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■『金の瞳の女神 act5』/19

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■ act 5-19 M'1949/05/05
〜金の瞳の女神〜

GM:はいはい。大爆発が起こる。さて、場面は離れ搭。金の瞳を開いて祭壇に降り立ったアルテミスはフンディングに応える。「認識照合ディアトレスメサイア。グランドチャンネル経由でアルズノートに接続しました。なんなりと御指示を……」 そう言った後、彼女はシルバートの方を無表情に見つめる。さぁ、どうするシルバート?
シルバート:……。
GM:必死で追いついてきたクラーゼ博士が、「アルテミスーっ!」って叫びながら、娘の方へ駆け寄ってゆく。フンディングが君らに背を向けたまま一言、「やれ」と命じると、アルテミスは片手を上げ、指先から黄金の閃光を放つ。光はクラーゼ博士の腹部を貫き、博士は声もなく吹き飛ばされる。力を失った体は、糸の切れた操り人形のように、祭壇の隅に転がり落ちる。
シルバート:「貴様……きさまぁぁーっ!!」(笑)。
GM:『貴様』って、誰?
シルバート:フンディング。後ろから殴りかかる。
GM:フンディング目がけて振り下ろされたクワは、寸前に発生した黄金のバリアによってあっけなく弾き返される。振り返ったフンディングが冷ややかに笑う。コールは何してるん?
コール:転がってきたクラーゼ博士を蘇生するぞ。
GM:それは……まぁ、ええわ、やってみて。
コール:(ガシャン)……83、失敗。WOL……82、失敗。
シルバート:<蘇生>技能持ってるんちゃうん? 2回できるで。
コール:あ、2回できるん? (ガシャン)……おおっ、失敗(笑)。
GM:不倶戴天の敵を目の前に、人命救助に勤しむコール達を見て、フンディングはせせら笑ってる。と、同じく祭壇の後ろ側からも不気味な笑い声が聞こえ、赤い人影が立ち上がる。「そうだ……妾が欲したのはこの力だーっ!」と叫ぶアーズの姿が、みるみるうちに変貌する。口が裂け、牙が生え、体が衣を引き裂いて伸び、真っ赤な大蛇の姿になる。で、大蛇は巨大な口を開けてアルテミスに襲いかかる。しかし、無造作にあげた彼女の右手から、金の光が立て続けに数発閃くと、迫る大蛇をあっけなく貫き吹き飛ばす。高笑いを上げたフンディングは、ようやく祭壇に上りつめたカイスを睨んで言う。「マックス=パーバート……ロゼッタを得た今、俺の操り人形になってすら、無能な部下共に信頼され続けていた目障りな貴様も、もう用済みだ」 その言葉に反応して放たれたアルテミスの光が、今度はカイスをも貫く。黒騎士はあっけなく心臓マッサージに夢中のコールの前に転がる。
コール:「父さんっ!」
GM:懲りずに祭壇の後ろから体を揺らめき起したアーズが絶叫する。「渡さぬ! その力は誰にも渡さぬぞっ! 妾の手に入らぬのなら、この命を引き換えに、汝等全てを滅ぼそう!」 その言葉と共に、アーズは祭壇の後ろにあった、巨大なステンドグラスの窓を突き破って、離れ搭から飛び落ちてゆく。
シルバート:『あぁーれぇー』か?
GM:勝利を確信したフンディングは、狂ったように高笑いを続けている。もう君らの方に見向きすらしてないけど、どうしましょ?
コール:『後ろを向いている』ということは……相手の攻撃を誘っているということだ(笑)。
シルバート:何ゆーとるんや(笑)。
コール:つまり、ここで無駄な弾を使うわけにはいかないっ(笑)!!
(ハス):つまり、戦わないってことか(笑)!?
GM:心臓マッサージも忘れて悩むコールに声をかけてくる人がいる。
コール:博士っ!?
GM:リアラさん。ようやく祭壇にたどり着いたラビエル商人は、「よく聞いて」って素早く囁く。
コール:「はい……」
GM:「アルテミスの指には以前、私が渡した指輪がはまっているわ。今から私が呪文を唱えれば、多分、一瞬なら、ロゼッタとしての彼女の力を抑えることができると思うの」
コール:「ほぅほぅ」
GM:「だからその隙にガルアでフンディングをしとめるのよ」って囁く。
コール:「……はい」 準備始めます。ガチャガチャ……
(ハス):これで外したら笑いもんやで(笑)。
コール:銃構える。
GM:射撃体勢に入ったコールの足を掴む奴がいる。
コール:ぎゃあーんっ(笑)!!
GM:カイスやね。「奴の……フンディングの弱点は……右胸だ!」
コール:うおおっ!? 「父さんっ!!」 ジュシーィッ!!(テ注:意味不明)(編注:コール役の本人が意味不明とか言ってますから、この謎の効果音『ジュシーィッ!!』の意味がわかる人は、誰もいないでしょう)
GM:コールの傍らで複雑な印を組んでいたリアラが短い気合いと共に呪文を発動させる。次の瞬間、黄金の輝きを放つアルテミスの体に、青いプラズマが爆ぜる音と共に駆け抜け、一瞬、彼女の髪が赤色に戻る。
シルバート:うりゃあぁーっ!って、襲いかかる。
GM:まずコールからいって。
コール:あの……台詞の紙、ありませんか?
GM:『台詞の紙』?……あぁ、キャラメイクん時作ったやつか。それくらい覚えときや。(とかいいつつ、土壇場でファイルをごそごそし始める……)
コール:ちょっと、あれは……
(ハス):俺の設定とかもあったら、ついでに欲しいな。
GM:ああ……ほい、どうぞ。
コール:えーと……「フンディング! 不倶戴天の仇! 我が身を悲憤慷慨に陥れた唯我独尊の輩!! たとえ貴様が輾転反側の思いで我に肉袒負刑の心を示そうとも、貴様の身は天罰覿面!! 己の傍若無人の振舞いを、我が秋霜烈日の怒りの下に打ち砕かん!!」
GM:フンディングは相変わらず高笑い。全く無視してる(笑)。
コール:人の話を聞けぇーっ(笑)!! んじゃ、撃ちます。「スパイラルショット」
GM:どうぞ。
コール:(ガシャン)……68、失敗(笑)。

   (一同爆笑)

(ハス):ギャハハハハハハハ(笑)!!!
コール:……いや、まだWOLやってないって!!
シルバート:お前って奴は(笑)。
コール:WOL! (ガシャン)……あ、04、成功。
一同:おおーっ。(テ注:安堵のため息)
GM:割れた窓から吹き込んだ幸運の風によって、コールの放ったスパイラルショットが、高笑いしているフンディングの右胸を見事に貫く。フンディングの笑い声が止まる。そこにクワを抱えて飛び込んできたシルバートは?
シルバート:トドメさす(笑)。(ガシャン)……グチャッ!!
GM:はい。それぞれダメージどうぞ。コールはガルアの反動ダメージとして、1/2受けるよ。
コール:はい。じゃあ12D10で(ガシャン)……7、3、10、9、10、6、10、7、3、2………58。(編注:ホントは67)
(ハス):弱いなー。
GM:それにクワダメージ加えて。
シルバート:うりゃーっ!『くたばれアターック!』 (ガシャン)……
(イルナ):『近大農学部クラッシュ』の方がカッコええやん(笑)。
シルバート:あぁ、名前出したらあかん(笑)。……ダメージは……18や。
GM:二人の連続攻撃によって、フンディングはバタリと倒れる。……コールは反動もくらっといてや。
(ハス):58の1/2で……29か。
コール:あ……死にました(笑)。
(イルナ):カッコええー(笑)!
(ハス):カッコええー(笑)! めっちゃ渋いやん!!
GM:アルテミスの方もロゼッタとしての力を無くしたらしく、赤い髪のまま、その場に崩れ落ちる。
シルバート:「アルテミスさん、大丈夫ですか」 ピシピシピシ、あ、パシパシや。
GM:一応、息があることはわかったけど、まだ気がつくことはない。知覚ロール×3してみて。同じく倒れたコールの方は、リアラがピシピシブッ叩いて蘇生させる。能力値は全部1ずつ減らしといてや。
コール:あ、はい。
シルバート:(ガシャン)……ロールは成功。
GM:すると搭が地響きを立てて微かに揺れ始めてることに気づく。その響きの中、祭壇の隅からシルバートを呼ぶ声が聞こえる。血の海の中に倒れているクラーゼ博士です。シルバートが近寄ると、博士は息も絶え絶えに話始める。「私は……もうもたない。しかし、アルテミスからロゼッタを外すことだけは、なんとしてもやり遂げるつもりだ。シルバート君、ここへ、娘を連れてきてくれ」
シルバート:運んでくる。
GM:ではその場でおもむろにアルテミスの手術が始まる。で、十分後くらいかな、ようやく手術が終わり、気を失ったままのアルテミスのうなじから、ロゼッタが取り外される。シルバートの手には、その宝石からビロビロコードが伸びたような超文明の遺産がある。
シルバート:「こんなものがあるから、争いが起きるんだ! ウリャーッ!!」 グシャーッ(笑)!!
GM:クワでカチ割ったか。その頃、コールもやっと目を覚ます。
コール:「あ、ああ、父さんは……!」とか言いながら、ずりずり。
GM:祭壇の隅へ這いずると、カイスは巨体を横たえてる……が、まだ息はあるみたい。一方、最後の力で無事手術を終えたクラーゼ博士は、「……娘を頼む……」と一言呟くと、静かに目を閉じる。
シルバート:<蘇生術>で生き返らせてあげるよ。
GM:遠慮します(笑)。(編注:シナリオでは死亡者予定でした)
シルバート:(ガシャン)……成功。
GM:そんなことをしている内に、地響きはより一層酷くなり、離れ搭の天井からは、次々と瓦礫が崩れ落ちてくる。搭自体も崩壊を始める。
シルバート:急がなくては……アルテミスさんとクラーゼ博士の二人を担いで、
GM:無理やり息を吹き返されたクラーゼ博士が真っ青な顔で言う。「私は足手まといになる! 娘だけ連れて行くんだ!」
シルバート:「大丈夫です!!」 うりゃあーっ(笑)! 走ってくで。
GM:はいはい。コールは?
コール:うん、倒れてる父さんを引っ張って行くぞ。うぅーっ。
(ハス):重いで。
コール:重いーっ(笑)。
GM:全く動かない。さて、二人を担いで走るシルバートの前、離れ搭の入り口に立ちはだかる人影がある。「ロゼッタは俺の物だーっ! 誰にも渡さんぞー!!」とか、狂った叫びを上げる血まみれのフンディングやね。いつの間にか、その体には、無数のダイナマイトを巻き付けて、火花ジリジリ言わせてる。まぁ、お約束やな。
コール:ダイナマイトをこっちからも投げつける。
GM:いや、そこで爆発させると離れ搭もろとも崩れ落ちて、みんな逃げられへんなるよ。
コール:うーん……
GM:……と、そのコールの手をパッと留めるマックス。息子の頭に大きな手を乗せると一言、「元気でな」と告げると立ち上がり走り出す。で、狂った叫びを上げてるフンディングに体当たり。突撃してその向こうの扉を突き破り、そのまま雷雨の中へ消えてゆく。
シルバート:「……ありがとう」って、ターッて走ってく。
GM:雷雨の中目がけて走り出した君ら。離れ搭を飛び出して石橋にさしかかると、はるか下の闇の中で、大爆発が起きる。ダイナマイトですな。で、その間にも離れ搭はどんどん崩れていってる。石橋を走るシルバート、コール、リアラの三人は、今度は石橋の先の搭のてっぺんが、赤い光を放って大爆発を起すのを目撃する。君らの方にも瓦礫が次々降ってきて、非常に危険。そんな瓦礫に混じって、ハスとソフィとイルナの三人を掴んだロミリアとエルバートも降ってくる。呪文が発動していたらしく、四人は着地に成功するが、最後の黒魔道士だけ、やっぱり瓦礫に後頭部をぶつけたりして着地に失敗してる。そんなわけで、石橋の真ん中を過ぎた辺りで、君らは無事、合流しました。
ハス:「殺ったかーっ!?」
GM:そんなこと呑気に確認しあってる暇はない。橋が後ろから崩れてきてる。
ハス:逃げるぞ!
シルバート:うひょーっ!
GM:橋の下、搭の根元のカルデラの底からは、轟音とともに巨大な溶岩が吹き出し、それと呼応するように、島のあちこちでも真っ赤な溶岩が吹き出し、煙が立ち上っているのが、走りながらでもわかる。
シルバート:「こ、これがエルバートさんの力なのかーっ!!」(笑)。
GM:「違う! 私の力はもっと凄いーっ!」などと、顔を引きつらせながら魔道士は叫んでる。さて、石橋を命からがら渡り終えて搭へ戻ってきた君ら。揺れはどんどん激しくなってきてる。本搭の方でも、次々と崩壊が始まってるわ。
シルバート:下へ降りる。
GM:吹き抜けの螺旋階段の場所までやってくると、遥か底の方から真っ赤な溶岩が、こちらまで凄い勢いで吹き上げて迫ってきてるのを目撃する。
ハス:上へ上がるぞ。
GM:だんだん暑くなってくると共に、煙が君達に追いつく。息も絶え絶えに搭の最上部、血の海の広間までやってくる。そこは耕耘機の左ストレートで爆破された女神像の広間の瓦礫が落盤していて、まともな足場もないほど凄惨な場所になっている。空からは雨が降り続けているが、煙と熱気でかなり苦しい。全員、知覚ロール×2してみて。
ソフィ:残念ながら気絶してる。
GM:そやったん? じゃあリアラさんとロミリアさんが治療しておこう。成功した人は?
ハス:はい。
GM:そういった非常事態のさ中、君らのすぐ側の瓦礫の山の中から、ずたずたに裂けた紫ローブの男が現れる。「我らもとんだ小枝に引っ掛かったものだ。まさかお前達がここまでやるとはな。だが、既に逃げ道は閉ざされた。お前達はここで死ぬのだ。そして我らは生き残り、この世にはびこる愚かな人間共を再び血祭りにあげてくれよう!」って血を吐きながらそう言い放つルグー。魔道士の背後に巨大な蝙蝠が舞い降りる。その背には既に赤ローブのザイアが乗っていて、こちらを嘲るように見下ろしてる。「最後は我らの勝ちじゃな」とか言いながら、ルグーを乗せて、明るくなり始めた空へ飛び去ってゆく。さて、崩壊寸前の搭に取り残された君らですが……
ハス:信号弾やら照明弾やら打ち上げるぞ。バーンバーン、ヒュードカーン(笑)。
GM:知覚ロール×2してみて。
ハス:成功。
GM:信号弾やら照明弾やらを狂ったように打ち上げるハスの耳に、聞きなれた可愛らしい声が聞こえてくる。妖精のユティートですな。悲鳴を上げながら整備員の打ち上げるミサイルを必死によけてる。で、その妖精越しの空には、なこるる壱號が浮上してる。縄梯子が下ろされ、拡声器からヤクルト博士の声が聞こえてくる。「さあ、みんな。急いで乗り込んで下さい!」ってなわけで、再び生きて艦長席に座ることが出来たソフィ、命令は?
ハス:「出力機関、異常なし!」
ソフィ:「あのコウモリを追うわよ!」
ハス:「ラーサー!!」
GM:「周囲にそれらしきものは全く見当たりません」……ってか、飛んでいったん、だいぶ前です。
ソフィ:「なんだとう!!」(笑)。「全速離だーつ!!」
GM:「了解」……というわけで、アーズの搭の底にあるカルデラから、ひときわ大きな轟音を立てて、溶岩が吹き出す。次の瞬間、搭は木端微塵に砕け散る。溶岩は島中にも流れ出し、島そのものも地震を起したように振動を続け、海中に沈み始める。そんな中を、なこるる壱號で脱出した君達。
シルバート:助かったか。
GM:いつしか雨は止み、穏やかになった東の水平線には、まぶしい朝日が昇り始めている。その光を浴びながら、君達は大内海を背に飛び立ってゆく。時にマキロニー暦、1949年5月6日、安息日のことであった。……ってことで、終わりです。
一同:おおーっ。
GM:……が、もう少し続けましょう。
イルナ:え?
GM:一応、キャンペーンの締めくくりとして、エピローグがついてます。



 
 
 

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■『金の瞳の女神 act5』/19

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