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■『ボク、トムキャット』/17

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■ scene 17 M'1950/03/04
〜乱戦〜

GM:(飛行船の見取り図を描きながら)奥の壁には、右と左の扉がある。どっち行く?
ケント:右。
GM:扉を開けるとそこは、食料庫やね。
ケント:とりあえず小麦粉にでも火ぃつけといたろ。

   (一同爆笑)

アレフ:嫌がらせかい! 堕ちるぞ!!
GM:君も一応この船で働いていたことやし、その隣の部屋がエンジンルームであることも知ってる筈なんやけど。
ケント:え? これ船長の船やったん!? それはまずい。
GM:と口で言いつつ、その手は休むことなく、既にかなりの食料袋に放火しまくり状態。アレフはそれを呆然と鑑賞中?
アレフ:この部屋の後始末は彼に任せよう。私は前の部屋に戻って、拳銃持ってるもう一人の密偵にタックルする。
GM:運動ロール×1。
アレフ:(ガシャン)……失敗。WOLいっとこか。(ガシャン)……お、05、成功。
GM:扉の影から突然飛び出した釣り坊主。不意を突いて、もう一人の密偵を吹き飛ばした。床に転がった密偵は、ひとまず自分だけでも任務を遂行しようとしたのか、突然ケントが放火を続ける食料庫に飛び込んでいった。さて、残された密偵と三つ巴で激しく絡み合ってしまったリリーとサイクスは?
サイクス:「やぁ、リリーさん、こんな状況になりましたが、どうしましょう?」
リリー:「はぁ」(笑)。
GM:君らは縄に絡められたままゴロゴロとハッチ開閉部の間際まで転がる。外の暗闇の中、遥か下からは、どうやらようやく縄を掴んだらしいロカルドの呼び声が聞こえてくる。自分まで落とされそうになって慌てた密偵は、実に無理な体勢のまま、銃を撃とうとしてる。
サイクス:そいつはほっといて、とりあえず、その辺りを掴む。
アレフ:やっぱ落ちたくないわな。
GM:手近な所にあった鉄材を片手で掴み、転がるのを止めたサイクス。リリーは?
リリー:縄を切る。
アレフ:どうやって?
GM:あぁ、この人、対変質者用に剃刀常備してる『カミソリ・リリー』やから。
リリー:シュパシュパシュパシュパーッ!
GM:あっという間に君らを絡めていた縄がみじん切りされる。突然の出来事に何が起こったかよくわからなかった密偵だけが、更にゴロゴロとハッチの縁まで転がっていった。
リリー:奴を蹴る。
GM:悲鳴を上げて、密偵は暗闇の中へ落ちてった。
アレフ:下、ロカルド船長おらんかったっけ?
リリー:あ。
GM:しばらく激しい争いの音が聞こえてくるが、やがてロカルドが這い上がってくる。「リリー君。君は私を殺す気かね」
リリー:「ご無事でなによりです」
GM:「つまらないことで時間をくってしまった。さ、急ごう。奴らを野放しにしておくわけにはいくまい。道はこっちだ」と、左の扉に駆け込んでいく。
アレフ:あ、道ちゃうやん。
ケント:「船長! 火が出ていますーっ!」
GM:突然右の扉の奥から悲痛な叫びがするが、船長はお構いなし。「今はそれどころではない! 悪いが君が消火にあたってくれ!」と言い残し走ってゆく。さて、食糧庫に放火したケントと、慌てて飛び込んだ為、黒服に火がつき火だるまになりかけている残りの密偵との戦い。密偵はケント目がけて体当たりしてくる。(ガシャン)……08、成功。回避は?
ケント:ひらりと華麗に、(ガシャン)……よけれません。
GM:激しく抱きつかれ、ケント炎上。ダメージ6発。
ケント:こんな大混乱起こしてんのに、あのワッゴとかは気づいてないん?
GM:ワッグ=ゴルゴルは船の前方のブリッヂにおるやろから、全く気づいてない。で、どうする?
ケント:逃げる。
GM:ロカルド船長に先導されたリリー、アレフ、サイクスとトラル達は、ちょうど船の中ほどにある、船体前方部と後方部とを渡す、鉄骨の橋にさしかかる。夜風が強く吹き抜けている。と、君らの背後から、燃える小麦粉部屋から逃げ出した放火魔が、燃えながら飛び出してきた。
アレフ:結局そのままかい(笑)。
GM:そのブリッヂへと通じる橋の向こう側に、ワッグ=ゴルゴルの部下の一人らしき小男ニッチが現れ、近くにあった装置を作動させる。起動音と共に橋の中央が二つに裂け、それぞれの端へと引き込まれてゆく。ロカルドが慌てて言う。「奴ら、我々をここで足止めする気だな。完全に橋を納められてしまう前に渡ろう! 私についてきたまえ!」 ロカルドは裂帛の気合いと共に、助走をつけて向こう側へ跳躍する。(ガシャン)……93、落ちた。

   (一同爆笑)

GM:「わあぁぁぁっっ!」 向かいの橋の端の金網部分に辛うじて片手が引っ掛かり、宙吊り状態で揺れてる。
リリー:雄弁なわりに無様やね。
GM:「君達はこうならないよう、注意して渡ってくれ!」 必死の形相で這い上がった船長を見て、驚いた小男は奥へ走り去る。君らは?
サイクス:その橋、床の金網部分が引き籠るようになってるってことは、手すりの部分とかは、そのままついてるん?
GM:あ? まぁ、そうなるかな。
サイクス:じゃあ、その手すりに掴まって向こう側へ渡る。
GM:「おお、そんな渡り方があったのか!」

   (一同爆笑)

サイクス:どおしよぉ?(人の揚げ足とってイカレポンチに得意げな幼児口調)
GM:船長も夢中やったんや。あまり笑わないように。
アレフ:はい(笑)。
リリー:(笑)。
GM:さて、飛行船前方部に乗り込んだ一行。通路を突き進みブリッヂへ向かうけど、最後の角を曲がったところで、激しい銃撃戦になる。ブリッヂ入り口からワッグの手下、ニッチとサッチがランチャーをブッ放してくるよ。最初に飛び込んだのは、手すり掴んで大喜びで渡っていったサイクスかな。
サイクス:多分。
GM:(ガシャン)……外れ。君の頭の上を弾が掠め飛び、背後の壁に当たって破裂する。壁には鳥モチがねっとりこびりついている。「チッ、次だ!」と相手は再び撃ってこようとしているけど、どうする?
サイクス:「つうじょーしゅりゅうだーん!」(ネズミに噛みついたドリャえもん風に発音)
ケント:アブねーっ。
アレフ:まだそんな凶器持っとったんか!?
サイクス:しかも5個。
リリー:怖っ。
サイクス:俺なんでこんなに爆弾持ってるんやろ? まぁ、いいや。奴らに気づかれないようにコロコロと転がす。
GM:操作ロール×1。
サイクス:(ガシャン)……19、成功。
GM:弾を装填していたニッチとサッチの間にさりげなく転がっていった。「おい、これお前の弾か?」「知らねぇよ。とにかく詰めて撃っちまえ」と、サッチが手にした途端、爆発する。ダメージは?
サイクス:えー3D6やったな。(ガシャン)……
GM:10以上出たら、二人とも吹き飛ばせる。
サイクス:10。
GM:「わーっ!」 二人は通路の壁に打ちつけられて目を回し、ブリッヂの扉も吹き飛ばされる。残りの人達がやって来ると、既にサイクスがかたをつけてたわ。
サイクス:「ふむ、悪くない」
GM:「サイクス君。これ以上私の船を壊さないでくれ。ただでさえ、修理が大変なんだ」
アレフ:「船長、それより今はブリッヂへ急がないと!」
GM:「おお、そうだった。ユージア嬢を助け出すことが先決だったな! 急ごう! 操縦室はすぐそこだ!!」 ロカルドは一気に駆け込んでいく。
アレフ:我らも続く。



 
 
 

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