AD1993/07/28_09/01
劇団『魑魅魍魎』
ギア・アンティーク・キャンペーン
『金の瞳の女神』
『act5〜決戦！ 大内海〜』
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『Gear Antique』(ツクダ・ホビー版)
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■登場人物紹介
◆ act1 あらすじ
ペトルシア国レールスの町に巣くう勇者達。彼らはふとしたことから、ヴァルモン帝国軍につけ狙われていた赤髪の娘、アルテミスを匿うことになる。軍用飛行船やら特殊部隊やらが町の空や住宅街を蹂躙し、地元住民大迷惑。
◆ act2 あらすじ
地方鉄道での血戦の末、帝国軍を追い払った勇者達。しかし、残留部隊が未だ町に潜んでいた。勇者達は正義の先制攻撃を仕掛ける。しかしその間、彼らのあばら屋『もしもしチャペル』は、帝国同様アルテミスを狙う『夜風の女王』魔術師団という陰気な連中と、勇者達の危機を救った陽気な魔法使いエルバートによって半壊、炎上。近隣住民大迷惑。混乱のさなか、アルテミスはチャペルの家主の商売敵、ドルグといううだつの上がらない中年男に攫われてしまう。
◆ act3 あらすじ
ドルグに連れ去られたアルテミス。彼らが、フィラムとヴァルモンが睨み合う旧ユークリードの都に向かっていることを知った勇者達は、高速飛行船や大陸鉄道を乗り継ぎ救出に向かう。しかし、旧都上空での軍用飛行戦艦内での戦いの果て、今度は『夜風の女王』魔術師団によって、アルテミスは再び攫われてしまう。
◆ act4 あらすじ
アルテミスを追って、小王国群のある港町にやってきた勇者達。情報収集も兼ねず饅頭屋を開き荒稼ぎした彼らは、大内海へ繰り出した帝国軍の戦艦に密航。撃ったり壊したり殺したり、悪逆非道の数々を繰り返した挙げ句、推進爆弾に簀巻きにされ、魔術師団のアジト目がけて発射されてしまう。そして彼らを助けに来たリアラ共々、勇者達は、魔術師団が推進爆弾目がけて放った赤い雷との大爆発に巻き込まれ、夜の荒波へと突き落とされるのだった。
イルナ：いくぞー。
一同：おーう。
イルナ：魑魅魍魎ファイトーッ！
一同：オォーッ！
ＧＭ：あほやー(笑)。
ソフィ：みんなそろってな(笑)。
■ act 5-1 M'1949/05/05
〜波間を漂って〜
ＧＭ：じゃあ始めます。
「＜速く為せ。視野にありき巨大なるもの。強き力で衝撃あれ＞」……と、リアラが唱えた呪文によって、荒れ狂う波の中から襲いかかってきた巨大な怪物は、見えない力によって吹き飛ばされた。波間に沈んでいく。
一同：うん。
ＧＭ：辺りは夕方。既に陽は沈み、空は暗い。厚く立ちこめる雲からは、叩きつけるような雷雨が降りしきり、君らは大内海の荒波に流され続けている。助けに来てくれたリアラのデュート=リグにしがみついて辛うじて溺れるのを免れてるけど、危険な状態には変わりはない、ってことで。
ハス：デュート=リグは動く？
ＧＭ：ヤバいな。エンジンもかからん。
シルバート：今、空飛んでるん？
ＧＭ：着水状態。波間を漂ってる。さて、轟音を立てながら次々と落ちてくる雷の光で、海の魔物が大量発生しているのがわかる。危険度上昇。はるか南西に、例の島の影が波間に小さく見える。
ハス：血の灯火の島か。泳いでいくしかあるまい。
ＧＭ：魔物のさなかをバタ足で？
ハス：他になんか手があるか？
ソフィ：私は気絶してるよ。頭に扇子乗っけて(笑)。その扇子には『日本一ーっ！』って書いてる。
シルバート：儂も気絶状態になったままやわ。
ハス：あ、俺もや(笑)。
ＧＭ：起きてる人は？
イルナ、コール：はい。
ＧＭ：どうする？
コール：じゃあ、みんなと一緒に泳ぐぞ(笑)。
イルナ：だからみんな気絶してるって。
ハス：泳がれへん。
コール：わかったよ。じゃ、みんなを引っ張ってく。
イルナ：あたしも小娘抱えていきます。
ＧＭ：島までまだ何キロもありそうやで。
ハス：照明弾でも上げてみたら。
コール：じゃあハスを起してみよう。ぺちぺちぺち。(気絶者に往復ビンタをかます効果音。以下SE)
ＧＭ：グッタリした血まみれの仲間を刺激する浮浪者。うつろな目でコールを見返してくる。
コール：「しっかりするんだーっ！」 ぼんぼんぼん(重傷者を励まし乱打するSE)。
シルバート：シロクロブチはどうなったん？
ＧＭ：なこるる壱號に置いてきたやん。いきなり三匹の犬のことを回想するかね。
ハス：そろそろ、目覚ましていいか？ 震える手で信号弾打ち上げるぞ。
ＧＭ：信号弾って、煙出るやつやろ。今は夜やし、照明弾の方が目立つと思うよ。
ハス：あ、そうか。じゃあそっちをズドン。
ＧＭ：シュルシュルシュルシュルーッ……POM。
ソフィ：たーまやー(笑)。
ＧＭ：波間に漂う君らに気づいた海の魔物が急接近。
ハス：うぎゃーっ(笑)！！
ソフィ：うわーっ(笑)！！
ハス：「あ、後は頼んだ！」……バタッ(笑)。
(一同爆笑)
ＧＭ：ハスは無責任にも気を失った。
コール：「き、兄弟……」
ＧＭ：まぁ、魔物が大量に押し寄せてくる前に、君らの上空の雨が止む。飛行船、なこるる壱號の到着です。
ハス：間に合ったか……
ＧＭ：海面ギリギリまで高度を下げたなこるる壱號。後部ハッチを開くよ。リアラが「急いで！」とか言いながら、気絶したままのソフィとか引っつかんで飛び移ってる。動かなくなったデュート=リグも回収すんの？
ハス：当然。整備士の腕にかけて直すぜ。
イルナ：とりあえずデュート=リグは縄でくくりつけて、飛行船の下にぶら下げて行くか。
ＧＭ：じゃあ各自そんな作業に従事してるってことで。起きてる人、ちょっと知覚ロール×2してみて。
ハス：苦痛状態やから難易度一つ上がって×1か。ちと厳しいな……(ガシャン)……失敗。
コール：サイコロ、サイコロ。
ＧＭ：あ、WOL(編注：Wind Of Luck。幸運の風。いわゆる失敗行為を成功にする判定のことです)なら、難易度に関係なく、一回成功すればいいから。覚えといて。
ソフィ：……それ、最終話で言うことか(笑)？
(一同爆笑)
イルナ：(ガシャン)……成功。
コール：(ガシャン)……96、失敗。WOL……は56やし、イルナさんも成功してるから、使わんとく。
ＧＭ：ではイルナ。格納庫に乗り移ってる君らの背後に、迫り来る巨大な気配を感じる。
イルナ：「……後ろになんかいる」(笑)。