビエル商人のリアラが、ロリエス(油沸四輪車)に乗って帰ってきた今日、マキロニー暦1949年、5月2日の火曜日。君らは久々に贅沢な夕餉にありついている、と。
シルバート:その辺で牛、かっ攫って来たんちゃう?
ソフィ:轢き殺してな。
ハス:うぉっ? こんなところに牛が一匹落ちてるじゃねーか、とか言って(笑)。
GM:君らはそんな牛の死骸を解体して喰ってる。ペットの三匹の野良犬にもやるのかな。
コール:うん。
ハス:なんて贅沢な。
GM:旧ユークリードの北西には、ヴァルモン帝国との国境がある。繰り返される小規模な戦闘により『浮動国境』とも称されるこの国境上空で起こった、帝国軍軍用巨大飛行船ゼルディティス爆破墜落事件から、早四日。君らはどうしてるん? ちなみにヤクルト博士は強大耕耘機『コウサくん』の修理および改良作業に勤しんでる。妖精のユティートはシロクロブチと遊んでたり。
ハス:前回かなり無茶したからなぁ。俺は整備員として当然、ヤクルト博士の助手をしてる。
GM:医者は?
シルバート:みんなの傷の手当をして、後はその辺の薬草を摘んでいる。
GM:盗賊娘は?
ソフィ:ご飯食べてる。
GM:浮浪者は?
コール:回想にふけっとく。
ハス:ヂヂむさ。コール、貴様は一体何才なんだ!?
シルバート:そういえば、エルバートさん達は大丈夫なんだろうか?
ハス:あいつらなぁ。
シルバート:一体、彼は何者だったんだろう(笑)。(編注:その昔プレイヤーだった人の発言)
ハス:ドクターが一番良く知ってるんじゃないのか?
ソフィ:大丈夫、あのおっさんなら殺しても死ねへんから。
GM:案外、地上に堕ちた飛行船の残骸の中から、千切れた黒ローブの切れ端なんか見つかったりしてな。
ソフィ:『馬鹿な!? この天鵞絨(ビロード)の切れ端わ!?』とか(笑)。(編注:ビロード。魔法使いのローブ材質の定番です)
GM:まぁその辺りは、実際に見に行ったリアラから聞かされるけど、まず君らが後にしたユークリードの都はどうなったと思う?
ソフィ:ヴァルモン帝国軍の包囲網がフィラム軍の戦車団によって突破されたんと違う?
GM:うん。
ハス:フィラム軍が町を取り返したわけやな。
GM:取り返したっていうか彼らも、実は帝国軍と大差なかったりして。特に上層部の思惑では旧ユークリードの住民を帝国軍から守るって名目で、実は世界を手にする力があるって伝えられている情報生命体ロゼッタ、つまりアルテミスを手に入れることが真っ先にあったはずやから。
ハス:なるほど。
GM:実際都の入口まで押し寄せたフィラム軍も、帝国軍の飛行船がアルテミスを乗せて都の上空を離れると、すぐに撤退を始めたくらいやから。とにかく旧都は、四日も経つと、既にかつての静けさを取り戻しつつある、といった状況。あとアルテミスを帝国軍から奪った夜風の女王魔術師団について。リアラが仕入れてきた情報によると、彼らは闇の亜神、『夜風の女王ヤウネペント』を崇拝している教祖アーズを中心とするヤバげな宗教団体で、世界秩序破壊の為に、黙々と地下活動をしているそうな。
ソフィ:モクモクと(笑)?
ハス:地道なカオティクやな。
ソフィ:コラ! そこで遊ぶな!
(イルナ):だって暇やもん。
GM:もうちょい待って。都の住民の話によると、アルテミスを連れ去ったと思しき巨大コウモリが、南西の空へと飛んでいったらしい。実際、アルテミスの様子を伺うことができる魔法の青水晶を覗いてみると、どうやら彼らが南西の小王国群から、昨夜辺り、ついに半島部すら越えて、大内海上空へ差し掛かったことが分かった。同じく、クラーゼ博士を拉致した帝国軍の小型飛行艇も、帝国領へは向かわず、アルテミスを追うかの如く南西へと進路をとったらしい。ただ、目撃者の話によると、こちらは煙を上げ揺れながら飛んでいたらしく、多分故障していたのだろう、とのこと。つまり進行速度は遅いみたい。先の空中戦関係者のその後はこういったところやけど、これらを踏まえて、結局君らはどう動くん?
ハス:修理が終わり次第、飛び立とう。
シルバート:後を追うよ。
GM:どこまで行く気?
ソフィ:とりあえず大内海へ行ったコウモリ捜さなね。どうせアルテミスもクラーゼ博士も行き先は同じみたいやから、片方を追えばもう一方も手に入る。
ハス:そして世界は我々の手に陥るのダァ!(突然悪役に変貌)
コール:誰が?(ついて行けない人もいる)

GM:じゃあ夕食後。君らはアルテミスを攫った夜風の女王魔術師団と、彼女の父親のクラーゼ博士を拉致した帝国軍を追って、新たに旅立つわけですな。なこるる壱號の準備は整ったよ。
ハス:メインエンヂン出力上昇50%。各機関異状無し。艦長、何時でも出航出来ますぜ。
ソフィ:発進!
ハス:メインエンヂン点火!
シルバート:で、気嚢が膨らむねんな、シュュュュゥウウって(笑)。
GM:なんかいきなり出鼻挫かれたなぁ。さて飛行中、リアラがコールに例の超文明長銃『ガルア2035』用の特殊弾をまた一発くれる。
ハス:あのやったら強烈なやつやな。
コール:「あのぅ、この弾薬の調合について教えて頂けませんか?」
GM:「コールさんにはちょっと無理だと思うわ」と、あっさり言われる。なんでも手間隙かかる調合で、リアラ自身でも五日かかってやっと一つできるかどうか、といった代物らしい。
コール:「そんな貴重なものだったんですか。ありがとうございます」
GM:それとガルアの方も、発砲する度に銃とコール共々、過度の負担がかかるので、普段は普通の単発狙撃銃仕様にしておいた方がいい、と言われる。まぁ一応銃の能力書いとき。ガルア2035型、使用力判定35以上。
ソフィ:(コールのキャラシートを覗き)ぎりぎり使えるやん。
GM:基本命中率20%、君の操作判定と足したのが実際の命中率になる。あと、ダメージが6D10。徹甲力無限。つまり相手の装甲を完全に無視してブチ抜けます。
ソフィ:うぉぉ、痛ぁぁ。
ハス:地面向けて撃ったら、地球の反対側までスッ飛ぶねんな(笑)。
GM:ま、手持ちの弾はそれ一発やから、使い所に気ぃつけるように。
コール:うん。



 
 
 

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