■其ノ三
小牧、謎の怪光線を浴び小猿にされること
[漁村、翌日]
GM:と、言う訳で次の日。朝の精進料理を喰った君らは、祠へと出かけました。プップクプー♪ はい、着きましたーっ(笑)。(編注:橋の遥か下から吹き上げてくる冷風に凍え、奇妙な擬音を口ずさんでます)
禊斎:どんなとこ?
GM:祠。
禊斎:外は?
GM:祠。
禊斎:中は?
GM:祠。
禊斎:なんでやねん!!
GM:寒いんや。ま、とりあえず洞窟のような祠の中をしばらく進んで行くにつれ、だんだん猿臭い臭いが漂ってくる。
行庵:ちょっとまった! まだ中に入るとは言ってないぞ(笑)。
GM:(ず、ずるい……)じゃ、どうするん?
行庵:「薪を採ってこーい!!」(笑)。
小牧:燻り出しですか(笑)。
GM:しかも命令口調(笑)。
禊斎:では早速いろんな燃えるもん掻き集めてくる。「こ、この杉の若葉さえあれば! そりゃもう、すごい煙が出るぞぉー!!」(笑)。
桜:でもそんなことしたら……
禊斎:ケケッ、もー点けるで。それ点火っ!!
桜:巫女さんが……
行庵:ふんどし外してバタバタバターッ!!
小牧:ひーっ! 私ゃ一応純情やから、頬を赤らめてお姉さんの影に隠れとく。「あんな汚いものを見てしまってはお嫁に行けない」(笑)。
GM:そーか(笑)。しかし、しばらくすると突然煙が逆流し始め、行庵と禊斎は煤まみれや。
禊斎:「親父ーっ!負けてはならんぞーっ!」
GM:「なんじゃお前等はーっ!!」祠の奥から大猿が出て来るよ。
行庵:「フッフッフ、ついに出て来よったな」 さっそく先制パンチ。<護身九字>を唱える。「はあっ!臨!兵!闘!者ぁ!」
一同:皆!陣!裂!在!前っ!!(笑)。
禊斎:で、対象となる猿の精神(編注:能力値のこと) は?
GM:猿の精神(笑)! 実に怪しい。10や。
小牧:(自分のキャラシート『精神』の欄を見て)うぅーっ猿に負けたぁーっ(笑)!
桜:私も負けたぁーっ(笑)!!
行庵:ていっ!(ガシャン)……6、成功!ダメージ9及び戦闘力に−3や。
GM:チッ、余計なことしやがって。
禊斎:そうか? その隣で俺も同じことするぞ!
GM:猿真似坊主め。大猿はうちわを絡ませた九本の尻尾を盛んに振ってるわ。
行庵:そうかそうか(笑)。さらに襲いかかる。
GM:「うおーっ! 俺が一体何をしたというのだーっ!!」
行庵:「儂を殴ったぁーっ!!」(笑)。
GM:じゃあ戦闘か。こっちの攻撃。19。
行庵:防御に8。
GM:では11の欄で、(ガシャン)やった、1!! 完全成功表で……2、出た。袈裟掛け(笑)。でもパンチでは無理やから意識不明の重体ということで。行庵は禊斎と同じく大猿のストレートをくらい、轟音と共に松の木に陥没する。「一人片付いたな」 猿はニヤリと振り返る。
小牧:<爆炎龍>(笑)。猿の体術は?
GM:猿の体術(笑)! 10やけど。
小牧:じゃあ−2の欄で、(ガシャン)……
一同:おおっ! 1!!
GM:そやな。じゃあダメージ三倍でどうぞ。
小牧:9×3で27!!
禊斎:殺ったか!?
GM:まだ生きてる(笑)。でもさすがに熱かったらしく「ち、ちょっとお前等、やめろやめろっ! さっきから言ってるだろ。俺が一体何をしたというんだ!!」
小牧:「あなたの存在自体が悪です。猿は猿らしく尻尾は一本にしとけばいいものを」(笑)。
GM:「尻尾のせいにするな! これは長い間生きている内に勝手に生えてきただけだ」
禊斎:「この妖怪め! 退治してくれるわっ!」
GM:「俺は妖怪などではない!!」(笑)。
小牧:「その姿が妖怪そのものでしょ」
GM:「何を言うか。俺は妖怪など信じん!! お前たち、さては村人共にたぶらかされたな」
小牧:「弁解は三回まで認めましょう。さぁ言いなさい。一回目」(笑)。
GM:「村人共にたぶらかされたんだ!」
小牧:「二回目」(笑)。
GM:「大体俺が何をしたっていうんだ?」
小牧:「三回目」(笑)。
GM:「貴様、真面目に聞いてるのか?」
小牧:「いいえ」(笑)。
GM:「もう怒ったぞぉーっ!!」 大猿の両目が怪しげに輝く。小牧の精神はいくら?
小牧:6。
GM:じゃあ−4の欄で振ってみて。
小牧:(ガシャン)……14、失敗。
GM:その猿の睨みを直視した小牧。次の瞬間には顔が奇妙に引きつり始め、体中から毛が生えてくる、ついでに尻尾もな。はい、小猿一丁上がり(笑)。
禊斎:「おのれ!お主も妖怪であったか! 今まで気づかなかったこの禊斎一生の不覚、この場で大猿もろとも退治してくれるわぁーっ!」(笑)。
GM:ほぉ。で、どないすんの?
桜:「ち、ちょっとお待ちを」
GM:はぁ?
桜:外道さんを助けに行くわ。
GM:(何をいきなり)あぁ。のびてるけど。
桜:松の木からボゴッと引き抜いて薬物投与(笑)。竹筒から百命丸を取り出して飲ませます。
GM:5ポイント回復。行庵は気がつくよ。
行庵:<観世音菩薩真言>唱えるぞ(笑)。
GM:勝手にやっとき。で、猿忍小牧は?
小牧:「昨日戯れていたという小猿はどこ?」
GM:「知らん」 行庵に投げられてどっか行ったもんなぁ。
桜:「安心して。私はあなたの味方です」
GM:「ほぅ、ようやく話の分かる奴が出てきたか。お前達も見てみろ村の者共を! みんなそろって迷信を信じ、海の様子が少し変わったぐらいで海神の怒りを買っただのとほざき、それを俺のせいにしおる。だいたい俺が供物を食ったところで何か起きるはずなかろう。俺が供物を食うのは生きるためだ! 何が悪い!!」
禊斎:「しかし人様の供物を勝手に食うのは大いに悪い! おぬし程の猿なら自ら糧を捜せ!!」
GM:「面倒くさい。それにおりもしない海神とやらに拝み続ける馬鹿な村人共にも腹が立つからな。俺が食ってやる方が供物も幸せだ」
禊斎:「お主には仏の教えが必要のようだな」
GM:「仏だと? 俺がそんなものを信じるとでも思ってか!!」
禊斎:「ならば拙僧が奇跡を起こしてしんぜよう! 燐光ピカーッ!!」(笑)。<とにかく目立つ九字活法>(ガシャン)……18、凶や!!
GM:では桜の膝枕でニヤついていた行庵が突然輝き出す(笑)。
桜:ゲッ!!
禊斎:「どうじゃ!これが仏の奇跡だーっ!」
GM:大猿は少し驚いたようや。小猿を鷲掴みにすると、クワーッ!と一声叫ぶ。すると小猿の姿はみるみるうちに小牧に戻る。「今日のところはその坊主の曲芸で見逃してやる。もう近づくんじゃないぞ」 そういって尻を掻き掻き祠の奥へと帰っていく。
小牧:後を追って大猿の実態を観察してみる。
GM:ただの猿や。
小牧:し、渋すぎる(笑)。
|